This file documents Wanderlust, Yet another message interface on Emacsen.
このファイルは Emacs で動くメール/ニュース管理システム Wanderlust に関す る説明書です。
Copyright © 1998, 1999, 2000, 2001, 2002 Yuuichi Teranishi, Fujikazu Okunishi, Masahiro Murata, Kenichi Okada, Kaoru Takahashi, Katsumi Yamaoka, Hiroya Murata and Yoichi Nakayama.
This edition is for Wanderlust version 2.15.9.
この版は Wanderlust version 2.15.9 に対応します。
Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this manual provided the copyright notice and this permission notice are preserved on all copies.
著作権表示とこの許可文がすべての複製に存在する限り、この説明書のまったく 同一の複製を作り、配布することを許可する。
Permission is granted to copy and distribute modified versions of this manual under the conditions for verbatim copying, provided that the entire resulting derived work is distributed under the terms of a permission notice identical to this one.
同一複製の条件の下で、それによって得られた結果もこの許可文の表示と同一の 条件のもとで配布する限り、この説明書の修正版の複製をし、配布することを許 可する。
Permission is granted to copy and distribute translations of this manual into another language, under the above conditions for modified versions.
上記の修正版に関する条件の下で、この説明書の翻訳の複製を作り、配布するこ とを許可する。
寺西裕一 奥西藤和 村田全寛 岡田健一 高橋 郁 山岡克美 村田浩也 中山洋一
この文書は Wanderlust 2.15.9 に対応します。
Wanderlust は Emacs で動くメール/ニュース管理システムです。 IMAP4rev1(RFC2060), NNTP, POP およびローカルのメッセージに対応しています。
Wanderlust の主な特徴/特長は以下の通りです。
Wanderlust は Emacs 24.5 以降で動作することが期待されています。 加えて、32ビット環境においてはwide intが有効になっている必要があります。
Wanderlust から利用できると確認されている IMAP サーバは以下の通りです。
Wanderlust から利用できると確認されている LDAP サーバは以下の通りです。
Wanderlust を起動するまでに必要な手順を順番に説明します。
(当然のことながら、これらよりも先に、メール/ニュースを読むことのできる環 境があらかじめ必要です。)
Wanderlust を使うためには、APEL, FLIM, SEMI のバリアントである、 APEL-LB, FLIM-LB, SEMI-EPG と呼ばれるパッケージが必要です。
APEL-LB: https://github.com/wanderlust/apel FLIM-LB: https://github.com/wanderlust/flim SEMI-EPG: https://github.com/wanderlust/semi
オリジナルの APEL, FLIM, SEMI は以下の場所からダウンロードできます。
APEL-LB, FLIM-LB, SEMI-EPG の順にインストールしてください。 基本的にすべて ‘make install’ の実行で済むはずです。
インストールの方法の詳細については、各パッケージに添付されているドキュメ ントを参照してください。
APEL-LB, FLIM-LB もしくは SEMI-EPG のバージョンアップを行った場合は、 Wanderlust をインストールし直してください。
Wanderlust 本体は以下の場所からダウンロードできます。
一次配布元:
ミラーしていただいている ftp, http サイト:
入手したパッケージは適当な作業ディレクトリに展開しましょう。
% cd ~/work % tar zxvf wl-version.tar.gz % cd wl-version
Wanderlust では、SMTP, IMAP, NNTP, POP のコネクションにおいて、SSL (Secure Socket Layer) を使用でき、Emacs 24 以降でサポートされた 組み込み GnuTLS が利用可能な場合はそれを使います。
SSL の利用形態には、コネクションと同時に SSL negotiation を始めるものと、
STARTTLS
command の後に SSL negotiation を始めるものの二種類
があります。
組み込み GnuTLS が利用不能な場合、前者については tls.el が存在すれば
それを使います。この時に GnuTLS に含まれる gnutls-cli
にパスが
通っている必要があります。どちらもない場合は、本パッケージの
utils ディレクトリにあるssl.el をインストールする必要があ
ります。なおかつ、OpenSSL に含まれる openssl
にパスが通ってい
る必要があります。
後者については、組み込み GnuTLS が利用不能な場合は starttls.el が
必要になります。
また、変数 starttls-use-gnutls
の値によって、GnuTLS もしくは starttls
パッケージが必要です。
starttls.el が無い、もしくは starttls.el 内に
starttls-use-gnutls
の定義が無い場合は starttls パッケージを
インストールする必要があります。
starttls パッケージは以下の場所から入手できます。
Makefile の LISPDIR
, EMACS
のあたりを編集します。
LISPDIR
にはパッケージのインストール先、
EMACS
には利用する Emacs のコマンド名を指定します。
% make % make install
Makefile 中の LISPDIR
を変更せず、
そのまま(‘NONE’ のままでも)インストールした場合、
適当なインストール先を自動的に検出します。
実際のインストール先については後述します。
新聞フォルダを利用する場合には、emacs-w3m がインストールされている
ディレクトリに load-path
を通しておくと必要なモジュールが
バイトコンパイル/インストールされます。See 新聞フォルダ.
WL-CFG というファイルが展開ディレクトリに存在すると、
インストール時に読み込まれるようになっています。
インストールで SEMI 等の load-path
の設定が必要であれば、
WL-CFG に設定してください。
インストール先は Makefile 中の LISPDIR
で指定しますが、
実際に *.el, *.elc が入るディレクトリ
(LISPDIR
からの相対パス)は
WL-CFG 中の変数 WL_PREFIX
, ELMO_PREFIX
で指定します。
WL_PREFIX
WL モジュールをインストールするディレクトリを指定します。
これは LISPDIR
からの相対パスです。
WL モジュールはファイル wl*.el wl*.elc を含んでいます。
ELMO_PREFIX
ELMO モジュールをインストールするディレクトリを指定します。
これは LISPDIR
からの相対パスです。
ELMO モジュールはファイル elmo*.el elmo*.elc を含んでいます。
WL_PREFIX
, ELMO_PREFIX
のデフォルトはいずれも wl です。
elmo* (ELMO モジュール) を elmo 配下にインストールしたければ、
(setq ELMO_PREFIX "elmo")
とします。
Wanderlust はバイトコンパイル、インストールをしなくても、wl,
elmo のディレクトリに load-path
を設定すれば起動する
ことができます。例えば ~/work にパッケージを展開した場合、
~/.emacs に以下の設定をすれば起動できます。
(add-to-list 'load-path "~/work/wl-version/wl") (add-to-list 'load-path "~/work/wl-version/elmo")
マニュアルは Info 形式です。 インストールするには下記を実行してください。
% make info % make install-info
また、下記にもマニュアルがあります。
Wanderlust のパッケージは、大きく分けて二つのモジュール群を含んでいます。
すべてをフォルダに見せるモジュール群です。WL のバックエンドです。
Wanderlust 本体の動作を決めるモジュール群です。ELMO のフロントエンドです。
ユーザは elmo-
, wl-
で始まる変数の設定を変えることによって
Wanderlust の動作をカスタマイズできます。
最低限必要な設定は以下の通りです。
;; autoload の設定 (autoload 'wl "wl" "Wanderlust" t) (autoload 'wl-other-frame "wl" "Wanderlust on new frame." t) (autoload 'wl-draft "wl-draft" "Write draft with Wanderlust." t) ;; アイコンを置くディレクトリ。初期設定は Emacs 固有のデフォルト値。 ;; (デフォルトの値が正しければ必要ありません) (setq wl-icon-directory "~/work/wl/etc") ;; メールを送信する SMTP サーバ。 初期設定はnil
。 (setq wl-smtp-posting-server "your.smtp.example.com") ;; ニュース投稿用の NNTP サーバ。 初期設定はnil
。 (setq wl-nntp-posting-server "your.nntp.example.com")
Wanderlust 起動後、~/.wl が存在すればそれをロードします。したがって Wanderlust に固有の設定は ~/.wl に記述しておくと整理しやすいでしょ う。face の設定は ~/.emacs に書くことはできないので~/.wl に書いてください。See ハイライトの設定.
上記のうち、autoload
の設定は ~/.emacs に書く必要があります。
それ以外の設定は ~/.wl に記述できます。
mail-user-agent
¶以下のような設定を ~/.emacs にしておくと、C-x m
(compose-mail
) によって Wanderlust のドラフトモードを起動する
ようになります。Wanderlust を Emacs 上の標準メーラとして使いたい場合は設
定しておくと良いでしょう。ただし、これは mail-user-agent
の定義が
可能な Emacsen の場合のみ有効です。
See Mail-Composition Methods in GNU Emacs Manual.
(autoload 'wl-user-agent-compose "wl-draft" nil t) (if (boundp 'mail-user-agent) (setq mail-user-agent 'wl-user-agent)) (if (fboundp 'define-mail-user-agent) (define-mail-user-agent 'wl-user-agent 'wl-user-agent-compose 'wl-draft-send 'wl-draft-kill 'mail-send-hook))
購読するフォルダをファイル ~/.folders に定義します。 ~/.folders に書かれた内容がそのままあなたの購読するフォルダとなります。
起動した状態でフォルダ一覧のバッファから購読フォルダを追加/編集すること も可能ですので、この項は読み飛ばしても構いません。 See 購読フォルダの編集.
~/.folders の書き方はとても単純です。こんな感じです。
# # ‘#’ で始まる行はコメント。 # 空行は無視。 # # フォルダ "あだ名" # (あだ名は無くてもよい) # %inbox "受信箱" +trash "ゴミ箱" +draft "草稿" %#mh/Backup@my.imap.example.com # あだ名は別行でも定義可能 = %#mh/Backup@my.imap.example.com "送信済み" # グループの定義 Emacsen{ %#mh/spool/wl "Wanderlust ML" %#mh/spool/elips "ELIPS ML" %#mh/spool/apel-ja "APEL (日本語) ML" %#mh/spool/xemacs-beta "XEmacs ベータ" -fj.news.reader.gnus@other.nntp.example.com *-fj.editor.xemacs,-fj.editor.mule,-fj.editor.emacs "fj の Emacsen" } # # 行末に ‘/’ がつくと、そのフォルダに含まれるサブフォルダ全てが # ひとつのグループとなる(アクセスグループ)。 # %#mh/expire@localhost / # MH のフォルダ全てをひとつのグループにする例。 + / # アクセスグループにあだ名をつける。 = + "メール"
一行にひとつ、読みたいフォルダを書きます。 各フォルダの定義については次の章で詳しく説明します。
‘グループ名{’ と ‘}’ で囲まれた部分は一つのグループと なります。ひとつのグループはフォルダモードでは開閉できるディレクトリのよ うに見えます。いくつかのフォルダをまとめて整理するのに便利です。
注意すべきなのは、‘グループ名{’ と ‘}’ は1行を占領し て書く必要があることです(これはパーサがダサいからです)。
グループには、2つの種類があります。一つは、上の例の ‘Emacsen’ のよ うに直接自分で好きなフォルダをグループとして定義するタイプです。
もう一つは、上の例の ‘+ /’ のような アクセスグループ です。これ は、あるフォルダに含まれるサブフォルダ全てをまとめて一つのグループとするもの です。(その動作はフォルダのタイプによって異なります。例えば ‘+ /’ なら MH のサブディレクトリすべてがひとつのグループとなります。) アクセスグループにあだ名をつける場合は別行で定義する必要があります。 1行にまとめて記載することはできません。
実際に試してみて、確認してからの方がわかりやすいかもしれません。 ちょっと書いて試してみてから、またフォルダの定義をやり直すと良いでしょう。
インストール、および設定がうまくいっていれば、
M-x wl
で起動できます。 初期化の後、フォルダ一覧を表示するフォルダモードが現れます。
C-u M-x wl のように prefix argument つきで実行すると、 フォルダのチェックを省略して起動します。
Wanderlust では基本的に、次に挙げるバッファを互いに行き来しながらメッセージ を取り扱います。それぞれの詳細については以下の各章で説明します。
フォルダの一覧を表示します。フォルダを選択して、そのフォルダのサマリに入ることができます。 また、購読するフォルダを追加したり、編集することもできます。
フォルダに含まれるメッセージの一覧を表示します。 ここではメッセージを選択してその内容を表示したり、メッセージに対して返信をすることができます。 また、メッセージを削除したり、別のフォルダに移動させたりすることができます。
メッセージの内容を表示します。パートを保存したり、外部プログラムで開くことができます。
メッセージの編集を行います。
以下では Wanderlust で扱えるフォルダについて説明します。
Wanderlust は ELMO のインタフェースを利用しているため、ELMO モジュールが サポートしていれば、どんなフォルダでも利用できます。
バージョン 2.15.9 現在、用意されているフォルダは、IMAP, NNTP, LocalDir(MH), Maildir, News Spool, Archive, POP, Shimbun, Search, Multi, Filter, Pipe, File, Access, Internal の 15 種類です。
RFC 2060 で規定された IMAP4rev1 を利用してメールを読むためのフォルダです。
書式:
‘%’ メールボックス名 [‘:’ ユーザ名 [‘/’ 認証法]][‘@’ ホスト名][‘:’ ポート番号][‘!’]
認証法にはlogin
(エンコードしてパスワードを送信)かcram-md5
(CRAM-MD5 による認証)かdigest-md5
(DIGEST-MD5 による認証)かclear
(またはnil
。生パスワードを送信) のいずれかを指定。
default 値:
ユーザ名 -> 変数elmo-imap4-default-user
の値。 初期設定は 環境変数USER
か、LOGNAME
か、(user-login-name)
の返り値。 認証法 -> 変数elmo-imap4-default-authenticate-type
の値。 初期設定はlogin
。 ホスト名 -> 変数elmo-imap4-default-server
の値。 初期設定は ‘localhost’。 ポート番号-> 変数elmo-imap4-default-port
の値。 初期設定は 143。
メインで使用する IMAP サーバを変数 elmo-imap4-default-server
に指定すると、いちいちフォルダ名にホスト名を書かずに済みます。例えばファ
イアウォールを越えなければならない場合でも ‘foo%imap@gateway’ のよ
うに指定できます。
;; 例: imap4.exaple.org をメインで使用する IMAP サーバとして設定
(setq elmo-imap4-default-server "imap4.example.org")
フォルダ名の最後に ‘!’ が付いていると、SSL (Secure Socket Layer)を 利用してコネクションを張ります。‘!!’ だと、STARTTLS によりSSL コネ クションを張ります。
変数 elmo-imap4-default-stream-type
の値が ssl
なら、
‘!’ を付けなくても SSL を使います。starttls
なら ‘!!’
を意味します。これらの場合、通常の接続をするにはフォルダ名の最後に
‘!direct’ を付けます。
;; 例: SSL を利用してコネクションを張る
(setq elmo-imap4-default-stream-type 'ssl)
認証法として、login
、cram-md5
もしくは digest-md5
を指定した場合、パスワードをエンコードして送信します。ただし、サーバ側が
パスワードをエンコードして受け取る能力が無い場合は、確認の後、
clear
(生パスワードを送る) に切替えます。変数
elmo-imap4-force-login
が non-nil ならば、確認無しに clear
に切替えます(初期設定は nil
)。
;; 例: 生パスワードで認証
(setq elmo-imap4-default-authenticate-type 'clear)
例:
%inbox -> IMAP のメールボックス、"inbox" %#mh/inbox -> IMAP のメールボックス、"#mh/inbox" %inbox:hoge -> IMAP のメールボックス、"inbox" へユーザ "hoge" でアクセス。 %inbox:hoge/clear@server1 -> server1 上の IMAP のメールボックス "inbox" へ ユーザ "hoge" で、生パスワードを送って('clear で) アクセス。
変数 elmo-imap4-use-modified-utf7
に non-nil の値を設定すれば
(デフォルトは t
)、日本語 (や、その他の英語以外の言語) で
メールボックス名を指定することができます。
ネットニュースを読むためのフォルダです。 一つのニュースグループを一つのフォルダとして扱います。
書式:
‘-’ ニュースグループ名 [‘:’ ユーザ名][‘@’ ホスト名][‘:’ ポート番号][‘!’]
default 値:
ホスト名 -> 変数elmo-nntp-default-server
の値。初期設定は "localhost"。 ユーザ名 -> 変数elmo-nntp-default-user
の値。初期設定はnil
。 ポート番号-> 変数elmo-nntp-default-port
の値。 初期設定は 119。
ユーザ名が non-nil の場合は AUTHINFO による認証を行ないます。 フォルダ名の最後に ‘!’ が付いていると、SSL を利用してコネクションを張ります。 ‘!!’ だと、STARTTLS により SSL コネクションを張ります。
変数 elmo-nntp-default-stream-type
の値が ssl
なら、‘!’ を付け
なくても SSL を使います。starttls
なら ‘!!’ を意味します。
これらの場合、通常の接続をするにはフォルダ名の最後に ‘!direct’ を付けます。
例:
-fj.rec.tv -> ニュースグループ、‘fj.rec.tv’。 -fj.rec.tv@newsserver -> ‘newsserver’ 上のニュースグループ、‘fj.rec.tv’。
MH 形式(1ファイル1メール)で保存されたメールを読むためのフォルダです。
書式:
‘+’ ディレクトリ名
ディレクトリ名は、通常、変数 elmo-localdir-folder-path
(初期設定は ~/Mail) からの相対パスですが、
‘/’ や ‘~’ で始まっていれば絶対パスと見做します
(ドライブレターも同様です)。
メッセージが保存されるファイルのファイル名には、メッセージ番号を使用します。
例:
+inbox -> ~/Mail/inbox +from/teranisi -> ~/Mail/from/teranisi +~/test -> ~/test
Maildir 形式(1ファイル1メール)で保存されたメールを読むためのフォルダです。
書式:
‘.’ ディレクトリ名
ディレクトリ名は、通常、変数 elmo-maildir-folder-path
(初期
設定は ~/Maildir) からの相対パスですが、‘/’ や ‘~’ で始
まっていれば絶対パスと見做します(ドライブレターも同様です)。
Maildir は、cur, new, tmp のディレクトリを含んでい ます。実際にメッセージが存在するのは、指定ディレクトリ直下の cur ディレクトリです。指定ディレクトリ直下の new ディレクトリに存在する メッセージファイルは、アクセス時に cur ディレクトリへ移動されます。 また、tmp ディレクトリにあり、かつ 36 時間以上アクセスが無いメッ セージファイルは削除されます。
この動作は http://cr.yp.to/proto/maildir.html に従っています。
(日本語訳は http://man.qmail.jp/jman5/maildir.html)
例:
. -> ~/Maildir .inbox -> ~/Maildir/inbox .from/teranisi -> ~/Maildir/from/teranisi .~/test -> ~/test
Mew/IM が提唱する、ローカルに保存されたニュース記事を読み書きするための
フォルダです。NNTP 経由ではなく、gnspool
などを使って取り寄せ
ているような場合にそのスプールを直接読む、という使い方も想定しています。
書式:
‘=’ ディレクトリ名
ディレクトリ名は、変数 elmo-localnews-folder-path
(初期設定
は ~/News)で指定したディレクトリのサブディレクトリを指します。ディ
レクトリの区切りは ‘.’ でも可です。
例:
=fj/os/os2 -> ~/News/fj/os/os2 =fj.os.bsd.freebsd -> ~/News/fj/os/bsd/freebsd
Info-ZIP や LHA などで圧縮されたアーカイブファイルを一つのフォルダとし て扱います。
書式:
‘$’ ディレクトリ名 [‘;’ アーカイバタイプ ‘;’ プレフィクス]
ディレクトリ名は、通常、変数 elmo-archive-folder-path
(初期設定は ~/Mail) からの相対パスですが、
‘/’ や ‘~’ で始まっていれば絶対パスと見做します
(ドライブレターも OK)。
ange-ftp 表記も ange-ftp, efs が使える環境では OK です。
フォルダの実体としての書庫ファイルは、上述のディレクトリにある
elmo-archive-basename
(初期値は elmo-archive)になります。
ただし、ディレクトリでなくファイルであった場合、そのファイルをフォルダ
と見做します。
拡張子はアーカイバ毎に自動的に(動的に)選択されます。
アーカイバタイプを省略した場合、変数 elmo-archive-default-type
(初期設定は zip
)が参照されます。
プレフィクスは、書庫がディレクトリ構造を持っている場合に、そのディ
レクトリ部分を指定します。これは主にアーカイブサービスや tar
+
gzip
+ uuencode
によるダイジェスト配送を提供している
ML の書庫ファイルを展開することなくマウントするためのもの、つまり閲覧時
の便宜のためのものです。
例えば ML サーバが fml の場合、msend.tar.gz は spool/1 の ような構造なので、‘spool’ を指定します。
例:
$teranisi -> ~/Mail/teranisi/elmo-archive.zip $bsd/freebsd;lha -> ~/Mail/bsd/freebsd/elmo-archive.lzh $/foo@server:~/bar;zoo -> ‘server’ 上の ~/bar/elmo-archive.zoo $d:/msend.tar.gz;tgz;spool -> d:/msend.tar.gz $ml;zip/ -> ~/Mail/ml 以下のアーカイブフォルダからなる アクセスグループ
デフォルトで以下のアーカイバに対応します。
LHA, Info-ZIP/UNZIP, ZOO, RAR ;; フルスペック GNU TAR(tgz
,tar
) ;; デフォルトでは閲覧専用
複数ファイルを1プロセスで一つの書庫へまとめることができるアーカイバであ
れば、必要な変数を追加定義するだけで使える可能性があります(ARJ/UNARJ,
ARC は、手許で使ってないので定義していません。TAR は元ファイルを消す
(mv
) ことができない点で真面目にサポートしていません)。複数ファイ
ルを一つにまとめられない点で gzip
, bzip
,
bzip2
は使えません。標準出力へ解凍できないアーカイバにも標準で
は対応しません。
フルスペックで読み書き可能なことを確認しているアーカイバは、以下のとお りです(‘*’ 印のものは処理速度などの点で最も適しているもの)。
[OS/2] Warp4.0J(w/o VoiceType)+Fx00505/emx0.9c(fix04)/PMMule,EmacsPM LHA OS/2 version Rel.2.06b Feb 18, 1998 *UnZip 5.32 of 3 November 1997, by Info-ZIP. *Zip 2.2 (November 3rd 1997). Zoo archiver, zoo 2.1 $Date: 91/07/09 02:10:34 $ GNU tar version 1.10 - AK 2.58 (DBCS/SJIS) 981216(homy)版 gzip 1.2.4 (18 Aug 93) + bzip2 パッチ(by 飯田さん) [UN|X] FreeBSD 2.2.7-RELEASE, Linux 2.0.30, Solaris2.6, HP-UX 9.07 LHa for UNIX V 1.14c UnZip 5.32 of 3 November 1997 Zip 2.2 (November 3rd 1997) GNU tar 1.12 (1.11.x は不可) gzip 1.2.4 (18 Aug 93) [Win32] Win.98/Meadow Lha32 version 1.28 Zip 2.2 UnZip 5.40 GNU tar 1.11.8 + 1.5(WIN32) GZIP 1.2.4 RAR 2.06
※ LHA に関する注意
OS/2 の場合、Peter Fitzsimmons 氏作の LH/2 には対応しません。平松版をお 使いください。 Win32 では DOS 版でなく、LHa32 でないと動かないとのことです。
※ GNU tar に関する注意
GNU tar は書庫からの削除に問題があるものが多いので、特に注意してください。 書庫が破壊される危険性が高いので、フルスペックで読み書きする前に --delete -f を充分テストしておいてください。なお、上記 のものでは今のところ問題は報告されていません。
快適に移行するには、wl-summary-archive
を実行する
(see メッセージのアーカイブ) か、Expire 機能 (see メッセージの自動削除) と組み合わせると良い
でしょう。ただし、Expire 機能で作成したアーカイブフォルダを扱う場合は、
変数 elmo-archive-treat-file
を non-nil に設定する必要があります。
一つの書庫ファイルが多くのファイルを含んでいるとアーカイバ起動時 のオーバーヘッドが加速度的に増加する(特に LHA の場合)ため、150 通程度、 最大でも 200 通までにしておくと、ストレスなく読み書きできるでしょう。
なお、当然のことながら
(setq wl-fcc "$backup") (setq wl-trash-folder "$trash;lha")
も可能です:-)
。
elmo-archive-default-type
¶デフォルトのアーカイバタイプをシンボルで指定します。初期値は zip
です。
elmo-archive-type-method-alist
¶アーカイバの type (実際には ‘lha’, ‘zip’, ‘zoo’, ‘tgz’ などの文字列が入る)毎の、各種メソッドを記述します。連想リスト の各要素は以下のようになります。
(action . (exec-name options)) ;; 外部プログラムとオプション (action . function) ;; 関数
現在のところ、有効な action は
'ls, 'cat ('cat-headers) ;; 最低限必要(閲覧のみ) 'mv ('mv-pipe), 'rm ('rm-pipe) ;; 上とセットでフルスペック 'cp ('cp-pipe) ;;
です。括弧内のものは、無くても構いません(あれば優先的に使います)。
elmo-archive-suffix-alist
¶アーカイバタイプ(シンボル) 毎に対応する書庫の拡張子を記述します。
elmo-archive-file-regexp-alist
¶書庫のリスト閲覧時の出力からファイル名を取得するための正規表現を、アー カイバタイプ (シンボル) 毎に記述します。
elmo-archive-method-list
¶有効にしたい type の elmo-archive-type-method-alist (type はアーカイバのシンボル)をリストで記述します。
elmo-archive-lha-dos-compatible
¶この変数が non-nil であれば DOS 版(吉崎氏オリジナル)の LHA とオプション
互換と見做します。初期値では OS/2 と Win32 のみ t
です。
elmo-archive-cmdstr-max-length
¶elmo-archive からは(標準状態では)アーカイバをシェルを経由せずに起動し ます。elisp レベルでのコマンド文字列の総バイト数には制限はないとのことな ので、多くのパラメータを一度に与えて動かせるかどうかは OS レベルの問題に なります。これは、例えば数百通単位のメッセージを一度に消去できるかどうか の問題、と読み替えてください。
OS/2 ではシェルを介さずに発行できるコマンド文字列は 8190 バイトまでなの で、余裕を見てデフォルトを 8000 にしています。OS/2 REXX やシェルスクリプ トなどを噛ます場合、シェルの実装に依存することに注意してください。
なお、アーカイバが処理対象となるファイルのリストを標準入力から受け付ける
(前述の rm-pipe
, mv-pipe
, cat-headers
action
を指定している)場合、1プロセスで処理することができます。
RFC 1939 で規定されている POP3 を利用してメールを読むためのフォルダです。
書式:
‘&’ [ユーザ名][‘/’ 認証法][‘:’ 番号の振り方][‘@’ ホスト名][‘:’ ポート番号][‘!’]
認証法には、‘user’ (生パスワードを送信して認証) と ‘apop’ (APOP で認証) の 2 種類があります。
番号の振り方には、‘uidl’ (UIDL コマンドによる番号付け) か ‘list’ (LIST コマンドによる番号付け) のいずれかを指定します。
default 値:
ユーザ名 -> 変数elmo-pop3-default-user
の値。 初期設定は 環境変数USER
か、LOGNAME
か、(user-login-name)
の返り値。 認証法 -> 変数elmo-pop3-default-authenticate-type
の値。 初期設定は "user"。 番号の振り方-> 変数elmo-pop3-default-use-uidl
の値による。 t なら UIDL を用いる。初期設定は t。 ホスト名 -> 変数elmo-pop3-default-server
の値。 初期設定は "localhost"。 ポート番号 -> 変数elmo-pop3-default-port
の値。 初期設定は 110。
例:
&hoge@localhost -> localhost へユーザ ‘hoge’ でアクセス。 &hoge@popserver:109 -> ホスト ‘popserver’ のポート 109 番へ ユーザ ‘hoge’ でアクセス。
フォルダ名の最後に ‘!’ が付いていると、SSL を利用してコネクションを張ります。
変数 elmo-pop3-default-stream-type
の値が ssl
なら、‘!’ を付け
なくても SSL を使います。starttls
なら ‘!!’ を意味します。
これらの場合、通常の接続をするにはフォルダ名の最後に‘!direct’ を付けます。
emacs-w3m (http://emacs-w3m.namazu.org/) を用いて WWW 上の新聞やニュースサイト、メーリングリストアーカイブなどを 読むためのフォルダです。
w3m および emacs-w3m がインストールされている必要があります。
書式:
‘@’ モジュール名 ‘.’ フォルダ名
モジュール名、および フォルダ名 に入る値については emacs-w3m に付属の README.shimbun.ja を参照してください。
例:
@airs.wl -> wanderlust ML アーカイブ (モジュール sb-airs.el 使用) @asahi/ -> sb-asahi.el モジュールに含まれるフォルダのアクセスグループ
elmo-shimbun-update-overview-folder-list
¶初期設定は all
。メッセージをフェッチしたときに overview を更新す
る新聞フォルダを指定します。全ての新聞フォルダで overview を更新したい場
合には、all
を設定します。フォルダ名の正規表現からなるリストを設
定する事で、更新するフォルダを限定する事も出来ます。
例:
(setq elmo-shimbun-update-overview-folder-list '("^@airs\\." "^@namazu\\."))
サマリの表示は、自動的に更新されます。
RSS や Atom フィードに含まれるメッセージを閲覧する為のフォルダです。
書式:
‘rss:’ RSS または Atom のURL
例:
rss:https://github.com/wanderlust/wanderlust/commits/master.atom
サポートする RSS や Atom は全て自動的に扱われます。 より細かい設定が必要な場合は、新聞フォルダ (see 新聞フォルダ) を 使ってください。
メッセージのキャッシュは持たないので、メッセージはフィードから無くなると フォルダからも直ちに消失します。 保存する必要がある場合はパイプフォルダ (see パイプフォルダ) と 組み合わせてください。
|rss:http://lwn.net/headlines/newrss|+lwn
RSS や Atom 及び OPML をアクセスグループとして扱うことができ、 その場合、関連するフィードはサブフォルダ内に現れます。
外部プログラムを用いて、検索式にマッチしたメッセージを集めた仮想的なフォ ルダを構成します。
書式:
‘[’ 検索式 ‘]’ [ 検索対象 [ ‘!’ 検索方式 ] ]
検索式と検索対象の指定方法は、検索方式によって異なります。
デフォルトでは、以下の検索方式に対応しています。検索方式を省略した場合は、
elmo-search-default-engine
で指定された検索方式が使用されます。
namazu (http://www.namazu.org/) を使って、インデックスに登録された 文書を検索します。
検索式は、namazu の検索式です。詳しくは、namazu に付属の文書を参照して下 さい。
検索対象には、使用するインデックスを指定します。インデックスのあるディレ
クトリのパスをそのまま指定するか、以下の説明にある別名を指定する事が出来
ます。インデックスを省略した場合は、
elmo-search-namazu-default-index-path
で指定された値が使用されます。
例:
[wanderlust] -> デフォルトのインデックスから "wanderlust" にマッチするものを探す [semi flim]~/Mail/semi -> ディレクトリ "~/Mail/semi" にあるインデックス から "semi flim" を探す
フォルダ名入力時に空白を入力したい場合、C-q SPC でできます。
インデックスにはエイリアス名(別名)を定義できます。
(setq elmo-search-namazu-index-alias-alist '(("cache" . "~/.elmo/cache") ("docs" . "~/documents")))
の様に設定することによりインデックスの別名を定義できます。 上記例であれば、
[wanderlust]cache
と入力すれば、~/.elmo/cache にある namazu インデックスを対象として、 キーワード ‘wanderlust’ で検索を行います。
elmo-search-namazu-default-index-path
,
elmo-search-namazu-index-alias-alist
の値としてインデックスのリス
トを指定することも可能です。リストを指定すると、複数のインデックスを対象
とした検索となります。
例えば、
(setq elmo-search-namazu-index-alias-alist '(("all" . ("~/.elmo/cache" "~/documents")) ("cache" . "~/.elmo/cache")))
のように指定すると、
[wanderlust]all
と入力すれば、~/.elmo/cache と ~/documents のインデックスを 対象として、キーワード ‘wanderlust’ で検索を行います。
grep を使って、検索対象で指定されたディレクトリにあるファイルを検索します。
検索式には、grep の正規表現を指定します。検索対象とするディレクトリを省略 する事は出来ません。
例:
[wanderlust]~/Mail/inbox!grep -> ディレクトリ "~/Mail/inbox" から "wanderlust" にマッチするものを探す ["[sr]emi"]~/Mail/semi!grep -> 検索式が ‘]’ を含む正規表現である場合は、 ‘"’ で囲む必要があります
検索対象となるファイル名をすべて引数として grep を起動渡すため、 ファイルが多すぎると失敗する場合があります。 find が ‘-maxdepth’ オプションを受け付けるのであれば、 ~/.wl に以下のように記載する事でこの問題を回避できます。
(eval-after-load "elmo-search" '(elmo-search-register-engine 'grep 'local-file :prog "find" :args '(elmo-search-rgrep-target "-maxdepth" "1" "-type" "f" "-exec" "grep" "-l" "-e" pattern "{}" "+")))
find の ‘-exec command {} +’ オプションが正しく動作しない 場合は 最後の ‘+’ を ‘;’ に変えると動作するかもしれませんが、 ものすごく遅いかもしれません。
grep の ‘-r’ オプションをを使って、検索対象で指定された ディレクトリ以下にあるファイルを検索します。 ‘-r’ オプションを受け付ける grep が必要です。
検索方式 grep とは異なり、対象ディレクトリのサブディレクトリにある ファイルも検索対象になります (see grep)。 また、ファイル数に関する制限は生じません。 その他、書式などは検索方式grepに準じます。
[wanderlust]~/Mail/inbox!rgrep -> ディレクトリ "~/Mail/inbox" 以下から "wanderlust" にマッチするものを探す
mu (http://www.djcbsoftware.nl/code/mu/) を使って、文書を検索します。
例:(Mu cheatsheet より)
[Helsinki] -> messages about Helsinki (in message body, subject, sender, ...) [to:Jack subject:jellyfish tumbleweed] -> messages to Jack with subject jellyfish containing the word tumbleweed [size:2k..2m date:20091201..20093112 flag:attach from:bill] -> messages between 2 kilobytes and a 2Mb, written in December 2009 with an attachment from Bill [subject:soc* flag:unread] -> サブジェクトが 'soc' で始まる (soccer, society, socrates, ...) 未読のメッセージを探す [mime:image/*] -> 画像が添付されたメッセージを探す ['foo bar'] -> "foo bar" というフレーズを含むメッセージを探す
notmuch (http://notmuchmail.org/) を使って、文書を検索します。
例(notmuch マニュアルより)
[term1] -> 'term1' を含むメッセージを探す [-term1] -> 'term1' を含まないメッセージを探す [term1 term2] -> 'term1' と 'term2' の両方を含むメッセージを探す ['foo bar'] -> "foo bar" というフレーズを含むメッセージを探す
複数のフォルダを仮想的に一つに見えるようにするフォルダです。
書式:
‘*’ フォルダ1 [‘,’ フォルダ2] ... [‘,’ フォルダN]
‘*’ の後に、‘フォルダ1,フォルダ2,…,フォ ルダN’のように ‘,’ (コンマ)で区切って、一つに見えるようにしたいフォ ルダ群を指定します。
例:
*-fj.editor.xemacs,-fj.editor.mule,-fj.editor.emacs -> -fj.editor.xemacs, -fj.editor.mule, -fj.editor.emacs が一つの フォルダとして見える。 *+inbox,-fj.rec.tv,%inbox -> +inbox, -fj.rec.tv, %inbox が一つのフォルダとして見える。
指定した条件を満たすメッセージのみを含む仮想的なフォルダです。
書式:
‘/’ 条件 ‘/’ フォルダ
条件には、以下を書けます。
first: 全メッセージの先頭から数字の数だけメッセージを切り出します。 last: 全メッセージの末尾から数字の数だけメッセージを切り出します。
例:
/last:10/-fj.os.linux -> -fj.os.linux の最近の 10 個のメッセージ のみを表示するフォルダ /first:20/%inbox -> %inbox の最初の 20 個を表示するフォルダ
since: 日付より最近のメッセージのみを取り出します。(日付を含みます) before: 日付より以前のメッセージのみを取り出します。(日付を含みません)
日付には以下が書けます。
yesterday -> 昨日 lastweek -> 先週の今日 lastmonth -> 先月の今日 lastquarter -> 先四半期の今日 lastyear -> 去年の今日 数字daysago -> 数字 日前 (e.x. 3daysago) 日-月の略名-年 -> 日付そのものの指定 (ex. 1-Nov-1998)
例:
/since:3daysago/+inbox → 最近3日間の +inbox 中のメッセージ。 /before:yesterday/+inbox → 昨日より以前の +inbox 中のメッセージ。
メッセージのフィールドの中身が文字列にマッチするメッセージを取り出します。 フィールド名、文字列に大文字小文字の区別はありません。
例:
/from:teranisi/+inbox -> +inbox で、From: フィールドに "teranisi" という文字列を含むメッセージのフォルダ /body:なんとか/%inbox -> %inbox で、本文に "なんとか" という文字列を含むメッセージのフォルダ
フラグ名で指定されたフラグを持つメッセージを取り出します。
指定出来るフラグ名には、以下のものがあります。
unread -> 未読 important -> 重要 answered -> 返信済み forwarded -> 転送済み digest -> 未読またはグローバルフラグ付き any -> 未読、返信済み、転送済み、グローバルフラグ付き
また、グローバルフラグとして設定したフラグも同様に設定することが出来ます。
グローバルフラグとは、wl-summary-set-flags
(F キー)により付与できる
任意の名前を持つフラグです。フラグの名前は自由に定義することができます。
デフォルトでは、‘important’ フラグが用意されています。
グローバルフラグが付与されたメッセージは、‘'flag’ フォルダの
サブフォルダを閲覧することで、まとめて読むことができます。
See 内部フォルダ.
例:
/flag:digest/%inbox -> %inbox のうち、未読または重要な メッセージのフォルダ /flag:wl/+ML/Wanderlust -> +ML/Wanderlust のうち、wl という グローバルフラグが付いたメッセージのフォルダ
条件部分が ‘!’ で始まると否定の条件指定となります。複数の条件を ‘|’ で区切って指定すると、OR 条件となります。同様に、‘&’ で区 切ると AND 条件を指定できます(AND 条件は OR 条件よりも優先して評価されま す)。さらに、‘(’, ‘)’, で囲うと条件式をグルーピング指定できます。
また、条件の省略記法として ‘tocc’ を用意しています。 ‘/tocc:xxxx/’ は、‘/to:xxxx|cc:xxxx/’ に展開されます。 ‘/!tocc:xxxx/’ は、‘/!to:xxxx&!cc:xxxx/’ に展開されます。
例:
/from:teranisi&!to:teranisi/+inbox -> +inbox で From: フィールドに "teranisi" を含み、 To: フィールドに "teranisi" を含まない メッセージのフォルダ /tocc:"Yuuichi Teranishi"/+inbox -> +inbox で、To: フィールドか Cc: フィールドに "Yuuichi Teranishi" を含む メッセージのフォルダ /(from:yt|from:teranisi)&subject:報告/+inbox -> +inbox で、From: フィールドが "yt" か "teranisi" を含み、かつ Subject が "報告" を含む メッセージのフォルダ
注意
文字列部分に、空白文字、‘"’、‘/’、‘)’、‘|’、‘&’ を含みたい場合は、文字列全体を ‘"’ で括る必要があります。(‘"’ で括られている文字列中に ‘"’ を含む場合は、‘\’ でエスケープす る必要があります)。これらの文字を含まない場合でも ‘"’ で括るのは問 題ありません。
応用編
*%inbox,/from:teranisi/%inbox@server -> %inbox、および、 %inbox@server の中で From フィールドが "teranisi" のメッセージ群、 をいっぺんに表示するフォルダ。 /last:100//to:teranisi/*+inbox,%inbox -> +inbox と %inbox 中のメッセージのうち、 To: フィールドが "teranisi" にマッチする メッセージの最近の 100 個を表示するフォルダ。 /from:hogehoge//last:20//tocc:teranisi/%#mh/inbox@localhost -> %#mh/inbox@localhost の中で、To か Cc に "teranisi" が含まれる メッセージの最近の 20 個のうち、From が "hogehoge" のものを 表示するフォルダ。
フォルダ閲覧時に、自動的にメッセージの取り込みを実行するフォルダです。
書式:
‘|’ 取り込み元 ‘|’ 取り込み先
フォルダ閲覧時、取り込み元から取り込み先へ自動的にメッセージ が移動します。POP を利用してメッセージをローカルにダウンロードして閲覧し たい場合は、
|&username@popserver|+inbox
のように指定すると、フォルダの表示を更新するときに ‘&username@popserver’ から ‘+inbox’ へ、メッセージを自動的に 取り込みます。
また、二つ目の ‘|’ を ‘|:’ にして、
‘|’ 取り込み元 ‘|:’ 取り込み先
とすると、取り込み元から取り込み先にメッセージをコピーします。次に そのフォルダにアクセスした際には差分だけを取り込みます。 POP サーバにメールを残したまま、メッセージを ‘+inbox’ にコピーして 閲覧したい場合は、
|&username@popserver|:+inbox
のようにします。
例:
|%inbox|%myinbox -> %inbox から %myinbox へメッセージを取り込んで 閲覧するフォルダ。 |*&user@popserver1,&user@popserver2|+inbox -> &user@popserver1 と &user@popserver2 から +inbox へメッセージを 取り込んで閲覧するフォルダ。 |-gnu.emacs.sources|:+sources -> -gnu.emacs.sources から +sources へメッセージをコピーして閲覧する フォルダ。
メッセージが移動した後、フック elmo-pipe-drained-hook
が呼ばれ
ますので、ダウンロード後に実行したい関数を登録しておくと良いでしょう。
Wanderlust の内部に保持したメッセージを閲覧するためのフォルダです。
書式:
‘'flag’ [‘/’ グローバルフラグ] ‘'sendlog’ ‘'cache/00’ 〜 ‘'cache/1F’
‘'flag’ というフォルダは、グローバルフラグで指定したフラグの 付いたメッセージを集めた仮想フォルダです。
デフォルトで定義されているグローバルフラグとして ‘important’ フラグがあります。このフラグは、後述の重要マーク(‘$’)を付けることで メッセージに付加されます。重要マークをメッセージにつけておいて、あとから 見直したいときなどに便利です。グローバルフラグを省略した場合は、こ の ‘important’ フラグを指定したものと看倣されます。
また、後述のサマリモードにおいて、自由にグローバルフラグを定義してメッセー ジに付加することも出来ます。See 使用方法(TIPS).
このフォルダでメッセージを削除すると、そのメッセージについていた グローバルフラグ が削除されます。また、このフォルダにメッセージ を追加すると、そのメッセージには グローバルフラグ が付けられます。
‘'sendlog’ は ~/.elmo/sendlog に記載されているメッセージのうち
キャッシュしているものを集めた仮想フォルダです。自分自身への cc を
付け忘れた時などに有用かもしれません。
これを利用するには、wl-draft-use-cache
を non-nil に設定して、
送信したメッセージをキャッシュするようにしてください。
‘'cache/00’ 〜 ‘'cache/1F’ はネットワーク経由で読んだメッセー ジのキャッシュにアクセスするためのフォルダです。00 〜 1F には、キャッシュ ディレクトリ (~/.elmo/cache)のサブディレクトリ名を指定します。
ローカルファイルシステムのファイルを閲覧するためのフォルダです。一つのディ レクトリを一つのフォルダとして扱います。
書式:
‘file:’ ディレクトリのパス
例:
file:~/work -> ~/work file:/etc -> /etc
指定されたフォルダの配下のサブフォルダを仮想的に一つのフォルダとして扱え るようにするフォルダです。サブフォルダの増減は自動的に反映されます。
書式:
‘access:’ ルートフォルダ
例:
access:%INBOX -> %INBOX 以下の IMAP のメールボックスの全て access:'cache -> 全ての 'cache フォルダ
起動して最初に現れるのがフォルダモード(フォルダの一覧表示)です。
フォルダモードでは、読みたいフォルダの選択、購読フォルダの編集を行ないます。
フォルダモードの見ためはこんな感じになるはずです。
[-]Desktop:14186/35580/67263 受信箱:3/10/10 ゴミ箱:2/7/10 草稿:0/0/3 送信済み:0/9/348 [-]Emacsen:0/34/4837 Wanderlust ML:0/0/558 ELIPS ML:0/0/626 tm (日本語) ML:0/0/821 XEmacs ベータ:0/29/255 Mew:0/0/998 Mule-Win32:0/0/1491 fj の Emacsen:0/5/88
各行は、
フォルダ名:未同期(新規)数/未読数/総数
を表示しています。 チェックしたいフォルダの上にカーソルを合わせて s を押すと、 これらの数を最新のものに更新します。 たくさん新規メッセージがあると色が変わります。
フォルダモード全体は ‘Desktop’ というグループフォルダになります。 グループフォルダはリターンキーで開閉できます。 グループフォルダに対する操作は、そのグループフォルダに属する全ての子 フォルダに対して適用されます。 例えば、‘[-]Emacsen’ のところにカーソルを合わせて s を押すと、 これに含まれる6つのフォルダの表示を最新のものに更新します。
フォルダの行にカーソルを置いてリターン(スペース)キーを押すとそのフォルダ の内容を表示するサマリモードに移動します。
このとき、変数 wl-stay-folder-window
が non-nil ならサマリに移動
したときにフォルダバッファの右にサマリのバッファが現れます。
フォルダモードでのフォルダ選択に関するコマンドのキーバインドは以下の通りです。
現在カーソルがある行のフォルダのサマリ表示へ移動します。
prefix argument をつけると、スティッキーサマリに入ります。
グループフォルダにカーソルがある場合は、グループフォルダの開閉を行ないます。
アクセスグループでは、prefix argument つきでグループフォルダを開くと、
内容を最新のリストに更新します。
アクセスグループが階層構造になっている場合は再帰的に更新します。
(wl-folder-jump-to-current-entity
)
現在カーソルがあるアクセスグループの内容を最新のリストに更新します。
アクセスグループが階層構造になっている場合は再帰的に更新します。
(wl-folder-update-recursive-current-entity
)
新規ドラフトを用意します。
(wl-draft
)
現在カーソルがあるフォルダが NNTP フォルダなら、‘Newsgroups:’ フィー
ルドを補ってドラフトを用意します。メーリングリストのリファイル先なら、メー
リングリストのアドレスを推測して、‘To:’ フィールドを補ってドラフト
を用意します。変数 wl-subscribed-mailing-list
を設定しておく必要
があります。
(wl-folder-write-current-folder
)
ドラフトバッファがあれば移動します。 複数のドラフトバッファが存在する場合は、
次々と切り替えていきます。また、prefix argument をつけることにより、
バッファが存在していない場合は、ドラフトフォルダからファイルを(存在すれば)
読み込みます。
(wl-jump-to-draft-buffer
)
現在カーソルがある行のフォルダの未同期メッセージ数を更新します。
(wl-folder-check-current-entity
)
現在カーソルがある行のフォルダのサマリを更新します。
(wl-folder-sync-current-entity
)
リージョンにあるフォルダの未同期メッセージ数を更新します。
(wl-folder-check-region
)
リージョンにあるフォルダのサマリを更新します。
(wl-folder-sync-region
)
~/.addresses 等の状態を最新のものに更新します。
(wl-status-update
)
ひとつ上の未読があるフォルダ(もしくはグループ)に移動します。
(wl-folder-prev-unread
)
ひとつ下の未読があるフォルダ(もしくはグループ)に移動します。
(wl-folder-next-unread
)
ひとつ上のフォルダへ移動します。
(wl-folder-prev-entity
)
ひとつ下のフォルダへ移動します。
(wl-folder-next-entity
)
指定したフォルダへカーソルを移動します。
(wl-folder-jump-folder
)
現在カーソルがある行のフォルダに対して、
wl-summary-incorporate
により、
新着記事をプリフェッチします。
グループフォルダにカーソルがある場合は、
再帰的に実行します。
(wl-folder-prefetch-current-entity
)
現在カーソルがある行のフォルダの
メッセージを全て読んだことにします。
グループフォルダにカーソルがある場合は、
再帰的に実行します。
(wl-folder-mark-as-read-all-current-entity
)
最初の未読があるフォルダのサマリへ移動します。
(wl-folder-goto-first-unread-folder
)
ゴミ箱を空にします。
(wl-folder-empty-trash
)
キューにあるメッセージを送信します。
(wl-folder-flush-queue
)
指定した条件と合致するメッセージのみを含む仮想フォルダ(フィルタフォルダ)
へ移動します。
(wl-folder-virtual
)
指定した条件と合致するメッセージを含むフォルダを探します。
(wl-folder-pick
)
全ての未読があるフォルダが含まれるグループを開きます。
(wl-folder-open-all-unread-folder
)
サマリバッファのマークを実行します。See スティッキーサマリ.
(wl-execute-temp-marks
)
カーソル行のグループの開閉をトグルします。
(wl-folder-open-close
)
全てのグループを開きます。
(wl-folder-open-all
)
全てのグループを閉じます。
(wl-folder-close-all
)
Wanderlust を終了します。
(wl-exit
)
Wanderlust をサスペンドします。
(wl-folder-suspend
)
現在のフォルダの状態をセーブします。
(wl-save
)
Wanderlust のオフラインモード/オンラインモードをトグルします。
(wl-toggle-plugged
)
Wanderlust のサーバ・ポート別のオフライン/オンラインを変更します。
(wl-plugged-change
)
wl-folders-file
¶初期設定は ~/.folders。 購読するフォルダを記述するファイルの名前です。
wl-folder-info-save
¶初期設定は t
。
次に立ち上げ直したときに前回の未読数などの結果を使い回しするかどうか、です。
wl-stay-folder-window
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならサマリに移動したときにフォルダバッファの右にサマリのバッファが現れます。
wl-folder-window-width
¶初期設定は 20。
wl-stay-folder-window
が non-nil のときに残すフォルダバッファのウィンドウの幅です。
wl-folder-use-frame
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならフォルダ一覧用に新しいフレームを開きます。
wl-folder-many-unsync-threshold
¶初期設定は 70。 未同期数がたくさんかどうかの閾値。この値を越えると色が変わります。
wl-highlight-folder-by-numbers
¶フォルダバッファにおける各行のハイライトの形式を指定します。初期値は
t
で、行全体にメッセージ数に応じた色を付けます。nil
ではフォ
ルダの状態に応じた色を付けます。また、数字 (例えば 1) にしておくと、メッ
セージ数とフォルダの状態の両方に応じたハイライトが行なわれます。
wl-folder-desktop-name
¶初期設定は ‘Desktop’。 トップのグループの名前です。
wl-folder-petname-alist
¶初期設定は nil
。
フォルダの本名とあだ名の cons のリストです。
wl-folder-access-subscribe-alist
¶初期設定は nil
。
アクセスグループのリスト取得で自動的に subscribe、もしくは unsubscribe
するフォルダを指定します。
リストの各要素は
(アクセスグループの正規表現 . (購読フラグ フォルダの正規表現 ...))
となっています。購読フラグが non-nil の場合はフォルダの正規表
現にマッチしたフォルダのみ表示し、購読フラグが nil
の場合
はフォルダの正規表現にマッチしたフォルダは表示しません。ただし、
購読フラグが non-nil でも既に unsubscribe 済のフォルダは表示しませ
ん。また、フォルダの正規表現は複数個記述できます。
例:
'(("^-fj$" . (t "^-fj\\.\\(comp\\|editor\\|mail\\)" "^-fj\\.\\(net\\|news\\|os\\|rec\\)")) ("^-$" . (t "^-\\(fj\\|tnn\\|japan\\|gnu\\|comp\\)")) ("^\\+ml$" . (nil "^\\+ml$" "^\\+ml/tmp")))
wl-folder-hierarchy-access-folders
¶階層構造に作成するアクセスグループの正規表現からなるリストです。
例えば、以下のように
wl-folder-hierarchy-access-folders
を設定すると、
(setq wl-folder-hierarchy-access-folders '("^-[^\\.]*$" "^-comp.unix$" "^-comp.unix.bsd$"))
次のような階層構造になったアクセスグループを作ります。
[-]-:912/912/3011 [-]-fj:674/674/1314 -fj.comp.announce:0/0/2 -fj.comp.dev.cdrom:0/0/0 ... [+]-japan:238/238/1688 [-]-comp:0/0/4 [-]-comp.unix:0/0/0 -comp.unix.admin:0/0/0 -comp.unix.dos-under-unix:0/0/0 -comp.unix.programmer:0/0/0 [-]-comp.unix.bsd:0/0/23 -comp.unix.bsd.freebsd.announce:0/0/0 ...
ただし、‘-’ を開いただけでは1つ目の階層(‘-fj’, ‘-japan’, ‘-tnn’, …) を作るだけです。2つ目の階層 (‘-fj.comp.announce’, …, ‘-comp.unix’, …) 以下のフォ ルダは、あらためてそのグループを開いた時に作られます。
前に述べた通り、購読するフォルダは ~/.folders に保持されますが、 ~/.folders を直接編集するまでもなく、フォルダモードからもフォルダ の追加/削除/グループの定義などを編集できます。
m a で新規に購読するフォルダを追加します。存在しないフォルダを入力 すると、新規に作成してよいか聞いてきます。m g でグループが追加され ます。このグループにフォルダを追加するには、まずこのグループを開いた状態 にします。そして次の行で挿入のコマンドを実行すると、そのグループにフォル ダを追加できます。
C-k でカット(切り取り)、C-y でペースト(張り付け)ができます。 つまり、通常の文書編集の行編集と同じようにフォルダの位置を変更可能です。
wl-fldmgr-cut-entity-list
を消します。
あだ名やフィルタを削除するためには、ミニバッファで “”(NULL) を入 力します。
m g などでグループを作成した後、このグループにフォルダを追加するに は、まずこのグループを開いた状態にします。そして次の行で追加や挿入のコマ ンドを実行するとグループにフォルダを追加できます。一方、上の行のグループが 閉じた状態のときは、そのグループと同じレベルに挿入されます。 言葉で説明するのは難しいので実際に実行してみると良いでしょう。 つまり、カーソル位置より上にあるグループの開閉状態に より挿入される位置が異なるのです。
wl-folders-file
をセーブするときは wl-mime-charset
の言語
コードになります。
カーソル上のフォルダをフィルタ付きに変更するには、フィルタフォルダ作成コ マンドを用います。もしカーソル上のフォルダを残したまま新たにフィルタフォ ルダを作成する場合は、まずコピーしてからフィルタを作成し、その後コピーし たフォルダを挿入します。フィルタフォルダ作成時には一度に複数の(多段の)フィ ルタが指定できます。先頭のフィルタをすべて削除するためには、 “”(NULL)を入力します。
グループ内のフォルダを並び替える際には、wl-fldmgr-sort-function
で指定した関数を用います。初期設定は wl-fldmgr-sort-standard
になっ
ています。これはアルファベット順に並び替え、グループを最初にする関数です。
並び替えの対象になるのは指定したグループのみで、下位のグループは並び
替えません。つまり、再帰的には行わないということです。
アクセスグループを開くと通常全てのフォルダを表示しますが、表示しないフォ ルダを指定することもできます。以下の操作はアクセスグループ内でのみ有効で す。
コマンド wl-fldmgr-unsubscribe
(u) はカーソル位置のフォルダの
表示(subscribe)・非表示(unsubscribe)設定をトグルします。これに対して
wl-fldmgr-unsubscribe-region
(U) は指定範囲のフォルダを非表示に
します。
wl-fldmgr-unsubscribe
はトグルしますが、
wl-fldmgr-unsubscribe-region
だと通常トグルにならないことに注意し
て下さい。リージョンの場合トグルにするよりどちらかに設定させる方が使いや
すいと考え、このようにしています。しかし、上記2つの関数とも prefix
argument の値が正ならフォルダを非表示、負なら表示、0ならトグルします。
またキーには割り当てていませんが、フォルダを表示に設定するだけの
wl-fldmgr-subscribe
と wl-fldmgr-subscribe-region
も用意して
います。使用する場合は適当なキーに割り当ててください。
さらに、アクセスグループ内で wl-fldmgr-cut
と
wl-fldmgr-cut-region
を実行すると、それぞれ
wl-fldmgr-unsubscribe
と wl-fldmgr-unsubscribe-region
を実
行したのと同じ効果が得られます。違いは cut の場合は画面からも消去するこ
とです。
アクセスグループ内でも削除や挿入を行えます。といっても実際には unsubscribe するかどうかを設定しているだけなので、変更が可能なのは、当 然そのアクセスグループに属しているフォルダだけです。つまり、挿入は subscribe し、削除は unsubscribe したことと同じです。 1 従って、Wanderlust 以外でフォルダを変更した場合、そのフォルダを実際に追 加したり削除したりするには、アクセスグループを C-u RET で更 新してください。See 読みたいフォルダの選択.
また、挿入/削除/並び替えなどを行ったあとのフォルダの並びは保持されます。
もし wl-force-fetch-folders
を設定するか、
C-u RET でグループを開くかすると、
存在しないフォルダは削除され、
新たに作成されたフォルダは先頭に追加されます。
フォルダの編集に関する主なコマンドのキーバインドは以下の通りです。一応 m で始まるキーに全て割り当てて、主な機能のみ1ストロークで使用できるよ うにしています。
フォルダ一覧にフォルダを追加します。存在しないフォルダを入力した場合には
確認の後、新規に作成します。
(wl-fldmgr-add
)
グループを作成します。
(wl-fldmgr-make-group
)
アクセスグループを作成します。
(wl-fldmgr-make-access-group
)
フォルダの実体とその msgdb を削除します。
nntp などの削除できないフォルダでは msgdb のみ削除します。
(wl-fldmgr-delete
)
フォルダ、もしくはグループ名を変更します。
フォルダを変更する場合は msgdb のパスも変更します。
(wl-fldmgr-rename
)
マルチフォルダを作成します (コピー、削除されたフォルダを結合します)。
(wl-fldmgr-make-multi
)
フィルタフォルダを作成します (選択したフォルダに filter を付けます)。
(wl-fldmgr-make-filter
)
フォルダをコピーする (グループはコピー不可)。
(wl-fldmgr-copy
)
指定範囲のフォルダのコピー。
(wl-fldmgr-copy-region
)
フォルダの削除 (切り取り)。フォルダの実体は削除しません。
(wl-fldmgr-cut
)
指定範囲のフォルダの削除 (切り取り)。
(wl-fldmgr-cut-region
)
コピー、削除したフォルダ(cut-list)を挿入する(ペースト、貼り付け)。
(wl-fldmgr-yank
)
フォルダにあだ名(petname)を付ける。
(wl-fldmgr-set-petname
)
コピー、削除したフォルダ情報(cut-list)を消す。
(wl-fldmgr-clear-cut-entity-list
)
グループ内のフォルダを並び替える (そのグループ階層のみ)。
(wl-fldmgr-sort
)
wl-folders-file にセーブする。
(wl-fldmgr-save
)
[以下の操作はアクセスグループに対してのみ有効]
wl-interactive-save-folders
¶初期設定は t
。フォルダ変更の操作を行った場合、Wanderlust 終了時も
しくは Emacs 終了時にセーブするか確認を行います。nil
だと確認なし
でセーブします。
wl-fldmgr-make-backup
¶初期設定は t
。Non-nil なら、セーブする際に ~/.folders.bak
にバックアップを取ります。
wl-fldmgr-sort-function
¶初期設定は wl-fldmgr-sort-standard
。sort 時に使用する関数を指定し
ます。初期設定は、アルファベット順に並べグループは最初にする関数です。
(wl-fldmgr-sort-group-first
が non-nil の場合)。
wl-fldmgr-sort-group-first
¶初期設定は t
。
Non-nil なら、wl-fldmgr-sort-standard
で並び替えるときグループを最
初に置く。nil
なら、グループも含めてアルファベット順に並び替えます。
wl-folder-check-async
¶初期設定は t
。
Non-nil の場合、フォルダの新規メッセージ数のチェックを非同期に行ないます。
ニュースグループのチェックが大幅に速くなります。
wl-folder-check-fast
¶初期設定は nil
。
Non-nil の場合、フォルダの新規メッセージ数のチェックを行うたびに
フォルダの表示を更新しません。
wl-folder-notify-deleted
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならメッセージが削除されたときにフォルダモードで未読数をチェック
すると負の値が表示されます。値が sync
ならば、メッセージが削除さ
れていたときにフォルダの内容と同期を取ります。
wl-fldmgr-add-complete-with-current-folder-list
¶初期設定は nil
。
Non-nil なら wl-fldmgr-add
の補完候補を
elmo-folder-list-subfolders
で得ます。
フォルダの編集に関して、以下のような仕掛けや制限があります。
wl-fldmgr-cut-entity-list
にたまっていきます。ペースト(張り付け)
は削除やコピーした単位で(リージョンでコピーしたなら、そのリージョン内の
フォルダを一度に) 吐き出します。
フォルダモードで読みたいフォルダを選択すると、サマリモードに移動します。 サマリモードは、メッセージの一覧を表示するモードです。
サマリモードには、以下のようにメッセージの一覧が表示されます。
377 09/16(水)11:57 [+1: 北目さん ] Bug? 381 09/17(木)00:16 [+3: 奥西さん ] elmo-lha.el -- LHA interface 384 09/17(木)01:32 [+1: てらにし ] wl-0.6.2 389 N09/18(金)01:07 [+2: てらにし ] wl-0.6.3
各行は、メッセージの
メッセージ番号、一時的マーク、永続的マーク、日付け、差出人、サブジェクト
を順に表示しています。表示形式の変更については、サマリ行の形式の節を 参照して下さい。See サマリ行の形式.
メッセージ番号はそのフォルダ中にあるメッセージに対するラベルです。 News フォルダでは article 番号、IMAP フォルダでは UID、MH フォルダではファ イル名になります。
一時的マーク/永続的マークについては、あとで詳しく説明します。
日付けは、‘月/日(曜日)時:分’ の
ように表示されます。曜日を日本語ではなく英語表記したい場合は、
wl-summary-weekday-name-lang
を ‘en’ に設定してください。
差出人は、スレッドの深さ分インデントされて表示されます。差出
人は、アドレス帳にあだ名があればあだ名で表示します。あだ名表記を止めた
い場合は、wl-use-petname
を nil
に設定してください。
差出人の部分にある ‘+2’ のような数字は、そのメッセージに対す る返事の数を表します。例えば ‘+2’ なら返事が 2 通あることを示します。
サブジェクトは、メッセージの ‘Subject:’ フィールドです。同じ
スレッドで、かつ親と同じ ‘Subject:’ を持つメッセージの場合には、
サブジェクト を表示しません。メーリングリストなどの通し番号表示は
無視します。‘Subject:’ が無い場合には、変数
wl-summary-no-subject-message
の内容を表示します。
一時的マークは、メッセージを操作するためマークです。
一時的マークには、‘*’, ‘d’, ‘D’, ‘o’, ‘O’, ‘i’, ‘~’ があります。
まとめ処理用マークです。 m で始まるコマンドで ‘*’マークのついたメッセージ対して一括した処理 ができます。
処分するメッセージに付くマークです。d を押すと付きます。
削除するメッセージに付くマークです。D を押すと付きます。
リファイルするメッセージに付くマークです。oを押すと、リファイル先 を聞いて来ます。それに答えると、リファイル先のフォルダ情報が付け加わります。
コピーするメッセージに付くマークです。Oを押すと、コピー先を聞いて 来ます。それに答えると、コピー先のフォルダ情報が付け加わります。
プリフェッチ予約されたメッセージに付くマークです。iを押すと付きます。
再送予約されたメッセージに付くマークです。~を押すと、再送先アドレ スを聞いて来ます。それに答えると、再送先のアドレス情報が付け加わります。
x を押すと、それぞれの一時的マークに対応したアクションを実行します。
永続的マークは、メッセージの状態を示すマークです。
永続的マークには、‘!’, ‘N’, ‘n’, ‘U’, ‘u’, ‘A’, ‘a’, ‘F’, ‘f’, ‘$’ があります。
新規メッセージに付きます。
新規メッセージに付きます。‘N’ とは異なり、‘n’ のメッセージは キャッシュされています。
未読メッセージに付きます。
未読メッセージに付きます。‘U’ とは異なり、‘u’ のメッセージは キャッシュされています。
既読メッセージに付きます。マーク無しとは異なり、‘!’ のメッセージは キャッシュされていません。
返信済みメッセージに付きます。
返信済みメッセージに付きます。‘A’ とは異なり、‘a’ のメッセージ はキャッシュされています。
転送済みメッセージに付きます。
転送済みメッセージに付きます。‘F’ とは異なり、‘f’ のメッセージ はキャッシュされています。
グローバルフラグの設定されたメッセージに付きます。このマークは Emacs を 終了しても保存されるため、あとで返事を書きたい場合など、覚えておきたい重 要なメッセージに付けておくと便利です。‘$’ の付いたメッセージは、(実 際のメッセージが消されたとしても) ‘'flag’ フォルダで閲覧できます。 グローバルフラグは、$ または、F で付けることが出来ます。
既読メッセージにはマークが存在しません。
‘N’, ‘U’, ‘!’, ‘A’, ‘F’ は、そのメッセージがキャッ シュされていないことを示しています。これらのマークが付いていない場合、つ まり、そのメッセージがキャッシュされている場合は、ネットワークに接続され ていなくてもIMAP フォルダのメッセージや NNTP フォルダのニュース記事を読 むことができます。
永続的マークのうち、wl-summary-expire-reserve-marks
で指定した
マークの付いたメッセージは、後で説明する (Wanderlust の機能としての)
expire の対象から除外されます。See メッセージの自動削除とアーカイブ.
サマリモードでは、基本的にスペースキーを押すだけでメッセージを 読み進めることができます。 サマリの表示内容をフォルダの最新の状態に合わせる(同期する)には、 s を押します。
N で次の未読、n で次のメッセージを表示します。 j を押すと現在表示中のメッセージのバッファに移動します。 マルチパートの操作はメッセージバッファに移動してから行います。 See メッセージバッファ.
サマリで M-x wl-summary-pack-number とすることで メッセージ番号を詰めることができます。ただし対応しているフォルダの種類は MH Folder, News Spool Folder, Maildir Folder のみです。
例えば、
384 09/17(木)01:32 [+1: てらにし ] wl-0.6.2
は一つのスレッド(一つの話題の流れ)を示しています。 この行で / を押すと、スレッドが開いて次のような表示になります。
384 09/17(木)01:32 [ てらにし ] wl-0.6.2 388 09/17(木)22:34 └[ 村田さん ]
(388 番のメッセージは 384 番のメッセージに対する返事です。) もう一回 / を押すと、スレッドを閉じます。 prefix argument つきで / を押すと、全ての子スレッドを開きます。
[ でサマリの全てのスレッドを開き、]で全てのスレッドを閉じま す。
そのスレッドに属するメッセージに対して一括して処理を行うためには t から始まるコマンドを用います。See キーバインド.
手動でスレッドの繋ぎなおしができます。サマリで該当するメッセージにカーソ
ルを合わせて M-w (wl-summary-save-current-message
) し、新し
い親メッセージのところで C-y
(wl-summary-yank-saved-message
)を実行してください。
ネットワーク経由のメッセージはキャッシュされます。これにより、ネットワーク 流量が節約され、またオフライン操作が可能となります。キャッシュは、ディレク トリ ~/.elmo/cache に保持されます。キャッシュをクリアするには、 M-x elmo-cache-expire-by-size と入力してください。最近使われてない キャッシュから順に、一定のディスク容量になるまで消します。
キャッシュファイルのファイル名は、 Message-ID を単純に加工したファイル名
が生成されます。しかし、Message-ID が極端に長い場合にファイルを作成でき
ない場合があります。その為、 elmo-msgid-to-cache-max-length
に指
定された整数より長いファイル名が作られた場合はハッシュ関数を用いて一定の
長さのファイル名になるように調整します。 変数の値が nil
の場合に
はこの処理は行われません。ハッシュ関数のアルゴリズムは
elmo-msgid-to-cache-algorithm
で指定します。
いずれかの値を変更した場合、既存のキャッシュファイルが参照されなく場合 があります。
一度読んだメッセージは一定数バッファに保持されます。これにより、次にその
メッセージを表示する際の動作を高速にします。保持するバッファの数は
wl-message-buffer-cache-size
で指定します。
また、メッセージを読んでいる間に次のメッセージを取得しておく先読み機能が あります。
この先読みするフォルダは次の2つの変数により指定できます。
wl-message-buffer-prefetch-folder-type-list
¶初期設定は '(imap4 nntp)
。先読み機能を有効にしたいフォルダタイプ
のシンボルリストを指定します。初期設定では、IMAP4 とNNTP フォルダで先読
み機能が有効になります。もし localdir と IMAP フォルダが混在したマルチフォ
ルダでは IMAP のメッセージだけが先読みの対象となります。この変数は
wl-message-buffer-prefetch-folder-list
よりも優先されます。すべて
のフォルダで先読み機能を有効にしたい場合には、t を指定します。
wl-message-buffer-prefetch-folder-list
¶初期設定は nil
。
先読み機能を有効にするフォルダをフォルダ名(正規表現)のリストで指定します。
wl-message-buffer-prefetch-depth
¶初期設定は 1。先読み機能するメッセージの数。
wl-message-buffer-prefetch-idle-time
¶初期設定は 1 (単位:秒)。先読み機能する時間間隔。
wl-message-buffer-prefetch-threshold
¶初期設定は 30000 (bytes)。この値を越えるサイズのメッセージは、先読みしません。
wl-message-buffer-prefetch-threshold
を nil
に設定すると、
先読みするメッセージのサイズをチェックしません。
wl-auto-prefetch-first
¶初期設定は nil
。
Non-nil であればフォルダに移動した時に最初のメッセージを自動的に先読みします。
メッセージのヘッダ情報から任意のフォルダへ振り分ける自動リファイル機能が
C-o (wl-summary-auto-refile
) で使用できます。自動リファイル
は msgdb の overview 情報を元に振り分けします。標準では ‘From:’
‘Subject:’ ‘To:’ ‘Cc:’ が含まれています。これ以外の拡張項
目で振り分けたいときには、
(setq elmo-msgdb-extra-fields '("x-ml-name" "reply-to" "sender" "mailing-list" "newsgroups"))
として拡張項目を msgdb に含めるようにしてください。既に取得したメッセージ の拡張項目を取り込むには s all などで msgdb を作り直す必要があり ます。
次に振り分けするルールを設定します。
自動振り分けは,変数 wl-refile-rule-alist
の値に基づいて行われます。
wl-refile-rule-alist
は、
(フィールド (正規表現 . 振り分け先) (正規表現 . 振り分け先) ...)
のようなルールのリストとなっています。各ルールは、『フィールド』の値が 『正規表現』にマッチするときに『振り分け先』に振り分けるという意味を持ち ます。前方に指定されたルールが優先されます。
『フィールド』部分には、フィールド名の文字列を指定します。また、フィール ド名の文字列のリストを指定することもできます。この場合、リストのいずれか のフィールドの値がマッチしたときに振り分けを行います(OR 条件となります)。
『正規表現』にはフィールドの値にマッチさせる正規表現文字列を指定します。 『振り分け先』には振り分け先のフォルダ名の文字列を指定します。 『振り分け先』部分には、再びルールを書くこともでき、その場合 そのルールのフィールドの値の条件と現在のルールのフィールドの値の条件が 満たされたときに振り分けを行ないます(AND 条件となります)。
また、『正規表現』でマッチした部分文字列を用いて、『振り分け先』 を指定することもできます。実際には次のようにして参照します。
マッチした文字列全体を参照します。
N 番目の ‘\(…\)’ にマッチした文字列を参照します。 (N は数字)
以下は wl-refile-rule-alist
の一例です。
(setq wl-refile-rule-alist '(("x-ml-name" ("^Wanderlust" . "+wl") ("^Elisp" . "+elisp")) (("To" "Cc") ("\\([a-z]+\\)@gohome\\.org" . "+\\1")) ("From" ("me@gohome\\.org" . ("To" ("you@gohome\\.org" . "+from-me-to-you"))))))
C-o (wl-summary-auto-refile
) で条件にマッチしたメッセージに
リファイルマークが付加されます。x でリファイルを実行します。
wl-summary-auto-refile-skip-marks
を設定することにより、
自動リファイルの対象とならないメッセージを指定することができます。
標準では ‘N’ ‘U’ ‘!’ が設定されており、
これらの永続的マークのついたメッセージは、自動リファイルしません。
つまり標準では未読のメッセージを自動リファイルしないことになります。
すべてのメッセージを自動リファイルの対象にするには、
(setq wl-summary-auto-refile-skip-marks nil)
の様に wl-summary-auto-refile-skip-marks
を nil
にします。
スティッキーサマリは、q で現在のサマリを終了してもバッファが消えな い、その名の通りスティッキー(しつこい)サマリです。
フォルダモードから Shift RET 、もしくはサマリ から G して
サマリに入ると、スティッキーサマリが作られます。
また、通常のサマリで M-S (wl-summary-stick
) を実行すると
現在のサマリがスティッキーサマリになります。
スティッキーサマリのバッファ名は、‘Summary:フォルダ名’ と
なります。 C-x b (switch-to-buffer
) などで、適当にバッファ
を切替えればいつでもスティッキーサマリを参照できます。また、サマリモード
で C-c C-n (wl-summary-previous-buffer
) や C-c C-p
(wl-summary-next-buffer
) するとサマリを巡回できます。
スティッキーサマリでは、q や g の際に元のバッファを 残します。スティッキーサマリを終了するには C-u q でサマリを抜ける か、C-u g で別のサマリに移動して下さい。その他の操作に関しては通常 のサマリと同様です。
変数 wl-summary-always-sticky-folder-list
にフォルダ名(正規表現)
のリストを設定することにより、フォルダ移動時に自動的にスティッキーサマリ
とすることもできます。
サマリ行の形式は、ある程度自由に変更できます。
サマリ行の形式を変更するには wl-summary-line-format
を設定します。
wl-summary-line-format-spec-alist
で定義された書式を用います。
以下に例を示します。
;; 番号 一時マーク 永続マーク 日付 枝 [ (子の数) 差出人 ] 件名
(setq wl-summary-line-format "%n%T%P%M/%D(%W) %t%[%17(%c %f%) %] %s")
数字は桁数を表します。負の数の場合は、右詰めになります。また、最初の数字 を ‘0’ にすると、桁数が足りない場合に ‘ ’ の代わりに ‘0’ を追加して桁数を揃えます。
例:
%5l -> `1 ' %-05l -> `00001'
デフォルトの wl-summary-line-format-spec-alist
で用意されている
書式記号のうち主なものは以下の通りです。
%n メッセージ番号 %T 一時的マーク %P 永続的マーク %Y 年 %M 月 %D 日 %W 曜日 %h 時 %m 分 %t スレッドの枝 %[ [ (繋ぎ直した子の場合は <) %] ] (繋ぎ直した子の場合は >) %f 差出人 %s 件名 %S サイズ %c +子の数: (スレッドを開いた時のみ表示) %C [+子の数] (スレッドを開いた時のみ表示) %# メーリングリストの情報 (`(' ML名 [ ` ' ML番号 ] `)') %l メーリングリストでの番号 %@ 最初の MIME パートが multipart/mixed の場合に `@' %~ 直前の項目が空でない場合に ` '
メッセージ番号 (‘%n’) の桁数を変更したい場合は、
wl-summary-default-number-column
もしくは
wl-summary-number-column-alist
の値を変更してください。
wl-summary-line-format
に一時的マーク (‘%T’) と永続的マーク
(‘%P’) を含める場合には、必ず一定の位置に表示されるように定義しなけ
ればなりません。例えば、スレッドによって長さが変わる ‘%t’ のうしろに
‘%T’ や ‘%P’ を表示するようにしてしまうと、正しくマーク処理を行
なえなくなる可能性があります。
また,‘%数字(’, ‘%)’ で囲んだ範囲は,’数字’の桁数になります(入 れ子も可)。複数の書式記号に対する幅を設定するときに使います。例えば、上 記例の
%17(%c %f%)
という指定は、『「子の数」と「差出人」をつなげた文字列を 17 桁にする』と いう意味です。
また、wl-folder-summary-line-format-alist
を設定すると、サマリ行
の形式をフォルダ毎に指定することができます。以下の例のように、フォルダ名
の正規表現とサマリ行の書式を指定して下さい。
(setq wl-folder-summary-line-format-alist '(("^%" . "%T%P%M/%D(%W)%h:%m %t%[%17(%c %f%) %] %s") ("^+" . "%n%T%P%M/%D %[ %17f %] %t%C%s")))
書式記号 ‘%f’ は、wl-summary-from-function
で指定した関数が返す値を
表示します。関数 wl-summary-default-from
を用いる場合(デフォルト)、通常は
差出人を表示しますが、フォルダ名が wl-summary-showto-folder-regexp
にマッチし、かつ差出人が自分であるメッセージについては、宛先を表示します。
また、 wl-use-petname
が Non-nil の場合にはペットネームを用いて表示します。
例えば、‘+backup’ では自分が出したメッセージについては宛先を表示したい場合、 次のように設定します。
(setq wl-summary-showto-folder-regexp "^\\+backup$")
一時マークとそれに対応する処理手順を wl-summary-mark-action-list
で定義することができます。初期設定では、refile (‘o’), copy (‘O’),
dispose (‘d’), delete (‘D’), prefetch (‘i’), resend (‘~’)
が定義されています。
wl-summary-mark-action-list
の各要素は
(‘MARK’ ‘SYMBOL’ ‘ARGUMENT-FUNCTION’ ‘SET-MARK-FUNCTION’ ‘EXEC-FUNCTION’ ‘FACE’ ‘DOC-STRING’)
の組です。ここで ‘MARK’ は定義する一時マークの文字列で、 ‘SYMBOL’ は定義するアクションの名前です。 ‘ARGUMENT-FUNCTION’ は次に説明する ‘SET-MARK-FUNCTION’ に 与える引数を設定するための関数で、その引数としては
(‘ACTION’ ‘NUMBER’)
が与えられます。‘ACTION’ には ‘SYMBOL’ と同じものが入り、 ‘NUMBER’ にはメッセージ番号が入ります。 ‘SET-MARK-FUNCTION’ はマークを設定する際に呼ばれる関数で、引数は
(‘NUMBER’ ‘MARK’ ‘DATA’)
です。‘NUMBER’ は対象となるメッセージの番号、‘MARK’ は一時マー クの文字列、‘DATA’ は ‘ARGUMENT-FUNCTION’ で与えられるものです。
‘EXEC-FUNCTION’ はアクションを実行する際に呼ばれる関数で、その引数は ‘MARK-INFO’ からなるリストです。ここで ‘MARK-INFO’ は
(‘NUMBER’ ‘MARK’ ‘DATA’)
からなるリストです。‘FACE’ はハイライトに用いる face です。
サマリモードのキーバインドは以下の通りです。
現在カーソルがある行のメッセージをメッセージバッファに表示します。
(wl-summary-read
)
現在カーソルがある行のメッセージをデフォルトの表示形式で再表示します。
prefix argument つきならばキャッシュが存在しても無視して再読み込みし直し
ます。C-u C-u . のように 2回の C-u を付けて実行した場合、現在
の表示形式を維持して再読み込みし直します。(wl-summary-redisplay
)
最初のメッセージを表示します。
(wl-summary-display-top
)
最後尾のメッセージを表示します。
(wl-summary-display-bottom
)
カーソル行のメッセージが表示中であればメッセージを一行上にスクロールしま
す。表示中でなければ、表示します。(wl-summary-next-line-content
)
prefix argument をつけて実行した場合には、逆にメッセージを一行下にスクロー
ルします。(wl-summary-prev-line-content
) また、prefix argument が
数値であった場合には、指定したメッセージ番号を持つメッセージへジャンプし
ます。
カーソル行のメッセージが表示中であればメッセージを一行下にスクロールします。
表示中でなければ、表示します。
(wl-summary-prev-line-content
)
カーソル行のスレッドの開閉をトグルします。
prefix argument つきならば、カーソル行の子スレッドを全て開きます。
(wl-thread-open-close
)
違うフォルダに移動します。
(wl-summary-goto-folder
)
現在カーソルがある行のメッセージへの返事用のドラフトを用意します。
(wl-summary-reply
)
現在カーソルがある行のメッセージへの返事用のドラフトを本文を引用して用意します。
(wl-summary-reply-with-citation
)
現在のカーソルがある行のメッセージが自分が出したニュース記事の場合、その投稿をキャンセルします。
(wl-summary-cancel-message
)
現在カーソルがある行のメッセージの内容を持つドラフトを用意します。
もし、prefix argument つきで実行すれば Supersedes メッセージを作成します。
ただし、NNTP フォルダでかつ自分が投稿したメッセージに限ります。
(wl-summary-reedit
)
カーソル行のメッセージが、自分のところに返ってきたエラーメッセージならば、
もう一回送るためのドラフトを用意します。
(wl-summary-resend-bounced-mail
)
現在カーソルがある行のメッセージを他の人に転送するドラフトを用意します。
(wl-summary-forward
)
‘important’ フラグをつけます。既に ‘important’ フラグがあれば
フラグを取り除きます。prefix argument をつけて実行した場合は、F と
同様に付加するグローバルフラグを尋ねてきます。
(wl-summary-mark-as-important
)
ミニバッファで入力した任意のグローバルフラグをつけます。Emacs 21以降なら
‘,’ で区切って複数のフラグを同時に設定出来ます。prefix argument を
つけて実行した場合は、既についているグローバルフラグを取り除きます。
(wl-summary-set-flags
)
一つ下のメッセージへ移動します。
wl-summary-skip-mark-list
にある一時マークが付いたメッセージへは
移動しません。オフラインモードのときには、
キャッシュされていないメッセージにも移動しません。
(wl-summary-next
)
一つ上のメッセージへ移動します。
wl-summary-skip-mark-list
にある一時マークが付いたメッセージへは
移動しません。オフラインモードのときには、
キャッシュされていないメッセージにも移動しません。
(wl-summary-prev
)
下方向にある未読もしくは ‘$’マークつきのメッセージへ移動します。
オフラインモードのときには、キャッシュされていないメッセージに移動しません。
ただし、まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージがある場合は、
まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージに優先的に移動します。
この挙動は wl-summary-move-order
の値に応じて変わります。
(wl-summary-down
)
上方向にある未読もしくは ‘$’マークつきのメッセージへ移動します。
オフラインモードのときには、キャッシュされていないメッセージに移動しません。
ただし、まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージがある場合は、
まとめ処理マーク ‘*’ がついたメッセージに優先的に移動します。
この挙動は wl-summary-move-order
の値に応じて変わります。
(wl-summary-up
)
新規ドラフトを用意します。
(wl-summary-write
)
現在のサマリがニュースグループの場合、‘Newsgroups:’ フィールドを補っ
てドラフトを用意します。
現在のサマリがメーリングリストの場合、メーリングリストのアドレスを推測し
て ‘To:’ フィールドを補ってドラフトを用意します。
wl-subscribed-mailing-list
を設定しておく必要があります。
(wl-summary-write-current-folder
)
現在カーソルがある行のメッセージを、全てヘッダ情報を表示するかどうかを切
り換えて再表示します。prefix argument つきならばキャッシュが存在しても
無視して再読み込みし直します。C-u C-u H のように 2回の C-u を
付けて実行した場合、現在のヘッダの表示形式をサマリのデフォルト値として
設定します。
(wl-summary-toggle-all-header
)
現在カーソルがある行のメッセージを、MIME 解析の指定を切り換えて再表示しま
す。切り換えは、wl-summary-display-mime-mode-list
に指定された順に
行われます。また、数値の prefix argument つきで実行した場合、以下のように
直接切り換えることが出来ます。
1: MIME 解析を有効にします 2: ヘッダのみ MIME 解析を有効にします 3: MIME 解析を無効にします
C-u C-u M のように 2回の C-u を付けて実行した場合、現在の指定
をサマリのデフォルト値として設定します。(wl-summary-toggle-mime
)
現在カーソルがある行のメッセージのヘッダの省略表示をトグルします。
(wl-summary-toggle-header-narrowing
)
現在カーソルがある行のメッセージが
MIME でカプセル化された複数のメッセージ含む場合、
それらを現在のフォルダにほどきます。
書き込み不可のフォルダに居る場合や prefix argument をつけて実行した場合
には、展開先のフォルダを尋ねます。
(wl-summary-burst
)
サマリ行のメールの ‘From:’ (発信者)を ~/.addresses にインタ
ラクティブに追加します。既に登録されている場合は変更/削除もできます。
prefix argument つきで実行すると、任意の入力アドレスを登録/変更/削除でき
ます。(wl-summary-edit-addresses
)
~/.addresses 等の状態を最新のものに更新します。
(wl-status-update
)
現在のメッセージの内容を他のプロセスにパイプ経由で引き渡します。
(wl-summary-pipe-message
)
現在のメッセージの内容を印刷します。ps-print
を使います。
白黒プリンタでは、wl-ps-print-buffer-function
を
ps-print-buffer
に設定したほうが良いかもしれません。
(setq wl-ps-print-buffer-function 'ps-print-buffer)
(wl-summary-print-message
)
現在のフォルダを脱出します。
(wl-summary-exit
)
現在表示中のメッセージのバッファに移動します。
(wl-summary-jump-to-current-message
)
サマリの表示を更新した後、
wl-summary-incorporate-marks
に含まれるマークを持つメッセージを
プリフェッチします。
(wl-summary-incorporate
)
入力した ‘Message-ID:’ を持つメッセージの行にジャンプします。
カーソルがある行のメッセージを読まなかったことにします。
(wl-summary-mark-as-unread
)
メッセージの一覧表示の更新レンジの入力を受け付けた後、それに基づいてメッ セージの一覧表示を更新します。更新レンジとしては以下のいずれかを指定でき ます。
all 現在の msgdb の内容を破棄し、全情報を取り寄せ直します。 killed メッセージは取り寄せ直しません。 all-entirely 現在の msgdb の内容を破棄し、全情報を取り寄せ直します。 killed メッセージも取り寄せ直します。 update 保持している msgdb の情報と最新情報の差分を更新します。 killed メッセージは更新しません。 update-entirely 保持している msgdb の情報と最新情報の差分を更新します。 killed メッセージも更新します。 rescan 現在の msgdb に基づいて再表示を行います。 rescan-noscore 現在の msgdb に基づいて再表示を行います。 スコアにより消えたメッセージも表示します。 rescan-thread 現在の msgdb に基づいて再表示を行います。 スレッドの情報も再構築します。 cache-status キャッシュの状態をマークに反映します。 mark マークの状態を最新にします。 no-sync 何もしません。 first:数字 フィルタフォルダに移動します。 last:数字 フィルタフォルダに移動します。
(wl-summary-sync
)
サマリの表示順序を並び替えます。‘date’ (日付)、‘from’ (発信者)、
‘number’ (メッセージ番号)、‘subject’ (サブジェクト)、
‘size’ (メッセージのサイズ)、‘list-info’ (メーリングリストの名前とメッセージ番号)
のいずれかを元に並び替えます。
prefix argument つきならば、選んだ順序の逆順でサマリを並び替えます。
(wl-summary-sort
)
スレッド表示をトグルします。その状態は Wanderlust を終了しても保存され
ます。新規に作成されたサマリに対してのデフォルトの状態は
wl-summary-default-view
や wl-summary-default-view-alist
で指定することができます。
現在のスレッド表示状態はモードラインに表示されます。
‘{S}’ はスレッド・オフ(Sequence)の状態、
‘{T}’ はスレッド・オン(Thread)の状態を示します。
(wl-summary-toggle-thread
)
フォルダモードのバッファの表示をトグルします。
(wl-summary-toggle-disp-folder
)
与えられた条件を持つメッセージのみを持つ仮想フォルダ(フィルタフォルダ)へ
移動します。prefix argument つきで実行すると仮想フォルダから脱出します。
(wl-summary-virtual
)
さっき表示したメッセージに飛びます。
(wl-summary-goto-last-displayed-msg
)
与えられた条件を持つメッセージにまとめ処理マーク ‘*’ をつけます。通
常は、既についている ‘*’ マークはそのままで、単に追加されますが、
prefix argument をつけて実行した場合には、以前のマークを削除して置き換え
ます。(wl-summary-pick
)
カーソル行のメッセージを読んだことにします。
(wl-summary-mark-as-read
)
サマリバッファのすべてのメッセージに対して、一時的マークに対応するアクション
を実行します。
(wl-summary-exec
)
カーソル行のメッセージにまとめ処理用マークをつけます。
(wl-summary-target-mark-line
) See 一時マークとその処理.
カーソル行のメッセージにリファイルマークをつけます。
(wl-summary-refile
) See 一時マークとその処理.
カーソル行のメッセージにコピーマークをつけます。
(wl-summary-copy
) See 一時マークとその処理.
カーソル行のメッセージに、直前にリファイルしたフォルダと同じフォルダ宛に、
リファイルマークをつけます。
(wl-summary-refile-prev-destination
)
カーソル行のメッセージに処分マークをつけます。
処分の結果は wl-dispose-folder-alist
で制御でき、デフォルトでは
wl-trash-folder
にリファイルされます。
(wl-summary-dispose
) See 一時マークとその処理.
カーソル行のメッセージに強制削除マークをつけます。
(wl-summary-delete
) See 一時マークとその処理.
カーソル行のメッセージにプリフェッチ予約マークを付けます。
(wl-summary-prefetch
) See 一時マークとその処理.
カーソル行のメッセージに再送予約マークを付けます。
(wl-summary-resend
) See 一時マークとその処理.
カーソル行のメッセージに一時的マークがあれば取り除きます。
(wl-summary-unmark
)
指定リージョンにあるメッセージを全て読んだことにします。
(wl-summary-mark-as-read-region
)
指定リージョンにあるメッセージ全てに ‘important’ フラグをつけます。
すでに ‘important’ フラグがあればそのフラグを取り除きます。
(wl-summary-mark-as-important-region
)
指定リージョンにあるメッセージ全てにミニバッファで入力した任意のグローバ
ルフラグをつけます。
(wl-summary-set-flags-region
)
指定リージョンにあるメッセージを全て読まなかったことにします。
(wl-summary-mark-as-unread-region
)
指定リージョンにあるメッセージに対して、一時的マークに対応するアクション
を実行します。
(wl-summary-exec-region
)
指定リージョンにあるメッセージにまとめ処理用マークをつけます。
(wl-summary-target-mark-region
) See 一時マークとその処理.
指定リージョンにあるメッセージにリファイルマークをつけます。
(wl-summary-refile-region
) See 一時マークとその処理.
指定リージョンにあるメッセージにコピーマークをつけます。
(wl-summary-copy-region
) See 一時マークとその処理.
指定リージョンにあるメッセージに処分マークをつけます。
(wl-summary-dispose-region
) See 一時マークとその処理.
指定リージョンにあるメッセージに強制削除マークをつけます。
(wl-summary-delete-region
) See 一時マークとその処理.
指定リージョンにあるメッセージにプリフェッチ予約マークを付けます。
(wl-summary-prefetch-region
) See 一時マークとその処理.
指定リージョンにあるメッセージにマークがあれば削除します。
(wl-summary-unmark-region
)
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドを読んだことにします。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てを読んだことにします。
(wl-thread-mark-as-read
)
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドに ‘important’ フラグ
をつけます。既に ‘important’ フラグがあれば取り除きます。prefix
argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に適用し
ます。(wl-thread-mark-as-important
)
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにミニバッファで入力した任
意のグローバルフラグをつけます。prefix argument つきならばカーソル行があ
るメッセージを含むスレッド全体に適用します。
(wl-thread-set-flags
)
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドを読まなかったことにします。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てを読まなかったことにします。
(wl-thread-mark-as-unread
)
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージに対して、一時
的マークに対応するアクションを実行します。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てに
適用します。
(wl-thread-exec
)
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにまとめ処理用マークをつけます。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に
適用します。
(wl-thread-target-mark
) See 一時マークとその処理.
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにリファイルマークをつけます。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に
適用します。
(wl-thread-refile
) See 一時マークとその処理.
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにコピーマークをつけます。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に
適用します。
(wl-thread-copy
) See 一時マークとその処理.
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドに処分マークをつけます。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に
適用します。
(wl-thread-dispose
) See 一時マークとその処理.
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドに強制削除マークを付けます。
(wl-thread-delete
) See 一時マークとその処理.
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドにプリフェッチ予約マークを
付けます。
(wl-thread-prefetch
) See 一時マークとその処理.
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージにマークがあれば削除します。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体に
適用します。
(wl-thread-unmark
)
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドを保存します。
prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全体を保存します。
(wl-thread-save
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを読んだことにします。
(wl-summary-target-mark-mark-as-read
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに ‘important’ フラグ
をつけます。すでに ‘important’ フラグがあれば取り除きます。
(wl-summary-target-mark-mark-as-important
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにミニバッファで入力した任
意のグローバルフラグをつけます。
(wl-summary-target-mark-set-flags
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを読まなかったことにします。
(wl-summary-target-mark-mark-as-unread
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにリファイルマークをつけます。
(wl-summary-target-mark-refile
) See 一時マークとその処理.
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにコピーマークをつけます。
(wl-summary-target-mark-copy
) See 一時マークとその処理.
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに処分マークをつけます。
(wl-summary-target-mark-dispose
) See 一時マークとその処理.
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに強制削除マークを付けます。
(wl-summary-target-mark-delete
) See 一時マークとその処理.
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージにプリフェッチ予約マークを
付けます。
(wl-summary-target-mark-prefetch
) See 一時マークとその処理.
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを保存します。
(wl-summary-target-mark-save
)
まとめ処理用マーク ‘*’ を現在のスレッドにつけます。
(wl-summary-target-mark-thread
)
まとめ処理用マーク ‘*’ を、現在マークされたメッセージを含むスレッド全体に拡大します。
(wl-summary-target-mark-threads
)
指定されたリージョンにまとめ処理用マーク ‘*’ をつけます。
(wl-summary-target-mark-region
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを引用して返事を書くドラフト
を用意します。
(wl-summary-target-mark-reply-with-citation
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージをフォワードするドラフトを
用意します。
(wl-summary-target-mark-forward
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージをまとめて uudecode します。
(wl-summary-target-mark-uudecode
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージの内、
条件にマッチするメッセージの ‘*’ マークのみを残します。
(wl-summary-target-mark-pick
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを印刷します。
(wl-summary-target-mark-print
)
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージそれぞれを、
指定した他のプロセスにパイプ経由で引き渡します。
(wl-summary-target-mark-pipe
)
Wanderlust のオフラインモード/オンラインモードをトグルします。
(wl-toggle-plugged
)
Wanderlust のサーバ・ポート別のオフライン/オンラインを変更します。
(wl-plugged-change
)
ドラフトバッファがあれば移動します。 複数のドラフトバッファが存在する場合は、
次々と切り替えていきます。また、prefix argument をつけることにより、
バッファが存在していない場合は、ドラフトフォルダからファイルを(存在すれば)
読み込みます。
(wl-jump-to-draft-buffer
)
カーソル行のメッセージのコピー。
(wl-summary-save-current-message
)
カーソル行のメッセージを親メッセージとして、
wl-summary-save-current-message
で保存されたメッセージを
スレッドに繋ぎます。
(wl-summary-yank-saved-message
)
現在のサマリをセーブします。
(wl-summary-save-status
)
wl-summary-move-order
¶初期設定は unread
。メッセージを読み進めるときに、何を優先するかを
指定します。新規メッセージを優先したいときは new
を設定します。未
読をメッセージを優先したいときは unread
を設定します。nil
なら単純に次のメッセージに進みます。
wl-auto-select-first
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならフォルダに移動した時に最初のメッセージを自動的に表示します。
wl-auto-select-next
¶初期設定は nil
。サマリに未読メッセージがなくなった時の動作を指定します。
nil: フォルダモードに戻るか尋ねる 'unread: 次の未読ありのフォルダに行くか尋ねる。 移動先のフォルダで crosspost 処理や Score 機能などにより 未読がなくなれば、さらに次のフォルダに行くか尋ねる。 'skip-no-unread: unread と同様。 ただし、移動した先で未読がなくなった場合には、自動的に次の フォルダに行く。 上記以外: 次の未読ありのフォルダに行くか尋ねる。
スペースキーでひたすら読み進めたい人は 'skip-no-unread
にしておくのが
便利かもしれません。
wl-thread-insert-opened
¶初期設定は nil
。Non-nil なら最初から thread が開かれた状態でサマ
リに表示されます。
wl-thread-open-reading-thread
¶初期設定は t
。Non-nil なら、閉じた状態の thread へ移動した時に自
動的に thread を開きます。
wl-summary-exit-next-move
¶初期設定は t
。Non-nil なら、サマリを終了するときに次のフォルダに
移動します。
wl-folder-move-cur-folder
¶初期設定は nil
。Non-nil ならサマリで他のフォルダに移動するとフォ
ルダモードでのカーソル位置も合わせて移動します。
wl-summary-weekday-name-lang
¶サマリの曜日表示の言語を指定します。‘en’ なら 英語、‘fr’ ならフランス語、‘de’ ならドイツ語となります。 値を変更した後には、サマリを rescan して下さい。
wl-summary-fix-timezone
¶初期設定は nil
。サマリの日時表示を指定したタイムゾーンに直します。
nil
ならば、デフォルトのタイムゾーンを参照して直します。
デフォルトのタイムゾーンとは、システムにあらかじめ設定されたタイムゾーンか、
環境変数 ‘TZ’ の値です。
wl-use-petname
¶初期設定は t
。
Non-nil ならサマリの From 部分にあだ名を表示します。
wl-break-pages
¶初期設定は t
。
Non-nil なら、‘^L’ で改ページしてメッセージを表示します。
wl-summary-from-function
¶サマリの差出人表示の整形に使う関数を指定します。
初期設定は wl-summary-default-from
です。
wl-summary-no-from-message
¶初期設定は ‘nobody@nowhere?’。 メッセージに ‘From:’ が無かった場合にサマリに表示する文字列です。
wl-summary-subject-function
¶サマリのサブジェクト表示の整形に使う関数を指定します。
初期設定は wl-summary-default-subject
で、サブジェクト先頭の
リスト名など部分をカットします。
サブジェクトをそのまま表示するには以下のように設定します。
(setq wl-summary-subject-function 'identity)
wl-summary-no-subject-message
¶初期設定は ‘(WL:No Subject in original.)’。メッセージに ‘Subject:’ が無かった場合にサマリに表示する文字列です。
wl-summary-default-view
¶初期設定は 'thread
。
新規に作成されたサマリの状態をスレッド表示なら 'thread
、
番号順なら 'sequence
のいずれかで指定します。
wl-summary-order
¶初期設定は 'ascending
。
'descending
ならサマリバッファのメッセージを降順に並べます。
各スレッド中のメッセージの順序はこの値に関わらず常に昇順です。
wl-summary-nobreak-char-display
¶初期設定は nil
。
サマリバッファ内での nobreak-char-display
の値を
この値で上書きします。
wl-summary-use-frame
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならサマリ表示用に新しいフレームを開きます。
wl-use-folder-petname
¶初期設定は以下のリスト。
(modeline)
フォルダのあだ名 (petname) を使用する場所(シンボル)のリストを指定します。 指定できるシンボルは次の通りです。
modeline
サマリのモードラインを petname で表示します。
ask-folder
wl-auto-select-next
が non-nil のとき、
移動先フォルダを petname で表示します。
read-folder
wl-summary-read-folder
におけるフォルダ入力の際、
petname でも補完ができます。
wl-summary-move-direction-toggle
¶初期設定は t
。Non-nil なら最後に実行された p, P,
n, N の結果で、次のメッセージが上か下かを切り替える。読んで
いる方向を意識したいときは t
にすると良いでしょう。
wl-summary-width
¶初期設定は 80。サマリの表示幅を設定された値に切り詰めます。nil
な
ら表示幅を切り詰めません。
wl-summary-print-argument-within-window
¶初期設定は nil
。Non-nil なら wl-summary-width
が
nil
であってもウィンドウの右端に揃えて、アクション引数を表示しま
す。
wl-summary-indent-length-limit
¶初期設定は 46。設定された値以上サマリをインデントしません。nil
な
らサマリのインデントを無制限にします。
値を nil
にするときは、wl-summary-width
も nil
に設定
するとよいでしょう。
wl-summary-max-thread-depth
¶初期設定は 30。設定された値以上の深さのスレッドを分割します。
wl-summary-recenter
¶初期設定は t
。Non-nil ならば表示したときに表示中のメッセージのサ
マリ行をウィンドウの中央付近に移動します。
wl-summary-max-thread-depth
¶初期設定は 30。 スレッドの深さがこの値より大きくなるとスレッドを分割します。
wl-summary-divide-thread-when-subject-changed
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならサブジェクトが変わったときにスレッドを切ります。
wl-summary-search-via-nntp
¶初期設定は confirm
。
Non-nil なら wl-summary-jump-to-msg-by-message-id
で、メッセージ
を見つけることができなかったときに、
wl-summary-jump-to-msg-by-message-id-via-nntp
を呼び、
elmo-nntp-default-server
で指定されたサーバから検索します。このと
き elmo-nntp-default-user
, elmo-nntp-default-port
,
elmo-nntp-default-stream-type
で指定した条件でサーバと接続します。
confirm
なら elmo-nntp-default-*
で指定されたサーバから検
索するか、サーバを指定するかを確認します。この場合、サーバのホスト名、も
しくは ‘-:username@servername:119!’ のように NNTP フォルダ形式での
指定が可能です。
wl-summary-keep-cursor-command
¶初期設定は以下のリスト。
(wl-summary-goto-folder wl-summary-goto-last-visited-folder)
既に存在するサマリへ移動したときに更新せず、カーソル位置を保存する コマンドのリストです。
elmo-folder-update-threshold
¶初期設定は 500。この値よりサマリの更新数が多い場合、一部分だけ更新するか
どうか、質問します(elmo-folder-update-confirm
が non-nil の場合)。
elmo-folder-update-confirm
¶初期設定は t
。Non-nil ならば elmo-folder-update-threshold
による判定を行います。
wl-summary-always-sticky-folder-list
¶初期設定は nil
。フォルダ名(正規表現)のリストを設定することにより、
自動的にスティッキーサマリとするかどうかをフォルダ毎に指定します。
wl-summary-reserve-mark-list
¶初期設定は以下のリスト。
("o" "O" "D" "d" "i")
このリストにある一時マークは、消さない限り上書きされません。
wl-summary-skip-mark-list
¶初期設定は以下のリスト。
("D" "d")
このリストにある一時マークの付いたメッセージは、カーソル移動の際にスキッ プされます。
elmo-message-fetch-threshold
¶初期設定は 30000 (bytes)。この値を越えるサイズのメッセージを表示する時に、
確認を求めます(elmo-message-fetch-confirm
が non-nil の場合)。
elmo-message-fetch-confirm
¶初期設定は t
。Non-nil ならば elmo-message-fetch-threshold
に
よる判定を行います。
wl-prefetch-threshold
¶初期設定は 30000 (bytes)。wl-prefetch-threshold
を越えるサイズの
メッセージは、wl-prefetch-confirm
が non-nil の場合、プリフェッチ
時に確認を求めます。wl-prefetch-threshold
を nil
にすると、
wl-prefetch-confirm
の値にかかわらずプリフェッチを実行します。
wl-prefetch-confirm
¶初期設定は t
。Non-nil ならば wl-prefetch-threshold
を越え
るサイズのメッセージをプリフェッチしようとしたときに、確認を求めます。
elmo-imap4-use-cache
¶初期設定は t
。Non-nil なら、IMAP4 で読んだメッセージをキャッシュ
します。
elmo-nntp-use-cache
¶初期設定は t
。Non-nil なら、NNTP で読んだメッセージをキャッシュし
ます。
elmo-pop3-use-cache
¶初期設定は t
。Non-nil なら、POP3 で読んだメッセージをキャッシュし
ます。
elmo-shimbun-use-cache
¶初期設定は t
。Non-nil なら、新聞フォルダで読んだメッセージを
キャッシュします。
wl-summary-resend-use-cache
¶初期設定は nil
。Non-nil はら、オフライン状態でもキャッシュを
使って再送します。キャッシュを用いて再送すると、必ずしも意図した
メッセージが使われるとは限らないことに留意してください。
wl-folder-process-duplicates-alist
¶初期設定は nil
。重複したメッセージが同じフォルダにある場合の動作
を指定します。各項目は、フォルダ名の正規表現と動作からなります。
動作としては以下のものが指定できます。
nil
: 重複メッセージに対し,何もしない.hide
: 重複メッセージをサマリに表示しない.read
: 重複メッセージを既読にする.
例えば以下のように設定します (マルチフォルダで重複メッセージを隠す場合)
(setq wl-folder-process-duplicates-alist '(("^\\+draft$" . nil) ("^\\+trash$" . nil) ("^\\*.*" . hide) (".*" . read)))
wl-summary-flag-alist
¶初期設定は以下の通り。
((important "orange"))
サマリでのフラグつきメッセージの色とマークを指定します。マークを省略した
場合は、wl-summary-flag-mark
に指定されたマークが使用されます。一
つのメッセージに複数のグローバルフラグが設定されている場合には、このリス
トの前方にあるフラグが優先されます。
設定例:
(setq wl-summary-flag-alist '((important "purple") (todo "red") (business "green" "B") (private "blue" "X")))
wl-summary-display-mime-mode-list
¶初期設定は以下のリスト。
(mime as-is)
wl-summary-toggle-mime
はこのリストの順に MIME 解析の指定を切り換
えます。MIME 解析の方式には以下のものが指定できます。
mime
: MIME 解析を行いますheader-only
: ヘッダのみ MIME 解析を行いますas-is
: MIME 解析を行いません
メッセージバッファは SEMI の MIME-View mode です。 操作の方法、キーバインドはそれぞれのドキュメントを参照してください。 See MIME-View in a MIME user interface for GNU Emacs. また、メッセージバッファにおいて、? でヘルプが参照できます。
メッセージの先頭で p、メッセージの最後尾で n を押すと、サマ リモードに戻ります。また、l を押すと、サマリモードバッファの表示を トグルします。
サマリバッファを表示するかどうかをトグルします。
(wl-message-toggle-disp-summary
)
マウスポインタの位置に ‘Message-ID:’ があったときに対応するメッセー
ジが見つかれば表示します。(wl-message-button-refer-article
)
マウスポインタの位置のヘッダが省略表示されていた場合には、全ての内容を表 示します。もう一度押すと再度省略表示します。
メッセージを上にスクロールします。メッセージの末尾まで到達すると、
次のメッセージに移動します。
実際の割り当ては wl-scroll-function-events
の値に依存します。
(wl-message-wheel-down
)
メッセージを上にスクロールします。メッセージの先頭まで到達すると、
前のメッセージに移動します。
実際の割り当ては wl-scroll-function-events
の値に依存します。
(wl-message-wheel-up
)
カーソル位置のパートを削除します。実際には、変更したメッセージを
今居るフォルダに追加してから、古いメッセージをゴミ箱に移動するので、
メッセージ番号は変化します。
(wl-message-delete-current-part
)
wl-message-window-size
¶初期設定は (1 . 4)
。cons セルで、car 値: cdr 値がサマリのウィンド
ウ幅:メッセージのウィンドウ幅となります。
wl-message-ignored-field-list
¶初期設定は nil
。
メッセージバッファに表示しないヘッダフィールドを正規表現のリストで
指定します。
nil
なら、mime-view-ignored-field-list
の値を使います。
wl-message-visible-field-list
¶初期設定は nil
。
メッセージバッファに必ず表示したいヘッダフィールドを正規表現のリストで
指定します。wl-message-ignored-field-list
よりも優先されます。
nil
なら、mime-view-visible-field-list
の値を使います。
wl-message-sort-field-list
¶初期設定は ’("Return-Path" "Received" "^To" "^Cc" "Newsgroups" "Subject" "^From")。 メッセージバッファに表示するヘッダフィールドの順番を正規表現のリストで 指定します。
wl-message-truncate-lines
¶初期設定では default-truncate-lines
の値を使います。
Non-nil ならメッセージバッファで長い行の折り返しをしません。
wl-message-use-header-narrowing
¶初期設定は t
。
Non-nil ならヘッダの省略表示を有効にします。
wl-message-header-narrowing-fields
¶初期設定は以下のリスト。
("to" "cc")
省略表示するフィールドを指定します。
wl-message-header-narrowing-lines
¶初期設定は 4。 指定行数以上ある場合に省略表示します。
wl-message-header-narrowing-string
¶初期設定は ‘...’。 ヘッダの内容を省略した時に表示する文字列を指定します。
wl-message-auto-reassemble-message/partial
¶初期設定は nil
。
Non-nil なら MIME メディアタイプが message/partial のメッセージを表示する
際に、自動的に結合して表示します。
サマリモードやフォルダモードで w を押すと新規ドラフトバッファが用意 されます。このバッファでは、メールやニュース記事の(新規)編集、送信を行います。
W を押すと、(可能であれば)宛先を推測してドラフトバッファを用意しま す。
基本は Emacs 標準のメールモードです。
メッセージの送信に使うサーバの情報に沿って以下の変数を設定して下さい。
wl-smtp-posting-server
メール送信時の SMTP サーバ名です。
wl-smtp-posting-port
メール送信時の SMTP ポート番号です。 設定していない場合はデフォルトの SMTP ポート番号(25)を使います。
wl-nntp-posting-server
ニュース投稿時の NNTP サーバ名です。
設定していない場合は elmo-nntp-default-server
を使います。
wl-nntp-posting-port
ニュース投稿時の NNTP サーバのポート番号です。
設定していない場合は elmo-nntp-default-port
を使います。
必要に応じて以下の変数も設定して下さい。詳細はカスタマイズ変数の節を参照 して下さい。 See カスタマイズ変数.
wl-smtp-posting-user
SMTP AUTH による認証を行なうときのユーザ名です。
wl-smtp-authenticate-type
SMTP AUTH による認証を行なうときの認証方式です。 設定していない場合は認証を行いません。
wl-smtp-authenticate-realm
SMTP AUTH による認証を行なうときのレルム(realm)を指定します。 設定していない場合はレルムの指定を行いません。
wl-smtp-connection-type
SMTP のコネクションをどのように張るかを指定します。
wl-nntp-posting-user
ニュース投稿時に AUTHINFO による認証を行なうときのユーザ名です。
wl-nntp-posting-stream-type
NNTP のコネクションをどのように張るかを指定します。
実際に送信操作を行なうまでであれば、‘--text follows this line--’ より上のヘッダ領域は自由に編集することができます。
初期状態では ‘To:’ にカーソルがあります。送信相手のアドレスを入力し てください。アドレスを入力する際には、TAB で補完ができます。
メッセージの宛先を指定するために、以下のフィールドが利用できます。それぞれ 自分で書き加えて下さい。フィールド名を入力する際には、TABで 補完ができます。
ニュース記事として出す場合の投稿先を指定します。
メッセージのコピー(Carbon Copy)を送付するアドレス。
以下のヘッダは、送信されるメッセージからは削除されます。
メッセージのコピー(Blind Carbon Copy)を送付するアドレス。
送信したメッセージを保存するフォルダを指定します。
送信したメッセージをカプセル化して転送します。
以下の変数により、最初に用意するヘッダを追加できます。
wl-fcc
¶初期設定は nil
。
Non-nil なら、設定された値をドラフトの ‘Fcc:’ として最初から挿入します。
関数が指定されている場合、関数の返り値(string) が挿入されます。
wl-bcc
¶初期設定は nil
。
Non-nil なら、設定された値をドラフトの ‘Bcc:’ として最初から挿入します。
説明するまでもないですが、メッセージ本文の編集は基本的に通常の文章作成と 同様に行ないます。本文は ‘--text follows this line--’ の行より下に 記述します。(注意: ‘--text follows this line--’ の行はいじらないで 下さい。)
マルチパートの編集は SEMI の MIME 編集モードを利用しています。 編集の方法については各パッケージ付属のドキュメントを参照してください。 See MIME-Edit in a MIME user interface for GNU Emacs. また、ドラフトバッファにおいて、C-c C-x ? でヘルプが参照できます。
編集中のドラフトをセーブすると、wl-draft-folder
で設定したドラフ
トフォルダに追加されます。C-c C-z (wl-draft-save-and-exit
)
により、後から編集できるようにそれをセーブした上でドラフトバッファを離脱
できます。ドラフトフォルダに入って E (wl-summary-reedit
) を
押せば、編集を再開できます (see キーバインド)。
メッセージの編集が完了したら、C-c C-c で送信できます。
wl-draft-config-alist
を設定すると、ヘッダやその他の情報に基づい
て、自動的に他のヘッダや本文を変更することができます。
変数 wl-draft-config-alist
について説明します。この変数の初期設定
は nil
です。
例えば以下のように設定すると、wl-draft-send-and-exit
や
wl-draft-send
を実行した時にヘッダが変更されます。
wl-interactive-send
を non-nil に設定しておくと、送信前に変更点が
確認できるので安心です。
(setq wl-draft-config-alist '(((string-match "aaa\\.example\\.com$" (system-name)) ;; 式がnon-nilなら適用する (wl-smtp-posting-server . "mailserver-B") (wl-nntp-posting-server . "newsserver-B") ;; 一時的な変数の設定 ) ("^To: .*user@aaa\\.bbb\\.example\\.com" ;; ドラフトバッファのヘッダにマッチすれば適用する ("Organization" . (format "Go %s" my-webpage))) ;; elisp 式が書ける (eval しているだけ) (top . " ○○です。\n") ;; 本文先頭へ文字列を挿入します (bottom . "\n以上です。\n") ;; 本文末尾へ文字列を挿入します ))
wl-draft-config-alist
は次の形式になっています。
'((ヘッダの正規表現 または elisp式 ("Field" . 値(elisp式)) (variable . 値(elisp式)) (サブ関数 . 値(elisp式)) 関数 ...) (ヘッダの正規表現 または elisp式 ("Field" . 値(elisp式)) ...))
[サブ関数]には、デフォルトで以下の13個を用意しています。
'header: ヘッダの末尾に指定した文字列を挿入します。
'header-top: ヘッダの先頭に指定した文字列を挿入します。
'header-file: ヘッダの末尾に指定したファイルを挿入します。
'x-face: 指定したファイルの内容を持つ ‘X-Face:’ フィールドを
挿入します。
'top: 本文の先頭に指定した文字列を挿入します。
'top-file: 本文の先頭に指定したファイルを挿入します。
'body: 本文を指定した文字列に置き換えます。
nil
を指定すると本文の文字列を削除します。
'body-file: 本文を指定したファイルの内容で置き換えます。
'bottom: 本文の末尾に指定した文字列を挿入します。
'bottom-file: 本文の末尾に指定したファイルを挿入します。
'part-top: 現在のマルチパートの先頭に指定した文字列を挿入します。
'part-bottom: 現在のマルチパートの末尾に指定した文字列を挿入します。
'template: 指定したテンプレートを適用します。
(次項 テンプレートの挿入参照)
また、これらを定義しているのは wl-draft-config-sub-func-alist
で
あり、定義を変更したり自分で作った関数を追加することができます。関数の書
き方はここで説明するより直接コードを見た方が分かりやすいでしょうから、省
略します。
各要素の1番目には ヘッダの正規表現 か elisp 式 を指定します。elisp 式の場合は評価した値が non-nil の場合に適用されます。
また、デフォルトでは複数の要素がマッチまたは non-nil になった場合に、その
全てが適用されます。ここで、変数 wl-draft-config-matchone
を
t
にしてあれば、最初にマッチした1つだけを適用することもできます。
要素の2番目には cons か関数の list を指定します。cons にはヘッダの Field か変数、サブ関数を指定します。Field を指定した場合はその Field を変更し、 変数を指定した場合は一時的にその変数値を変更します。
値には文字列や変数の他、elisp式をそのまま記述することもできます。もし、
Field の値が nil
ならばその Field を削除します。
つづいて、次の例を見て下さい。
(setq wl-draft-config-alist '((reply ;; (1) "X-ML-Name: \\(Wanderlust\\|emacs-mime-ja\\|apel-ja\\)" ;; 返信元バッファのヘッダにマッチすれば適用する (body . " こんにちは\n") (template . "default") )))
この例 (1) のように、ヘッダの正規表現の前に reply
をつけると
wl-summary-reply
などでドラフトを作成した際の返信元のヘッダに
マッチすれば適用されるようになります。また、reply
の代わりに
forward
を使うと、wl-summary-forward
などでドラフトを
作成した場合の引用元のヘッダとマッチを試みます。
ただし、wl-draft
を実行したときなど返信元のバッファがない場合は
無視されます。
親フォルダの名前を利用したい場合には、バッファローカル変数
wl-draft-parent-folder
を利用できます。次の例では、ドラフトを開く時に
居たサマリバッファのフォルダ名によって From を変更します。
(setq wl-draft-config-alist '(((string-match \".*@domain1$\" wl-draft-parent-folder) (\"From\" . \"user@domain1\")) ((string-match \".*@domain2$\" wl-draft-parent-folder) (\"From\" . \"user@domain2\"))))
何も特別な設定をしなければ、wl-draft-config-alist
は、
wl-draft-send-and-exit
か wl-draft-send
が実行される直前に
一度だけ適用されます。送信を取りやめた後に再度
wl-draft-config-alist
を適用したい場合は、C-c C-e
(wl-draft-config-exec
) を実行してください。
wl-draft-send-and-exit
、wl-draft-send
の実行時に自動的に
wl-draft-config-alist
を適用したくない場合は、次のように設定して
下さい。
(remove-hook 'wl-draft-send-hook 'wl-draft-config-exec)
ドラフトバッファの作成時に自動的に
wl-draft-config-alist
を適用したい場合は、次のように設定します。
(add-hook 'wl-mail-setup-hook 'wl-draft-config-exec)
サマリモードから ’E’(wl-summary-reedit
)を押してメールを
編集する時にも自動的に wl-draft-config-alist
を適用したい場合は、
次のように設定します。
(add-hook 'wl-draft-reedit-hook 'wl-draft-config-exec)
変数 wl-template-alist
を設定し、ドラフトバッファでC-c C-j
もしくは M-x wl-template-selectと入力することで適用します。
wl-template-alist
の書式は wl-draft-config-alist
とほぼ同
じです。
See メッセージの動的な変更.
(setq wl-template-alist
'(("default"
("From" . wl-from)
("Organization" . "組織名")
(body . " ○○です。\n"))
("report"
(template . "default") ;; (a)
("To" . "jousi@example.com")
("Subject" . "報告")
(body-file . "~/work/report.txt")
)
))
このようにヘッダの正規表現の代わりに ‘default’ や ‘report’ の
ように各要素の名前(テンプレート名)をつけるだけです。各要素の定義は
wl-draft-config-alist
と同じなので、(a)のように別のテンプレートを
呼ぶことも可能です。
コマンド wl-template-select
を実行すると、テンプレートを選択できま
す。変数 wl-template-visible-select
の値によって、それぞれ以下の
ように振舞います。
wl-template-visible-select
が t
(デフォルト)の場合、ドラフ
トバッファの下に適用後のバッファウィンドウが表示されるので、それを見なが
ら n と p で選択します。そしてリターンキーで決定すると実際に
ドラフトバッファに適用されます。q を押すと何も適用されません。なお、
wl-template-buffer-lines
でウィンドウの大きさを変更できます。
wl-template-visible-select
が nil
の場合、ミニバッファでテ
ンプレート名を入力することで選択します。
wl-template-select
を prefix argument つきで実行した場合には、
wl-template-visible-select
の値を逆にした動作になります。
また、wl-draft-config-alist
の例のように例えば
(template . "default")
と書くことで ‘default’ のテンプレートを適用できます。
POP-before-SMTP によるメールの送信ができます。
そのために必要な設定は、メール送信に用いる関数をデフォルトの
wl-draft-send-mail-with-smtp
から変更する
(setq wl-draft-send-mail-function 'wl-draft-send-mail-with-pop-before-smtp)
と合わせて、必要に応じて以下の変数を設定してください。
wl-pop-before-smtp-user
POP-before-SMTP で認証を行なうときの POP ユーザ名です。
設定していない場合は elmo-pop3-default-user
を使います。
wl-pop-before-smtp-server
POP-before-SMTP で認証を行なうときの POP サーバ名です。
設定していない場合は elmo-pop3-default-server
を使います。
wl-pop-before-smtp-authenticate-type
POP-before-SMTP で認証を行なうときの POP 認証方式です。
設定していない場合は elmo-pop3-default-authenticate-type
を使います。
wl-pop-before-smtp-port
POP-before-SMTP で認証を行なうときの POP ポート番号です。
設定していない場合は elmo-pop3-default-port
を使います。
wl-pop-before-smtp-stream-type
ssl
なら SSL を利用して POP コネクションを張ります。starttls
なら STARTTLS (RFC2595) を利用してコネクションを張ります。設定していな
い場合は elmo-pop3-default-stream-type
を使います。
POP-before-SMTP 用の変数 (wl-pop-before-smtp-*
)を設定していない場
合には、POP フォルダの設定 (elmo-pop3-default-*
) が用いられます。その
ため、SMTP サーバと POP サーバの実体が同じで、デフォルト設定の POP フォル
ダ(‘&’ など)が利用可能なら、設定は不要です。
なお、POP-before-SMTP については以下を参照してください。
現在表示中のメッセージバッファ(カーソル位置のパート)の内容を引用します。
リージョンが有効な場合には、リージョンを引用します
(transient-mark-mode
が Non-nil の時のみ)。
また、prefix argument を付けると、yank で挿入されるテキスト
の内容(クリップボードの内容)が引用されます。
(wl-draft-yank-original
)
現在のドラフトの内容をプレビューします。
MIME のマルチパートメッセージの確認に使うと便利です。
(wl-draft-preview-message
)
現在のドラフトの内容を送信します。ドラフトバッファは消去しません。
複数の人に少しずつ内容を変えてメッセージを送りたい場合に便利です。
(wl-draft-send
)
現在のドラフトの内容を送信し、ドラフトバッファを消去します。
(wl-draft-send-and-exit
)
現在のドラフトをセーブします。
(wl-draft-save
)
現在のドラフトを破棄します。
セーブしていた場合、‘+draft’ フォルダからも削除されます。
(wl-draft-kill
)
現在のドラフトを破棄します。
(wl-draft-mimic-kill-buffer
)
現在のドラフトをセーブし、ドラフトバッファを消去します。
ドラフトの編集を中断したいときに便利です。
(wl-draft-save-and-exit
)
指定されたリージョンをシーザ暗号でエンコード/デコードします。
(wl-caesar-region
)
現在のドラフトをハイライトしなおします。
(wl-draft-highlight-and-recenter
)
Wanderlust のオフラインモード/オンラインモードをトグルします。
(wl-toggle-plugged
)
他のドラフトバッファがあれば移動します。
また、prefix argument をつけることにより、バッファが存在していない場合は、
ドラフトフォルダからファイルを(存在すれば)読み込みます。
(wl-jump-to-draft-buffer
)
wl-draft-config-alist
を適用します。
(wl-draft-config-exec
)
テンプレートを選択します。
(wl-template-select
)
アドレスマネージャを起動します。
See アドレスマネージャ.
(wl-addrmgr
)
ポイントとマークの間の文を省きます (wl-draft-elide-region
)。文章
は切られて (killed) 変数 wl-draft-elide-ellipsis
の値で置き換えら
れます。デフォルトの省略符号として使われる値は (‘[...]’) です。
wl-subscribed-mailing-list
¶初期設定は nil
。参加しているメーリングリストのリスト。返事のドラ
フトを用意するときに ‘Mail-Followup-To:’ や ‘Cc:’ にこれらが含
まれるときは自分のアドレスを除きます。また、これらが ‘To:’ か
‘Cc:’ に含まれるときには、そのアドレスでリファイル先を覚えます。
設定例:
(setq wl-subscribed-mailing-list '("wl@ml.gentei.org" "apel-ja@m17n.org" "emacs-mime-ja@m17n.org"))
wl-insert-mail-followup-to
¶初期設定は nil
。Non-nil なら、‘Mail-Followup-To:’ フィールド
をドラフトバッファに自動的に挿入します。
wl-insert-mail-reply-to
¶初期設定は nil
。Non-nil なら、‘Mail-Reply-To:’ フィールドを
ドラフトバッファに自動的に挿入します。
wl-auto-insert-x-face
¶初期設定は t
。Non-nil でかつ、エンコードされた X-Face 文字列を
~/.xface (変数 wl-x-face-file
の値)の内容に用意しておくと、
ドラフトを準備するときに自動的に ‘X-Face:’ フィールドとして挿入され
ます。nil
の場合は自動的には挿入しません。
wl-insert-message-id
¶初期設定は t
。
Non-nil なら、送信時に ‘Message-ID:’ フィールドを自動的に挿入します。
wl-message-id-use-message-from
¶初期設定は t
。Non-nil なら、‘Message-ID:’ のドメインパートに
‘From:’ フィールド、もしくは wl-from
の値を利用します。
wl-local-domain
¶初期設定は nil
。nil
ならば ‘Message-ID:’ のドメインパー
トには関数 system-name
の返り値を設定します。
system-name
が FQDN (‘smtp.gohome.org’ のようなホストのフル
ネーム) を返さない場合は、この変数に 必ず ホスト名を除いたドメ
イン名 (‘gohome.org’など) を設定してください。 もし、グローバルな IP
アドレスを持たない場合は、wl-message-id-domain
を設定してください。
(‘Message-ID:’ のドメインがおかしいと、ネットニュースでふくろ叩きに
あってしまう可能性があります。)
また、この値を設定している場合、system-name
にこの値を付加したホ
スト名を SMTP の HELO の引数として利用します。
wl-message-id-domain
¶初期設定は nil
。Non-nil なら、‘Message-ID:’ のドメインパート
に使用されます。グローバルな IP アドレスを持たない場合など、ドメインパー
トを決められない場合は、wl-message-id-domain
に一意な文字列(例え
ば、メールアドレスなど)を設定してください。
wl-unique-id-suffix
¶初期設定は ‘.wl’。Message-ID を生成する際に ‘@’ または ‘%’ の直前に現れる文字列を指定します。
wl-draft-config-alist
¶初期設定は nil
。
送信直前にドラフトメッセージを変更します。自動的に
wl-draft-config-alist
の内容が適用されるのは送信時に一度だけです。
もし,手動で適用する場合は,C-c C-e (wl-draft-config-exec
)
を使用してください。このコマンドは何度でも適用できます。
wl-template-alist
¶初期設定は nil
。
ドラフトバッファで適用するテンプレートを設定します。
wl-draft-config-matchone
¶初期設定は nil
。Non-nil なら wl-draft-config-alist
の適用
時に最初にマッチした要素のみを適用します。nil
ならマッチしたもの
すべてを適用します。
wl-template-visible-select
¶初期設定は t
。
Non-nil なら別ウィンドウに適用後の状態を表示しながらテンプレートを選択します。
wl-template-confirm
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならウィンドウを表示しながらテンプレートを選択する場合、リターン
キーで選択する時に確認を行います。
wl-template-buffer-lines
¶初期設定は 7。
wl-template-visible-select
が non-nil の場合、
適用後の状態を表示するウィンドウの大きさを指定します。
wl-draft-buffer-style
¶初期設定は full
。
(返信と転送の場合以外の)ドラフトバッファのウインドウの形態を指定します。
keep
現在のウィンドウを使います。
full
フレーム全体のウインドウを使います。
split
現在のウィンドウを垂直に分割して使います。
split-horiz
現在のウィンドウを水平に分割して使います。
msg-split
返信時のようにメッセージバッファのウィンドウを垂直に分割して使います。
msg-split-horiz
返信時のようにメッセージバッファのウィンドウを水平に分割して使います。
関数が指定された場合、ドラフトバッファを引数としてそれ呼び出します。
wl-draft-reply-buffer-style
¶初期設定は split
。
返信と転送の場合のドラフトバッファのウインドウの形態を指定します。
keep
メッセージバッファのウィンドウを使います。
full
フレーム全体のウインドウを使います。
split
メッセージバッファのウィンドウを垂直に分割して使います。
split-horiz
メッセージバッファのウィンドウを水平に分割して使います。
関数が指定された場合、ドラフトバッファを引数としてそれ呼び出します。
wl-draft-use-frame
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならドラフト用に新しいフレームを開きます。
wl-draft-reply-default-position
¶初期設定は body
返信の場合のドラフトでのカーソルの初期位置を指定します。
body
とするとメッセージ本文の先頭、bottom
とすると本文末尾、
top
とするとヘッダの先頭にカーソルを移動します。
wl-draft-truncate-lines
¶初期設定では default-truncate-lines
の値を使います。Non-nil なら
ドラフトバッファで長い行の折り返しをしません。
wl-from
¶初期設定は変数 user-mail-address
の値。
設定された値をドラフトの ‘From:’ フィールドとして最初から挿入します。
wl-envelope-from
¶初期設定は nil
。
設定した値を envelope from (MAIL FROM) に使用します。
nil
なら wl-from
のアドレス部分を使用します。
wl-user-mail-address-list
¶初期設定は nil
。
ユーザのアドレスリストです。
アドレスを複数持っている場合は設定してください。
wl-reply-subject-prefix
¶初期設定は ‘Re: ’。 返信時のドラフトの ‘Subject:’ で、元記事の ‘Subject:’ の先頭に 付け加える文字列です。返信対象のメッセージバッファで評価される関数を指定 することもできます。
wl-forward-subject-prefix
¶初期設定は ‘Forward: ’。 転送時のドラフトの ‘Subject:’ で、元記事の ‘Subject:’ の先頭に 付け加える文字列です。転送対象のメッセージバッファで評価される関数を指定 することもできます。
wl-draft-reply-use-address-with-full-name
¶初期設定は t
。
Non-nil なら返信アドレスの ‘To:’, ‘Cc:’ フィールドに相手のフル
ネームを挿入します。nil
ならアドレスだけを挿入します。
wl-draft-enable-queuing
¶初期設定は t
。
オフライン送信するかどうかを示すフラグです。Non-nil ならオフライン送信します。
wl-draft-use-cache
¶初期設定は nil
。送信するメッセージをキャッシュするかどうかを示すフ
ラグです。Non-nil ならキャッシュします。ただし wl-insert-message-id
が
nil の場合はキャッシュしません。
wl-fcc-force-as-read
¶初期設定は nil
。Non-nil なら ‘Fcc:’ で保存したメッセージを
既読にします。
wl-auto-flush-queue
¶初期設定は t
。
オンラインになったときに自動的にキューを送信するかどうかを示すフラグです。
Non-nil なら自動的に送信します (一応 y-or-n-p
で確認します)。
手動でキューを送信するには、フォルダモードで F を押してください。
wl-ignored-forwarded-headers
¶初期設定は ‘\\(received\\|return-path\\|x-uidl\\)’。 転送時に削除するヘッダフィールド名を正規表現で指定します。
wl-ignored-resent-headers
初期設定は ‘\\(return-receipt\\|[bdf]cc\\)’。 再送時に削除するヘッダフィールド名を正規表現で指定します。
wl-draft-always-delete-myself
¶Non-nil なら、自分宛てのメールに返信する場合、常に ‘Cc:’ から 自分のメールアドレスを削除します。
wl-draft-delete-myself-from-bcc-fcc
¶Non-nil で、‘To:’, ‘Cc:’ が 変数 wl-subscribed-mailing-list
に
含まれている場合、‘Bcc:’ , ‘Fcc:’ をつけません.
wl-draft-send-mail-function
¶初期設定は wl-draft-send-mail-with-smtp
。
メール送信に使う関数です。POP-before-SMTP を利用する場合は
wl-draft-send-mail-with-pop-before-smtp
に設定します。
wl-smtp-posting-server
¶初期設定は nil
。
メール送信時の SMTP サーバ名です。
wl-smtp-posting-port
¶初期設定は nil
。
メール送信時の SMTP ポート番号です。
nil
ならデフォルトの SMTP ポート番号(25)を使います。
wl-smtp-posting-user
¶初期設定は nil
。
SMTP AUTH による認証を行なうときのユーザ名です。
wl-smtp-authenticate-type
¶初期設定は nil
。
SMTP AUTH による認証を行なうときの認証方式を文字列で指定します。
値として plain
, cram-md5
, digest-md5
, login
などが指定できます。
nil
なら認証を行いません。
wl-smtp-authenticate-realm
¶初期設定は nil
。
SMTP AUTH による認証を行なうときのレルム(realm)を文字列で指定します。
レルムの指定は DIGEST-MD5 等の認証方式で必要な場合があります。
nil
の場合はレルムの指定を行いません。
wl-smtp-connection-type
¶初期設定は nil
。
SMTP のコネクションをどのように張るかをシンボルで指定します。
nil
ならデフォルトの接続型式を利用します。
starttls
なら STARTTLS (RFC3207)を利用してコネクションを張ります。
ssl
なら SSL を利用します。
wl-nntp-posting-server
¶初期設定は nil
。
ニュース投稿時の NNTP サーバ名です。
nil
なら elmo-nntp-default-server
を使います。
wl-nntp-posting-user
¶初期設定は nil
。
ニュース投稿時に AUTHINFO による認証を行なうときのユーザ名です。
nil
なら elmo-nntp-default-user
を使います。
それでも nil
なら AUTHINFO による認証を行ないません。
wl-nntp-posting-port
¶初期設定は nil
。
ニュース投稿時の NNTP サーバのポート番号。
nil
なら elmo-nntp-default-port
を使います。
wl-nntp-posting-stream-type
¶初期設定は nil
。
nil
なら elmo-nntp-default-stream-type
を評価します。
ssl
ならニュース投稿時に SSL を利用します。
starttls
なら STARTTLS (RFC2595)を利用してコネクションを張ります。
wl-nntp-posting-function
¶初期設定は elmo-nntp-post
。
ニュース投稿のための関数。
wl-nntp-posting-config-alist
¶初期設定は nil
。
以下の例のようにして、ニュース投稿時のサーバ選択方法を設定します。
wl-nntp-posting-{server|user|port|function}
より優先されます。
(setq wl-nntp-posting-config-alist '((",?gmane\\." . "news.gmane.org") (",?comp\\." . ((server . "news-server") (user . "newsmaster") (port . 119) (function . elmo-nntp-post))) (".*" . "default-news-server")))
wl-pop-before-smtp-user
¶初期設定は nil
。
POP-before-SMTP で POP を行なうときのユーザ名です。
nil
のままなら elmo-pop3-default-user
を利用します。
wl-pop-before-smtp-server
¶初期設定は nil
。
POP-before-SMTP で POP を行なうときのサーバ名です。
nil
のままなら elmo-pop3-default-server
を利用します。
wl-pop-before-smtp-authenticate-type
¶初期設定は nil
。
POP-before-SMTP で POP を行なうときの認証方式です。
nil
のままなら elmo-pop3-default-authenticate-type
を利用します。
wl-pop-before-smtp-port
¶初期設定は nil
。
POP-before-SMTP で POP を行なうときのポート番号です。
nil
のままなら elmo-pop3-default-port
を利用します。
wl-pop-before-smtp-stream-type
¶初期設定は nil
。
POP-before-SMTP で SSL を利用するかどうかを示すフラグです。nil
の
ままなら elmo-pop3-default-stream-type
を利用します。
ssl
なら SSL を利用します。
starttls
なら STARTTLS (RFC2595)を利用してコネクションを張ります。
wl-draft-queue-save-variables
¶オフライン送信時にキューに格納したメッセージについて保存しておく変数を リストで指定します。
wl-draft-sendlog
¶初期設定は t
。
t
なら ~/.elmo/sendlog に送信ログを出力します。
ログを出力するタイミングは以下の通りです(失敗の場合も)。
ただし、im-wl.el による送信では、
sendlog には出力せずに imput
のログ機能におまかせします。
wl-draft-sendlog-max-size
¶初期設定は 20000 (バイト)。
wl-draft-sendlog
が t
の場合、保存したログの大きさが指定し
た大きさ以上になれば、ログをローテーションします。
wl-use-ldap
¶初期設定は nil
。
Non-nil なら LDAP を利用してアドレス補完します。
wl-ldap-server
¶初期設定は ‘localhost’。 アドレス補完に用いる LDAP サーバ名です。
wl-ldap-port
¶初期設定は nil
.
アドレス補完に用いる LDAP サーバのポート番号です。
wl-ldap-base
¶初期設定は ‘c=US’。 アドレス補完時の LDAP 検索の開始点(base)を指定します。
wl-draft-remove-group-list-contents
¶初期設定は t
。
Non-nil ならメール送信の際に宛先から group-list の内容を削除します
(group-list とは宛先に含まれる ‘Group: foo@gohome.org,
bar@gohome.org;’のような記述を指します)。
Wanderlust にはオンラインモードとオフラインモードがあります。
Wanderlust にはオンラインモードとオフラインモードがあります。オフライン モードでは、ネットワーク経由でなければ読めないメッセージにはアクセスでき ません(キャッシュされていればアクセスできます)。
モードラインの ‘[ON]’ という表示は、オンラインモードにあることを示 しています。モードラインが ‘[--]’ という表示になっているときはオフ ラインモードです。フォルダモード、サマリモードで M-t を押すとオフ ライン/ オンラインの切り替えができます。
オフラインモードではサマリモードの n と p の動作が変わり、 キャッシュされていないメッセージへは移動しなくなります。
~/.wl などで変数 wl-plugged
を nil
に設定してから起
動すると、起動時からオフラインモードとなります。
以下の操作は(対象となるメッセージがキャッシュされていれば) オフラインモー
ドでも実行できます。(変数 elmo-enable-disconnected-operation
(後
述) が non-nil のとき。)
See サーバ・ポート別のオンライン、オフラインの切り替え, See 起動時のオフライン状態設定.
オフラインモードで行ったこれらの操作が、ネットワーク経由でサーバ上に反映 されるのは、Wanderlust がオンラインモードになった瞬間です。
変数 elmo-enable-disconnected-operation
が nil
なら、これら
のネットワークフォルダに関するオフライン処理を実行せず、オフライン中のリ
ファイル/コピー等の操作は単にエラーになります。
オフライン状態でメール/ニュース記事の送信操作をすると、送信の予約がされ ます。(im-wl.el をお使いの場合は、関係ありません。) オフラインの ときに送信予約されたメッセージはキューフォルダ ‘+queue’ に溜ります。 溜ったメッセージは、オンラインになったときに一気に送信されます。
オフラインのうちに ‘+queue’ を訪れて、キューにあるメッセージの内容 を確認できます。メッセージを削除することも可能です。(削除されたメッセー ジはオンラインになっても送信されません。)
オフライン状態のあいだに実行された IMAP フォルダに対するリファイル/コピー 操作はキューに溜められ、オンラインになったときにサーバ側に反映されます。 オフライン・リファイル/コピーの後、リファイル/コピー先のフォルダを訪れ ると、オフラインでもメッセージが追加されているように見えます。
オフライン・リファイルのキュー処理時の削除処理は安全を期してサーバ上のメッ セージと ‘Message-ID:’ が一致した場合のみ実行されます。また、キュー処 理時にリファイル/コピー先に指定したフォルダへメッセージを追加できなかった 場合には、それらのメッセージを ‘+lost+found’ フォルダに追加します。
IMAP フォルダの生成もオフライン状態で実行できます。オンラインになったと きにフォルダ生成がサーバに反映されますが、このとき、何らかの原因でフォル ダ生成が失敗してしまった場合、オフライン中に生成されたフォルダへリファイ ルされたメッセージは ‘+lost+found’ フォルダに追加されます。
IMAP フォルダにあるメッセージに対する未読/既読の情報、および、重要マーク ‘$’ がついているかどうかも、オフライン中の変更がオンラインになった ときにサーバに反映されます。
ネットワークフォルダ (IMAP, NNTP, POP3, shimbun) にあるメッセージに対して、 プリフェッチの予約をします。プリフェッチを予約したメッセージには ‘u’ が付きますが、この時点ではキャッシュされておらず、オンラインになっ たときにサーバからプリフェッチされます。
上記の M-t による操作ではネットワークの状態を一括して切り替えますが、 サーバ・ポート別にオンラインとオフラインを切り替えることもできます。
フォルダモード、サマリモードで C-t を押すと以下のような wl-plugged-mode に入り、このモードで各ポートの plug 状態を変更します。
Queuing:[ON] AutoFlushQueue:[--] DisconnectedOperation:[ON] [ON](wl-plugged) [--]hosta [--]smtp +queue: 2 msgs (1,2) ...sending queue [--]nntp(119) +queue: 1 msg (3) ...sending queue [ON]hostb [--]imap4/cram-md5(143) %#mh/wl(prefetch-msgs:3,mark-as-important:1) %inbox(delete-msgids:1) ...dop queue [ON]nntp(119) [ON]smtp
1行目はオフライン操作に関係する次の3つの変数の状態を表示しています。 それぞれのラベル欄で SPC や RET を押すことで 変数の値を簡単に変更できるようになっています。
"Queuing"wl-draft-enable-queuing
"AutoFlushQueue"wl-auto-flush-queue
"DisconnectedOperation"elmo-enable-disconnected-operation
ここで、‘[ON]’ はその変数の値が t
であることを、‘[--]’
は nil
であることを示しています。
また、2行目以降ではサーバとポートのオンラインとオフライン状態を表示し、 ‘[ON]’ はそのサーバやポートがオンラインであることを、 ‘[--]’ はオフラインであることを示しています 可能ならアイコンで表示されます。 そしてそれぞれの行で SPC や RET を押すことで 状態を切り替えることができます。
sending queue はオフライン送信時に ‘+queue’ フォルダに格納さ れている送信待ちのメッセージを指し、dop queue はオフラインで行った リファイル/コピー等の操作を指すとします。
そしてもし、これらの sending queue や dop queue があればその状態が画面に 表示されます。上記例では、sending queue には hosta の smtp 向けに 2 つ (queue フォルダの1番と2番)と、hosta の nntp 向けに 1 つ(3番)のメッセージ があり、dop queue には ‘%inbox’ の操作が1つと、‘%#mh/wl’ の操 作が2つあることを示しています。
このモードで2行目にある ‘(wl-plugged)’ を変更すると、
wl-plugged
変数が変更され、これによりモードラインの indicator と
全体の ポート plug 状態が ON/OFF されます。また、各サーバやポートの plug
状態を変更すると、elmo-plugged-condition
(後述)の設定と各ポートの
plug 状態により 2行目の ‘(wl-plugged)’ が変化します。
前述の通り、~/.wl などで変数 wl-plugged
を nil
に設
定してから起動すると、起動時からオフラインモードにすることができます。さ
らに細かくサーバやポート毎にオフライン状態を設定することも可能です。併せ
て変数 wl-reset-plugged-alist
も参照して下さい。
通常、起動時には ~/.folders と wl-smtp-posting-server
,
wl-nntp-posting-server
などから各ポートの plug 状態が自動的に追加
されますが、これらのポートの plug 状態を変更したり、上記以外のポートを追加
したりする場合には wl-make-plugged-hook
に変更する関数を記述しま
す。
(add-hook 'wl-make-plugged-hook '(lambda () (elmo-set-plugged plugged値(t/nil) server port) ;; server,portのplug状態を新規追加もしくは変更する (elmo-set-plugged plugged値(t/nil) server) ;; port を省略するとserverの全portが変更される ;; (port を省略して新規の追加はできない) ))
wl-plugged
¶この値を nil
に設定して Wanderlust を起動すると、起動時からオフラ
インモードとなります。
wl-queue-folder
¶初期設定は ‘+queue’。送信キューのメッセージが溜るフォルダ。
wl-auto-flush-queue
¶初期設定は t
。オンラインになったときに自動的にキューを送信するか
どうか。Non-nil なら自動的に送信します (一応 y-or-n-p
で確認
します)。手動でキューを送信するには、フォルダモードで F を押してく
ださい。
elmo-enable-disconnected-operation
¶初期設定は t
。ネットワークフォルダに関するオフライン処理を実行する
かどうか。Non-nil ならオフライン処理を実行します。
elmo-lost+found-folder
¶初期設定は ‘+lost+found’。オフライン・リファイル/コピーのキュー処理 でメッセージの追加に失敗したときにメッセージを退避させるフォルダです。
elmo-plugged-condition
¶初期設定は one
。
wl-plugged
の値は関数 elmo-plugged-p
(引数なし)の戻り値に
より決定されます。この変数 elmo-plugged-condition
は
(elmo-plugged-p)
の戻り値が t
になる条件を各ポートの plug 状
態により指定します。
'one : 1つ以上のポートが plugged なら plugged である 'all : 全てのポートが plugged なら plugged である 'independent : ポートの plug 状態に関係なく wl-plugged (elmo-plugged) を参照する function : 関数 function の戻り値により変化する 標準で用意されている関数 'elmo-plug-on-by-servrs : 変数 elmo-plug-on-servers で指定したサーバの plug 状態により変化する 'elmo-plug-on-by-exclude-servers : 変数 elmo-plug-on-exclude-servers で指定した以外の サーバの plug 状態により変化する elmo-plug-on-exclude-servers のデフォルト値は '("localhost" (system-name) (system-name)からドメイン部を除いたもの) である
例1: (setq elmo-plugged-condition 'all) 例2: (setq elmo-plug-on-servers '("smtpserver" "newsserver")) (setq elmo-plugged-condition 'elmo-plug-on-by-servers) 例3: (setq elmo-plug-on-exclude-servers '("localhost" "myname")) (setq elmo-plugged-condition 'elmo-plug-on-by-exclude-servers)
wl-reset-plugged-alist
¶初期設定は t
。Non-nil なら Wanderlust の起動時にサーバ・ポート別
のプラグ状態を wl-plugged
の値により初期化します。
nil
なら、Emacs が動作している間、前回終了した時点のプラグ状態を
保持します。言い換えれば nil
であっても Emacs を再起動すると初期
化されます。
Expire とは、指定した期間を過ぎた古いメッセージを削除する機能です。
しかし、wl-expire
ではメッセージを単純に消すだけではなく、指定したアーカ
イブフォルダに移動することも出来ます。
wl-expire-alist
を設定して、フォルダモードで e、もしくはサマ
リモードで M-e を押します。
wl-expire-alist
の設定 ¶次にwl-expire-alist
の設定例を示します。このwl-expire-alist
の書き方一つで expire の実施方法が大きく変わりますので、慎重に設定してく
ださい。最初のうちはwl-expire-use-log
を t
にセットしておく
と良いでしょう。
(setq wl-expire-alist
'(("^\\+trash$" (date 14) remove)
;; 削除する。
("^\\+tmp$" (date 7) trash)
;; wl-trash-folder
にリファイルする。
("^\\+outbox$" (number 300) "$outbox;lha")
;; 特定のフォルダにリファイルする。
("^\\+ml/tmp$" nil)
;; expireしない
("^\\+ml/wl$" (number 500 510) wl-expire-archive-number1 t)
;; 番号ごとにアーカイブする(番号は保持する)。
("^\\+ml/.*" (number 300 310) wl-expire-archive-number2 t)
;; 一定数ごとにアーカイブする(番号は保持する)。
("^\\+nikki$" (date 30) wl-expire-archive-date)
;; 年月ごとにアーカイブする(番号は保持しない)。
))
各リストの要素は
(フォルダの正規表現 削除メッセージの指定 削除先)
となっています。リストの先頭からフォルダの正規表現にマッチするかど
うかを調べます。もし、フォルダの正規表現にマッチしないフォルダで、
expire を実行しても何もしません。また、2,3 番目の要素のいずれかが
nil
であれば expire しません。
削除メッセージの指定には次のものを指定します。
(number n1 [n2])
フォルダにあるメッセージ数に応じて削除を行います。
n1 は削除後のメッセージ数で、 例えば値が 500 なら最新の 500 個を残して残りを削除することになります。
n2 は expire を実行するためのメッセージの総数で、省略すると n1 + 1 になります。例えば値が 510 ならメッセージが 510 以上のとき に expire を実行することになります。これは自動実行で expire を行うように した場合、頻繁にメールが来るフォルダでは毎回 expire を実行するようになる ので、メールを読むまでに時間がかかり、煩わしくなってしまいます。そこで n2 を n1 よりも大きめの値に設定することで、一定数溜まるまでは expire を実行しないようにできます。
また、wl-summary-expire-reserve-marks
で指定したメッセージ(重要マー
クや新規・未読マークの付いたメッセージ)は削除しないようになっていますが、
もし、wl-expire-number-with-reserve-marks
が non-nil の場合、この
ようなメッセージも含めて 500 個になるように expire します。nil
の場合は上記メッセージ以外で 500 になるように expire します。
(date d1)
メッセージの日付により削除を行います。
d1 は現在より何日前のメッセージを削除するどうかであり、 例えば値が 7 なら 7日より前のメッセージを削除します。 なお、この日付とはメッセージの ‘Date:’ フィールドの日付であり、 メッセージがフォルダに入った日付ではないことに注意してください。
もし、メッセージに ‘Date:’ フィールドがなかったり、‘Date:’ フィー ルドが不正な値なら、expire されませんので手で削除するなりして下さい。
削除先には次のものを指定します。
remove
即メッセージを削除します。
hide
メッセージをサマリから見えなくします(削除はされません)。
trash
メッセージを wl-trash-folder
に移動します。
メッセージをstringで指定したフォルダに移動します。
アーカイブフォルダを指定すると便利ですが、‘$’ マークの付いた重要メッ セージなどは移動されないので、下記の標準関数を使う方がより良いです。
指定の関数を呼び出します。
指定した関数には次の3つの引数、フォルダ名、削除するメッセージのリスト、
そしてサマリの msgdb 情報が渡されます。また、関数名の後に関数独自の引数も
指定できます。なお、この関数にはwl-summary-expire-reserve-marks
で
指定したメッセージも含んだリストが渡されますので、独自に関数を作る場合は
注意してください。
ここで指定できる関数には、標準で次の4つが用意されています。そのうち3つは指 定した方法でアーカイブフォルダにメッセージを移動するもので、古いメッセー ジをフォルダから削除しながら別ファイルに圧縮して保存しておくことができま す。残り1つはメッセージを MH フォルダに振り分けるものです。
wl-expire-archive-number1
削除対象のメッセージ番号に対するアーカイブフォルダにリファイルします。例
えば、102 番であるなら wl-00100.zip、390 番であるなら
wl-00300.zip、などのようにです。なお、
wl-expire-archive-files
を 200 にすると、wl-00000.zip,
wl-00200.zip, wl-00400.zip, … にリファイルしていきま
す。
リファイル先のアーカイブフォルダは削除元のフォルダ名に基づいて次のように
決定されます。(このとき、アーカイブフォルダは
elmo-archive-treat-file
が non-nil の場合として扱われます)
ArchiveDir/foldername-xxxxx.zip
例えば ‘+ml/wl’ は ‘$ml/wl;zip’ (~/Mail/ml/wl-00100.zip)となります。
ArchiveDir/foldertype/foldername-xxxxx.zip
例えば、‘%#mh/ml/wl’ は ‘$imap4/#mh/ml/wl;zip’ (~/Mail/imap4/#mh/ml/wl-00100.zip)となります。
すなわち、localdir の場合は種別がパス名に含まれませんが、それ以外は種別
がパス名に含まれるのです。
また、wl-expire-archive-folder-prefix
により、
アーカイブフォルダに付ける prefix を制御できます。
wl-expire-archive-folder-prefix
の説明を良く見ておいてください。
wl-expire-archive-number2
指定した個数ごとにアーカイブフォルダにリファイルします。
‘wl-expire-archive-number1’
と異なる点はメッセージ番号に関係なくアーカイブフォルダが指定数に達するまで
そのフォルダにリファイルする、という点です。
なお、リファイル先のアーカイブフォルダは wl-expire-archive-number1
と同じように決定されます。
この関数を使用する場合、elmo-localdir-folder-path
と
elmo-archive-folder-path
を同じディレクトリにしないで下さい。
デフォルトでは同じディレクトになっているので、注意してください。
wl-expire-archive-date
メッセージの日付(年月)ごとにアーカイブフォルダにリファイルします。
例えば、1998年12月のメッセージは $folder-199812;zip
にリファイル
されます。なお、日付の部分以外のアーカイブフォルダ名は
wl-expire-archive-number1
と同じように決定されます。
また、上記の3つの標準関数では wl-expire-alist
での第1引数に
non-nil を指定すると、フォルダのメッセージ番号をそのまま保存できます。例
えば、次のように関数名の後に続けて指定します。
("^\\+ml/wl$" (number 300 310) wl-expire-archive-number1 t)
引数を指定しない場合は、各アーカイブフォルダごとに 1 から順に番号を与え て保存されます。
wl-expire-localdir-date
メッセージの日付(年月)ごとに、例えば、‘+ml/wl/1999_11/’, ‘+ml/wl/1999_12/’ といった MH フォルダにリファイルします。
削除先に remove
や trash
、フォルダ名、標準関数のいずれを指
定した場合でも、wl-summary-expire-reserve-marks
で指定したマークの
メッセージ(以下、reserveメッセージと呼びます)は残すようになってい
ます。
この変数にはデフォルトで、重要マーク、新規マーク、未読マークが設定されて いるので、これらのマークのついたメッセージは削除されないことになります。 ただし、この変数には一時的マークは指定できないため(すなわち削除されるた め)、expire を実行する前に一時的マークは処理しておいてください。
サマリに移動したときに自動的に expire を実行するには次のように設定します。 ただし、この場合は確認せずに自動実行するため、フォルダの正規表現などに誤 りがないかどうかを十分確認してから設定して下さい。
(add-hook 'wl-summary-prepared-pre-hook 'wl-summary-expire)
また、フォルダモードで各フォルダごとに expire を実行できるのはもちろん、
グループ単位の実行も可能です。従って、‘Desktop’ グループを指定すれ
ばwl-expire-alist
にマッチする全てのフォルダで expire を実行します。
上記の標準関数 wl-expire-archive-number1
などで作成したアーカイブ
フォルダを扱う場合は、変数 elmo-archive-treat-file
を non-nil に設
定しておく必要があります。
remove
を指定する場合は、まず trash
にして期待通りにメール
が wl-trash-folder
に移動されることを確認してから remove
に変えるとよいでしょう。いきなり remove
を指定するのは危険です。
また、wl-expire-archive-number1
などの関数を利用する場合、まずは使
用するアーカイバタイプ(zip
や lha
)などのフォルダを試しに作
って、正しく追加できるかどうかを確認してください。たとえ、
wl-expire-alist
や elmo-archive
の設定が正しくても、アーカ
イブプログラムが正しく動かなければどこにも保存されずにメッセージが消えて
しまうかも知れません。
アーカイブフォルダの動作が確認でき、実際に expire を実行するようになれば、
ログを活用してください。wl-expire-use-log
を t
にすると、
~/.elmo/expired-logには以下のような記録が残ります。
delete +ml/wl (593 594 595 596 597 598 599) move +ml/wl -> $ml/wl-00600;tgz;wl (600 601 602)
最初の項目は動作を示すもので、‘delete’, ‘copy’, ‘move’ が あります。次が expire を実行したフォルダ名で、‘copy’ と ‘move’ の場合は‘->’に続けてコピーもしくは移動先のフォルダ名が記録されます。 最後の項目は、実際に削除や移動されたメッセージ番号のリストです (‘copy’ や ‘move’ の場合、移動後ではなく移動前のメッセージ番号 です)。
標準で用意されている3つの関数では、reserve メッセージはアーカイブフォルダ
にコピーしますが、元のフォルダからは削除しないようになっています。なお、
重要マークなどは常に残るため、何度もコピーされることがないように
~/.elmo/expired-alist に記録するようになっています。ただしこれは
reserve メッセージが refile 対象になったときの話です。
wl-summary-archive
などでコピーされる場合は記録を残しません。
ログ機能を有効にしていた場合は、リファイル時には通常 ‘move’ が記 録されますが、reserve メッセージが含まれていると、‘copy’ と ‘delete’ に分けて記録されます。これは reserve メッセージを含めたメッ セージをコピーした後、reserve メッセージを除いたメッセージを削除する、 という処理を行っているためです。
wl-expire-alist
¶初期設定は nil
。
expire を行うフォルダと expire 方法の指定を行います。詳しくは上記の
wl-expire-alist
の設定をご覧下さい。
wl-summary-expire-reserve-marks
¶初期設定は以下のリスト。
(list wl-summary-flag-mark wl-summary-new-uncached-mark wl-summary-new-cached-mark wl-summary-unread-uncached-mark wl-summary-unread-cached-mark)
expire を行っても、フォルダには残しておくメッセージのマークを指定します。 マークには永続的マークのみ指定できます。 一時的マークは指定できません。
デフォルトのようにリストで指定するとそのマークのメッセージを残せる他、以 下の指定もできます。
all
永続マークの付いたすべてのメッセージを残します。
つまり、デフォルトで設定されているマーク以外に
wl-summary-read-uncached-mark
が含まれます。
none
どんなマークの付いたメッセージであっても、通常の既読メッセージと同じ扱い をします。すなわち、‘$’ マークの付いた重要メッセージであっても削除 されます。
wl-expire-archive-files
¶初期設定は 100。 ひとつのアーカイブフォルダに保持するメッセージ数を指定します。
wl-expire-number-with-reserve-marks
¶初期設定は nil
。
Non-nil にすると、
削除メッセージの指定で number
を指定したとき、
残しておくメッセージ数に wl-summary-expire-reserve-marks
で設定さ
れたメッセージを含めます。
wl-expire-archive-get-folder-function
¶初期設定は wl-expire-archive-get-folder
。
削除先の標準関数でアーカイブフォルダ名を取得する関数を指定します。 次の3つの変数により簡易なフォルダ名の変更できますが、もっと複雑な指定を したい場合は新たに関数を作ってこの変数に設定します。
関数wl-expire-archive-get-folder
のカスタマイズ変数には次の
ものがあります。
wl-expire-archive-folder-name-fmt
wl-expire-archive-folder-type
wl-expire-archive-folder-prefix
wl-expire-archive-folder-name-fmt
¶初期設定は ‘%s-%%05d;%s’。
wl-expire-archive-number1
およびwl-expire-archive-number2
で
使用されるアーカイブのフォルダの format
形式の文字列を指定します。
なお、2度 format
で指定するため、
番号の部分は必ず ‘%%d’ にしなくてはなりません。
もし、変更する場合は wl-expire-archive-folder-num-regexp
も合わせるようにしてください。
wl-expire-archive-date-folder-name-fmt
¶初期設定は ‘%s-%%04d%%02d;%s’。wl-expire-archive-date
で使用
されるアーカイブのフォルダの format
形式の文字列を指定します。な
お、2度 format
で指定するため、番号の部分は必ず ‘%%d’ にしな
くてはなりません。また、メッセージの年と月を与えるため、‘%%d’ は2つ
必要です。
もし、変更する場合は wl-expire-archive-date-folder-num-regexp
も合わせるようにしてください。
wl-expire-archive-folder-type
¶初期設定は zip
。
アーカイブフォルダのアーカイバタイプを指定します。
wl-expire-archive-folder-prefix
¶初期設定は nil
。
アーカイブフォルダに付ける prefix を指定します。
ただし、アーカイブフォルダに prefix (ディレクトリ構造)を付ける仕様は
おまけ機能ですので、取り扱いは慎重に行って下さい。
最悪の場合,アーカイブファイルを壊す恐れがあります。
nil
prefix は付きません。
short
例えば、‘+ml/wl’ では prefix ‘wl’ が付き、 ‘$ml/wl-00000;zip;wl’ となります。
t
例えば、‘+ml/wl’ では prefix ‘ml/wl’ が付き、
‘$ml/wl-00000;zip;ml/wl’ となります。
wl-expire-archive-folder-num-regexp
¶初期設定は ‘-\\([-0-9]+\\);’。
elmo-list-folders
による複数のアーカイブフォルダ名から
番号を取得するための正規表現を指定します。
wl-expire-archive-folder-name-fmt
に対応して設定してください。
wl-expire-archive-date-folder-num-regexp
¶初期設定は ‘-\\([-0-9]+\\);’。
elmo-list-folders
による複数のアーカイブフォルダ名から
番号を取得するための正規表現を指定します。
wl-expire-archive-date-folder-name-fmt
に対応して設定してください。
wl-expire-delete-oldmsg-confirm
¶初期設定は t
。
Non-nil の場合、既に存在しているアーカイブフォルダの最大メッセージ番号よりも
古いメッセージがあった場合に確認してから削除します。
nil
の場合は確認せずに削除します。
なお、標準関数の引数に non-nil を指定して番号を保持するようにした場合の み有効です。
wl-expire-use-log
¶初期設定は nil
。
Non-nil にすると、~/.elmo/expired-logに expire の実行結果を記録します。
なお、ファイルに追加していく一方なので、適当に手で消す必要があります。
wl-expire-add-seen-list
¶初期設定は t
。
Non-nil の場合、expire によりメッセージをリファイルした場合、既読情報を
リファイル先のフォルダに伝えるようにします。
ただし、リファイル先のフォルダを Wanderlust 上から読まないと、
~/.elmo/以下にある seen ファイルが大きくなっていくので、
アーカイブフォルダなどに単に保存しておくだけなら
nil
に設定しておくと良いでしょう。nil
に設定しても、
リファイルしたアーカイブフォルダを読むときに新規メッセージ扱いされるだけで、
expire などの動作には影響はありません。
wl-expire-folder-update-msgdb
¶初期設定は t
。
t
の場合、フォルダモードで expire を実行するときに、
サマリ情報を update してから expire を実行する。
また、フォルダ名の正規表現のリストを指定した場合は、マッチしたフォルダの
みサマリ情報を update する。
M-x wl-summary-archive でフォルダ全体をアーカイブフォルダにコピーしま す。既にアーカイブフォルダがある場合、新規メッセージのみ追加します。
wl-expire-alist
と同じ様に、フォルダ名に応じてどのようにアーカイブ
するかを wl-archive-alist
で指定します。例えば以下のようになりま
す。
(setq wl-archive-alist '(("^\\+tmp$" wl-archive-date) ("^\\+outbox$" wl-archive-number2) (".*" wl-archive-number1)))
各リストの要素は次のようになります。
(フォルダの正規表現 削除関数)
このようにフォルダの正規表現の後には関数しか指定できません。 標準では次の3つの関数
wl-archive-number1
wl-archive-number2
wl-archive-date
が用意されてます。名前からお解りの通り、次の点を除いて Expire 用に用意されて いる物と同じ動作をします。
フォルダの全メッセージを番号ごとや日付ごとにまとめてアーカイブしたい場合 は、これらの関数を使用するとよいでしょう。 また、expire を行う前のバックアップや動作を確認するのにも有効です。 もっとも、アーカイブ後に expire でリファイルすると、リファイルせずに削除 するだけになります。
デフォルトではコピー先のアーカイブフォルダは
wl-expire-archive-get-folder-function
に従って自動的に決定されますが、
prefix argument を付けて C-u M-x wl-summary-archive で実行すると、
指定したフォルダにコピーすることができます。
しかし、単純に1つのアーカイブフォルダにコピーするだけなら、
wl-summary-copy-region
などで全メッセージをアーカイブフォルダにコ
ピーすることでも可能なため、おまけの機能でしかありません
(つまり、動作確認は不十分です)。
このアーカイブフォルダの決定方法は wl-summary-expire
と同じものを
用いているため、カスタマイズ変数の中で次に示すものが関係してきます。
wl-expire-archive-files
wl-expire-archive-get-folder-function
wl-expire-archive-folder-name-fmt
wl-expire-archive-folder-type
wl-expire-archive-folder-prefix
wl-expire-archive-folder-num-regexp
スコアとは、メッセージにスコア(値)をつけ、 その値により既読マークを付けたりサマリから消したりする機能です。
この機能によって重要なメッセージにまとめ処理用マーク ‘*’ や重要マー ク‘$’をつけたり、spam 記事などの読みたくないメッセージに既読マーク をつけたりすることができます。
このスコア機能は Gnus のスコアとほぼ同等の機能を持ち、またスコアファイルの 書式もほぼ同じです。ただし、幾つかは未対応であったり Wanderlust 特有の機能 があったりします。 See Scoring in Gnus Manual.
変数 wl-score-folder-alist
にフォルダ名に対応したスコアファイル名かスコアを定義した変数を設定します。
(setq wl-score-folder-alist '(("^-.*" "news.SCORE" "my.SCORE") (".*" "all.SCORE")))
スコアファイル名のパスを省略した場合は、
変数 wl-score-files-directory
で指定したディレクトリにあるものとします。
また、wl-score-folder-alist
の設定に関わらず
デフォルトのスコアファイル wl-score-default-file
(all.SCORE)
は必ず読み込まれます(ファイルが存在していなくても構いません)。
したがって、上記例の ‘^-.*’ にマッチしたフォルダでは
news.SCORE, my.SCORE, all.SCORE の3つのスコアファイル
が読み込まれることになります。
スコアはサマリの update 時に一時的に wl-summary-score-marks
で指定したメッセージのみにつけられます。
つまりサマリから抜けるとメッセージにつけられたスコアは消去され、
デフォルトのスコア値に戻ります。
まずサマリバッファで適当なメッセージに移動してから L をタイプしま す。その後ミニバッファでの入力を求められますので、続けて s, s, p とタイプしてみてください。すると Subject の文字列が入力 されている状態になりますので、適当に編集した後 RET を押します。
これで、入力した文字列と同じ ‘Subject:’ を持つメッセージに対してスコア −1000 がつけられるようになります。 つまり、このようなスコアファイルが自動的に作成されたことになります。
次に、同じサマリバッファで h e とタイプしてください。 すると先ほど作成したスコアファイルが表示されていると思います。 このバッファをスコア編集バッファと呼びます。 このスコア編集バッファで C-c C-e とタイプすると、 ミニバッファで先ほどと同じような入力を求められると思いますが、 ここで a とタイプしてください。今度はすぐに "From" のスコアエントリが挿 入されたはずです。 このようにしてサマリバッファでもスコア編集バッファでも スコアファイルを簡単に作成することができます。
ところで、ミニバッファでの入力時に s s p または a とタイプしたように、
キータイプ数が違っていたと思います。
これは、wl-score-header-default-entry
の設定によるものです。
この変数ではヘッダに応じたデフォルトのスコアエントリを設定します。
たとえば、"subject" ヘッダでは型と期限についての入力を求めますが、
"from" ヘッダでは型は substring, 期限は永続に自動的に決定されます。
ただし、スコアの値は prefix argument で強制的に変更することができます。
また、ミニバッファでの入力時に ? とタイプすることでキーとそれに対応す
るヘッダや型を(help)を表示します。
では最後に、スコア編集バッファで C-c C-c と入力して下さい。これでスコア ファイルを保存して編集モードを終了します。バッファの内容を消去してから C-c C-c すると編集中のスコアファイルを削除します。
wl-summary-increase-score
と wl-summary-lower-score
とで追
加するスコアファイルは wl-score-change-score-file
で変更すること
ができます。
wl-summary-increase-score
や wl-summary-lower-score
、
wl-score-edit-insert-entry
で同じエントリを追加した場合、
スコアが加算されます。
たとえば、L a でスコアが −1000 の ‘from’ エントリを作成した後、 再度 C-u 200 L a でスコアが −200 の ‘from’ エントリを作成すると、 スコアが −1200 のエントリが1つ作成されることになります。
wl-summary-increase-score
か wl-summary-lower-score
で
‘Thread’キーを作成すると、子スレッドの ‘Message-ID’ も全て
追加されます。
wl-summary-increase-score
か wl-summary-lower-score
で
‘Followup’キーを作成すると、カーソル上のメッセージの
‘Message-ID’ も ‘References’ キーに追加されます。
もし、wl-score-auto-make-followup-entry
が non-nil であれば
wl-score-expiry-days
で指定した日にち以内の全 followup 対象のメッセー
ジの ‘Message-ID’ が追加されます。
現在のメッセージのスコアを高くします。 同時にスコアエントリがスコアファイルに追加されます。 また、prefix argument でスコアの値を設定することができます。
現在のメッセージのスコアを低くします。 同時にスコアエントリがスコアファイルに追加されます。 また、prefix argument でスコアの値を設定することができます。
スコアを適用し直します。 ただし、既にスコアがつけられているメッセージには、新たにスコアはつきません。
現在選択しているスコアファイルを変更します。
現在選択しているスコアファイルを編集します。 スコアファイルが複数ある場合先に指定されたファイルが選択されます。
任意のスコアファイルを編集し、このスコアファイルを選択します。
読み込んだスコアファイルは一旦キャッシュされますが、そのキャッシュを消去します。 Wanderlust 以外で直接スコアファイルを変更した場合は、 キャッシュを消去して再読み込みする必要があります。
既読マークを付ける(読んだことにする)スコア基準値を設定します。 この値よりも小さなスコアが既読になります。
サマリから消去するスコア基準値を設定します。 この値よりも小さなスコアが消去されます。 消去といっても表示されないだけであり、サマリ情報やフォルダからは削除されま せん。 消去されたメッセージは rescan-noscore により再び表示することができます。
wl-summary-default-score
¶初期設定は 0。 スコアのデフォルト値を設定します。この値を元にスコアが加減されます。
wl-summary-important-above
¶初期設定は nil
。
この値より大きいスコアに対して重要マーク(‘$’) をつけます。
nil
の場合はマークを付けません。
wl-summary-target-above
¶初期設定は nil
。
この値より大きいスコアに対してまとめ処理用マーク(‘*’) をつけます。
nil
の場合はマークを付けません。
wl-summary-mark-below
¶初期設定は 0。 この値より小さなスコアに対して既読マークをつけます(読んだことにします)。
wl-summary-expunge-below
¶初期設定は nil
。
この値より小さなスコアはサマリから消去します。
nil
の場合は消去しません。
wl-summary-score-marks
¶初期設定は以下のリスト
(list wl-summary-new-uncached-mark wl-summary-new-cached-mark)
スコアをつけるメッセージのマークを指定します。
wl-use-scoring
¶初期設定は t
。
Non-nil ならスコア機能を有効にします。
wl-score-files-directory
¶初期設定は ~/.elmo/。 スコアファイルをデフォルトのディレクトリを指定します。
wl-score-interactive-default-score
¶初期設定は 1000。
スコアファイルでスコア要素が nil
の時に用いるスコアを指定します。
また、wl-summary-increase-score
や wl-summary-lower-score
でつけるスコア値でも用いられます。ただし、
wl-score-header-default-entry
のスコア値が nil
の時。
wl-score-expiry-days
¶初期設定は 7。 期限付きスコアを削除する日数を指定します。
wl-score-update-entry-dates
¶初期設定は t
。
Non-nil なら期限付きスコアを削除する機能を有効にします。
wl-score-header-default-entry
¶wl-summary-increase-score
や wl-summary-lower-score
、
wl-score-edit-insert-entry
でスコアエントリを作成する場合の
各ヘッダのデフォルト値を設定します。
wl-score-simplify-fuzzy-regexp
¶スコアエントリの型で fuzzy
を指定した場合、
文字列から削除する正規表現を指定します。
Subject
で使用されることが多いので、デフォルトでは
メーリングリストプログラムでつけられる prefix を指定しています。
wl-summary-rescore-partial-threshold
¶初期設定は 200。 sync-all や rescan が実行されたときに、この値を越えるメッセージが サマリにある場合、サマリの最後から指定された数のメッセージだけ、 部分的にスコア付けが適用されます。
wl-summary-auto-sync-marks
¶Non-nil ならば、サマリ同期時に未読/重要マークも同期します。
未読マークは、IMAP4 サーバ上の未読情報が反映されます。
重要マークは IMAP4 サーバ上の重要情報(Flagged フラグがついているか)、
および ‘'flag’ フォルダの内容が、反映されます。
初期設定は t
。
スコアファイルの書式は Gnus と同じなので、Gnus で使用していた スコアファイルがそのまま利用できます。 ただし、幾つかのキーは対応していなかったり Wanderlust 特有のキーがあったり しますので、完全に互換性があるわけではありません。 See Score File Format in Gnus Manual.
(("subject" ("for sale" -1000 nil s) ("儲け" -1000 nil s)) ("from" ("spam@spamspamspam" -10000 nil s)) ("followup" ("my@address" 3001 nil s)) ("chars" (1000000 -10 nil >)) (important 5000) (target 3000) (mark 0) (expunge -3000))
文字列 (STRING)
キーが文字列である場合、マッチさせるヘッダの名前を指定します。
このキーには次のものが指定できます。
Subject
, From
, Date
, Message-Id
,
References
, To
, Cc
, Chars
, Lines
,
Xref
, Extra
, Followup
, Thread
この中で、Chars
はメッセージのサイズを指し、Extra
,
Followup
, Thread
については後述します。
残りはキーと同じ名前のフィールドが対象となります。
このキーの後にスコアエントリを任意の数だけ指定し、 この各スコアエントリは次の5つの要素からなります。
lines
と chars
の場合は数字で、そ
れ以外は文字列を指定します。
nil
なら永続(permanent)指定で、
数字(日数)なら一定期間(wl-score-expiry-days
)マッチしないと削除されます。
この日数は紀元前1年12月31日から経過した日にちです。
これらの文字列のキーに対しては、r
と R
(正規表現) (regexp)
や、s
と S
(文字列の一部) (substring)、e
と
E
(正確な合致) (exact match)、それに f
と F
(あいまい) (fuzzy) が指定できます。
R
, S
, E
, F
は大文字小文字を区別してマッチさせます。
これらは数字の大小を指定します。その記号は次の5つです。
<
, >
, =
, >=
, <=
このキーは、From
ヘッダにマッチし、
そのメッセージへの全てのフォローアップに対してスコアをつけます。
たとえば、自分自身の記事へのフォローアップのスコアを増やしたりするのに便利です。
f
を除いて From
キーと同じ型が指定出来ます。
また、自動的にスコアファイルに ‘Followup’ エントリが追加されます。
このキーは、Message-ID
x で始まっている(サブ)スレッドにスコアを付ける場合に指定します。
これは References
ヘッダに x を持つそれぞれの記事に新しい
‘Thread’ エントリを自動的に追加します。
これにより、全ての祖先の Message-ID
を References
に含んでいない場合でも、
確実にスレッド全体のスコアを増減させることができます。
f
を除いて References
キーと同じ型が指定出来ます。
また、自動的にスコアファイルに ‘Thread’ エントリが追加されます。
Extra
である場合のみ意味を持ちます。
Subject
や From
などの標準以外のヘッダにマッチさせたい場合に
そのヘッダを指定します。
ただし、指定したヘッダは elmo-msgdb-extra-fields
にも設定する必要があります。
したがって、拡張ヘッダが取得できないフォルダでは機能しません。
そしてこれらの全ての要素を当てはめた後の合計のスコアがそのメッセー ジのスコアとなります。
mark
¶この値より小さいスコアのメッセージには既読マークをつけます。
デフォルト値は wl-summary-mark-below
で指定されます。
expunge
この値より小さいスコアのメッセージはサマリから消去します。
デフォルト値は wl-summary-expunge-below
で指定されます。
mark-and-expunge
mark
と expunge
を同時に指定します。
つまり、この値より小さいスコアのメッセージは既読マークをつけ、サマリから消去します。
target
この値より大きいスコアのメッセージにはまとめ処理用マーク ‘*’ をつけます。
デフォルト値は wl-summary-target-above
で指定されます。
important
この値より大きいスコアのメッセージには重要マーク ‘$’ をつけます。
デフォルト値は wl-summary-important-above
で指定されます。
extra
キーはもちろん、lines
と xref
キーを使用する
場合でも、elmo-msgdb-extra-fields
を設定する必要があります。
(setq elmo-msgdb-extra-fields '("lines" "xref"))
その他、下記の制限事項があります。
references
キーもその
‘Message-ID’にしかマッチしない。
フォルダ種別により参照できるキーの一覧。
chars | lines | xref | extra | |
---|---|---|---|---|
localdir,localnews | ○ | △ | △ | △ |
nntp (xover対応) | ○ | △ | △ | × |
(xover非対応) | × | △ | △ | △ |
imap4 | ○ | △ | △ | △ |
pop3 | × | △ | △ | △ |
○: 参照できる
×: 参照できない(無視される)
△: elmo-msgdb-extra-fields
を設定すれば参照できる
アドレス帳を利用することで、メールアドレスを簡単に入力したり, サマリの表示にペットネームを用いることが出来ます。
アドレスファイル ~/.addresses を作成し、自分用に編集します。 ~/.addresses に書かれたデータは、ドラフト作成時のアドレス補完デー タとして利用されるほか、サマリ表示での名前表示等にも用いられます。なお、 起動した状態でサマリバッファから ~/.addresses にアドレスを追加/ 変更/削除することも可能です。
書き方はとても単純です。こんな感じです。
# # ‘#’ で始まる行はコメント。 # 空行は無視。 # # メールアドレス "あだ名" "本名" # teranisi@gohome.org "てらにし" "寺西裕一" foo@bar.gohome.org "Foo さん" "John Foo" bar@foo.gohome.org "Bar さん" "Michael Bar"
一行が一人分の定義です。
実際には(デフォルト設定では)サマリ表示であだ名、ドラフト作成時のア ドレス情報として本名が使われます。試してみて、確認してからの方が わかりやすいと思われます。ちょっと書いて試してみてから、またアドレス帳の 定義をやり直すのが良いでしょう。
また、変数 wl-alias-file
に MH の alias file が指定されていれば、
ドラフト作成時のアドレス情報として使われます。
さらに、変数 wl-use-ldap
(初期設定は nil
) を non-nil に設
定すると、LDAP サーバの情報をドラフト作成時のアドレス情報として利用しま
す。
LDAP を利用する場合は、wl-ldap-server
、wl-ldap-port
,
wl-ldap-base
も適切に設定して下さい。
外部プログラムとして ldapsearch
を利用しますので、
ldapsearch
へあらかじめコマンド実行パスを設定しておく必要があ
ります。
C-c C-a とするとアドレスマネージャを起動されます。アドレスマネージャ ではアドレス帳の編集を行うことが出来るのに加えて、アドレスマネージャで指 定したアドレスをドラフトバッファへ挿入することができます。
‘To:’ マークをつけます。
‘Cc:’ マークをつけます。
‘Bcc:’ マークをつけます。
マークを取り消します。
宛先マークがついている場合、それらのアドレスをドラフトバッファに 反映してアドレスマネージャを終了します。ドラフトバッファが無い場合、 それらを反映して新規にドラフトバッファを開きます。 宛先マークがついていない場合は単にアドレスマネージャを終了します。
アドレスマネージャを終了します。
アドレス帳に新しい項目を追加します。
アドレス帳の項目を削除します。
アドレス帳の項目を編集します。
wl-qs
provides an interface to quickly search your mail archive.
It can use an external search engine (検索フォルダ), Gmail
search, or a filter folder (フィルタフォルダ).
wl-qs
provides the command
wl-quicksearch-goto-search-folder
. Using it will first prompt for
a search, and then jump to the search results.
wl-qs
¶To setup, configure the value of wl-quicksearch-folder
.
This should be the name of the folder you would like to search. For
example, ‘%[Gmail]/All Mail:username@imap.gmail.com’,
‘.archive’ or ‘[]’. The latter is advised if you use a mail
index, such as mu, notmuch or namazu, as it is quite fast.
To search your mail archive, use the command
wl-quicksearch-goto-search-folder
, which can be called using
' in a Summary buffer or the Folder buffer. You will be prompted
for a search, and then will immediately jump to the search results.
If you use specified ‘[’ as the value of
wl-quicksearch-folder
, you will be accessing a search folder
(検索フォルダ). You will be prompted for a search string. The
syntax of the search will depend on the value of
elmo-search-default-engine
. Quotes will be escaped for you
automatically and passed on to the search program.
(If you are using the grep search engine, you must specify a target
folder. Your wl-quicksearch-folder
should look like
‘[]~/Mail/semi!grep’.)
If you use a gmail folder as your wl-quicksearch-folder
, you will be prompted for a
Gmail search query
(https://support.google.com/mail/answer/7190). You may use
any Gmail search operator; the search is handled by Gmail’s server.
If you are using any other type of folder, you will be prompted for a
query using the interactive query builder. When you have finished your
query, you will be directed to a filter folder for your
wl-quicksearch-folder
.
wl-spam
は、外部 spam フィルタプログラムへのフロントエンドを提供
します。Wanderlust 上でのメッセージに対する操作と連携して、フィルタプロ
グラムへの登録や、spam の判定ができるようになります。
wl-spam
を使うには、まず ~/.wl に以下のように設定して下さ
い。
;; ‘bogofilter’ を使う場合。 ;; ここで、使いたい spam フィルタの ‘scheme’ を設定して下さい。 ;; See 対応している Spam Filter. (setq elmo-spam-scheme 'bogofilter) (require 'wl-spam)
一時的マークに spam マーク (‘s’) が追加されます。このマークの付いた
メッセージは、アクションの実行時に wl-spam-folder
にリファイルさ
れます。また、デフォルトの設定ではサマリでの通常の移動でスキップされるよ
うになります。
spam マークは、後述する spam の判定処理で自動的に付く他、k m と押 して任意に付けることも出来ます。
以下の方法で spam の判定を行うことが出来ます。
以下の設定例のように wl-auto-refile-guess-functions
の任意の位置
に wl-refile-guess-by-spam
を挿入します。
(setq wl-auto-refile-guess-functions '(wl-refile-guess-by-rule wl-refile-guess-by-spam))
この例の場合、wl-refile-rule-alist
で振り分け先が決まらなかった時
に spam かどうかを判定するようにしています。
wl-spam-auto-check-folder-regexp-list
に自動判定を行いたいフォル
ダ名の正規表現のリストを設定します。
(setq wl-spam-auto-check-folder-regexp-list '("\\+inbox"))
この例の場合、フォルダ名に ‘+inbox’ を含むフォルダのサマリに移動し た時に判定処理が実行されます。
elmo-split
によるメッセージの振り分け時に判定する。
elmo-split-rule
の ‘CONDITION’ として指定出来る関数に
spam-p
が追加されます。この関数は、対象のメッセージが spam と判定
された時に真となります。
See メッセージの振り分け.
また、判定結果を元に学習させることも出来ます。(ある程度学習が進んでから、 この設定を有効にするとよいでしょう)
以下に例を示します。
(setq elmo-split-rule
'(((spam-p) "+spam")
;; 判定結果を元に学習させる場合は代わりに下の条件を使う
;((spam-p :register t) "+spam")
(t "+inbox"))
wl-spam
は、メッセージをリファイルすることで、自動的に spam を学
習します。
まず、wl-spam
は Wanderlust の管理するフォルダをそこに含まれるメッ
セージの区分によって、以下の 4つの領域に分類します。
spam と判定されたメッセージがあるフォルダ。
(wl-spam-folder
に設定されたフォルダ)
non-spam と判定されたメッセージがあるフォルダ。
未判定のメッセージがあるフォルダ。‘+inbox’ 等、自身で振り分けていな
いメッセージがあるフォルダが該当します。
(wl-spam-undecided-folder-regexp-list
で設定)
wl-trash-folder
や wl-draft-folder
等、spam の処理とは関係
のないフォルダ。(wl-spam-ignored-folder-regexp-list
で設定)
メッセージをリファイルした時、そのメッセージの属する領域が変わった場合、 前後の領域に従って ‘spam’ または、‘non-spam’ として学習します。
具体的には以下の通りです。
spam として学習。
spam としての学習に加えて、non-spam に行なった学習を削除します。
non-spam として学習。
non-spam としての学習に加えて、spam に行なった学習を削除します。
上記以外のリファイルでは、学習は行われません。
カーソル行のメッセージに spam マーク(‘s’)を付けます。
カーソル行のメッセージをテストし、spam と判定された場合に spam マークを 付けます。spam でないと判定された場合は spam マークを取り除きます。
wl-spam-auto-check-marks
に含まれるマークを持つメッセージについて
spam かどうかのテストを行います。spam と判定されたメッセージには、spam
マークが付けられます。prefix argument をつけた場合は、マークにかかわらず
全てのメッセージを対象とします。
カーソル行のメッセージを spam として登録し spam マークを付けます。
フォルダ内の全てのメッセージを spam として登録し spam マークを付けます。
カーソル行のメッセージを non-spam として登録し spam マークを取り除きます。
フォルダ内の全てのメッセージを non-spam として登録し spam マークを取り除きます。
指定リージョンにあるメッセージに spam マークを付けます。
指定リージョンにあるメッセージをテストし、spam と判定された場合に spam マークを 付けます。spam でないと判定された場合は spam マークを取り除きます。
指定リージョンにあるメッセージを spam として登録し spam マークを付けます。
指定リージョンにあるメッセージを non-spam として登録し spam マークを取り除きます。
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージに spam マークを付けます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てに 適用します。
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージをテストし、 spam と判定された場合に spam マークを付けます。 spam でないと判定された場合は spam マークを取り除きます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てに 適用します。
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージを spam として登録し spam マークを付けます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てに 適用します。
カーソル行があるメッセージを先頭とするスレッドのメッセージを non-spam として登録し spam マークを取り除きます。 prefix argument つきならばカーソル行があるメッセージを含むスレッド全てに 適用します。
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージに spam マーク(‘s’)を 付けます。
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを spam として登録し spam マークを付けます。
まとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージを non-spam として登録し spam マークを取り除きます。 す。
wl-spam-folder
¶spam と判定されたメッセージを移動するフォルダ名を設定します。 初期設定は、‘+spam’。
wl-spam-undecided-folder-regexp-list
¶spam か non-spam か未判定のメッセージがあると看倣すフォルダを、フォルダ
名の正規表現のリストで指定します。
初期設定は、'("inbox")
wl-spam-ignored-folder-regexp-list
¶初期設定は以下の通り。
(list (regexp-opt (list wl-draft-folder wl-trash-folder wl-queue-folder)))
spam 判定に対して無効なフォルダを、フォルダ名の正規表現のリストで指定し ます。
wl-spam-auto-check-folder-regexp-list
¶サマリに移動した時に自動的に spam 判定を行うフォルダを正規表現のリストで
指定します。
初期設定は、nil
。
wl-spam-auto-check-marks
¶初期設定は以下のリスト。
(list wl-summary-new-uncached-mark wl-summary-new-cached-mark)
wl-spam-auto-check-folder-regexp-list
による自動判定を含む、フォ
ルダ全体に対する spam 判定の対象とするメッセージのマークを指定します。マー
クには永続マークのみ指定できます。一時的マークは指定できません。
デフォルトのようにリストで指定するとそのマークのついたメッセージだけを対 象とする他、以下の指定もできます。
all
永続マークが何であっても spam 判定の対象とします。
デフォルトでは、以下の spam フィルタリングライブラリに対応しています。
bogofilter (http://bogofilter.sourceforge.net/) は、C言語で実装さ れた spam フィルタです。
bogofilter による spam フィルタを使用するには、~/.wl などに以下の 設定を記述します。
(setq elmo-spam-scheme 'bogofilter)
elmo-spam-bogofilter-program
¶初期設定は、bogofilter。
bogofilter の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、環境変数
PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-bogofilter-args
¶初期設定は、nil
。
bogofilter の実行時に実行ファイルに渡される引数を指定します。
elmo-spam-bogofilter-database-directory
¶使用する統計データベースの存在するディレクトリを指定します。nil
ならデフォルトの位置 (~/.bogofilter) が使用されます。
初期設定は、nil
elmo-spam-bogofilter-max-messages-per-process
¶初期設定は、30。 学習時にまとめ処理されるメッセージの数を指定します。
elmo-spam-bogofilter-debug
¶初期設定は、nil
。
non-nil に指定すると、bogofilter
からの出力が
"*Debug ELMO SPAM Bogofilter*"
というバッファに出力されます。
spamfilter.el (http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/7043/) は、 Emacs Lisp で実装された spam フィルタリングライブラリです。
インストール時に load-path
上に spamfilter.el があれば、自
動的に対応モジュールがコンパイル/インストールされます。See バイトコンパイルとインストール.
spamfilter.el を使用するには、~/.wl などに以下の設定を記述 します。(もちろん、spamfilter.el 自体の設定も必要です)
(setq elmo-spam-scheme 'spamfilter)
bsfilter (http://bsfilter.org/) は、Ruby で実装された spam フィルタです。
bsfilter による spam フィルタを使用するには、~/.wl などに以下の 設定を記述します。
(setq elmo-spam-scheme 'bsfilter)
elmo-spam-bsfilter-program
¶初期設定は bsfilter。
bsfilter
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、
環境変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-bsfilter-args
¶初期設定は、nil
。
bsfilter の実行時に実行ファイルに渡される引数を指定します。
elmo-spam-bsfilter-database-directory
¶使用する統計データベースの存在するディレクトリを指定します。nil
ならデフォルトの位置 (~/.bsfilter) が使用されます。
初期設定は、nil
。
elmo-spam-bsfilter-debug
¶初期設定は、nil
。
non-nil を指定すると、bsfilter
からの出力が
"*Debug ELMO Bsfilter*"
というバッファに出力されます。
elmo-spam-bsfilter-shell-program
¶初期設定は、ruby。
bsfilter を起動するシェルの名前を設定します。シェルが環境変数
PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-bsfilter-shell-switch
¶初期設定は、nil
。
bsfilter を起動するシェルに与える引数を指定します。
elmo-spam-bsfilter-update-switch
¶初期設定は、"--auto-update"
。
メッセージを学習する際に bsfilter
に与える引数を指定します。
SpamAssassin (http://spamassassin.org/) は、Perl 言語 で実装された、テキスト解析技術やブラックリストに基づくメールフィルタで、 最もよく使われている spam フィルタの一つです。SpamAssassin は Bayesian フィ ルタを使用しており、spam と正当なメールについて学習させることで判定の正確 性を向上することができます。
SpamAssassin を使用するには、~/.wl などに以下の設定を記述し ます。(もちろん、あらかじめ SpamAssassin がインストールされ、正常に動作す ることを確認してください)
(setq elmo-spam-scheme 'sa)
elmo-spam-spamassassin-program
¶初期設定は spamassassin。
spamassassin
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、
環境変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-spamassassin-learn-program
¶初期設定は sa-learn。
SpamAssassin において Bayesian フィルタの学習を行なうプログラム、
sa-learn
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、環境
変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-spamassassin-program-arguments
¶初期設定は、'("-e")
。
spamassassin
実行時に与える引数を指定します。
spam の判定結果を、プログラムのプロセス終了コードとして出力する引数を
与える必要があります。例えば、spamassassin
の替わりに
spamc
を用いる場合、'("-c")
を設定しなければなりません。
elmo-spam-spamassassin-learn-program-arguments
¶初期設定は、nil
。
SpamAssassin の学習用プログラム sa-learn
実行時に与える
引数を指定します。
elmo-spamassassin-debug
¶初期設定は、nil
。t
を指定すると、spamassassin
からの出力が "*Debug ELMO SpamAssassin*"
というバッファに出力されます。
SpamOracle (http://pauillac.inria.fr/~xleroy/software.html#spamoracle) は、Objective Caml で実装された spam フィルタです.
SpamOracle を使用するには、~/.wlなどに以下の設定を記述します。 (もちろん、あらかじめ SpamOracle がインストールされ、正常に動作することを 確認してください)
(setq elmo-spam-scheme 'spamoracle)
elmo-spam-spamoracle-program
¶初期設定は spamoracle。
spamoracle
の実行ファイルの名前を設定します。実行ファイルが、
環境変数 PATH
上にない場合は、フルパスを設定する必要があります。
elmo-spam-spamoracle-config-filename
¶初期設定は nil
。
spamoracle
の設定ファイルを指定します.
nil
を指定すると、デフォルトの設定ファイル
(~/.spamoracle.conf)が使用されます。
elmo-spam-spamoracle-database-filename
¶初期設定は ~/.elmo/.spamoracle.db。
spamoracle
で使用するデータベースファイルのパスを指定します。
elmo-spam-spamoracle-spam-header-regexp
¶初期設定は "^X-Spam: yes;"
。
spam メールであることを示すヘッダの正規表現を指定します。
spamoracle
の設定ファイル内で、 spam_header
パラメータの
設定を変更した場合は、この変数の値を設定してください。
メッセージヘッダの各フィールドが正規表現と合致するかどうかを検査し、spam かどうかを判定します。このバックエンドを使用するには、~/.wl など に以下の設定を記述します。
(setq elmo-spam-scheme 'header)
overview 情報に含まれないフィールドを検査の対象とする場合、
elmo-msgdb-extra-fields
に追加しておくと、出来るだけメッセージ本
体を読み込まずに overview 情報を元に検査します。
他のパッケージを使うための設定例です。
util/im-wl.el を load-path
において以下のように設定すれば
OK です。
(autoload 'wl-draft-send-with-imput-async "im-wl") (setq wl-draft-send-function 'wl-draft-send-with-imput-async)
The Insidious Big Brother Database (http://savannah.nongnu.org/projects/bbdb/) は 3.2 以降から Wanderlust に対応しています。 設定の詳細は Wanderlust か BBDB のメーリングリストでおたずねください。 See メーリングリスト.
The Lovely Sister Database (http://sourceforge.jp/projects/lsdb/) を Wanderlust と共に使うための設定例を以下に示します。
(require 'lsdb) (lsdb-wl-insinuate) (add-hook 'wl-draft-mode-hook (lambda () (define-key wl-draft-mode-map "\M-\t" 'lsdb-complete-name)))
この例では LSDB を用いたアドレスの補完を M-TAB に割り当てて います。
普通のメーラと同じ設定で OK です。以下は、設定の一例です。
(autoload 'sc-cite-original "supercite" nil t) (add-hook 'mail-citation-hook 'sc-cite-original)
普通のメーラと同じ設定で OK です。以下は設定の一例です。
(autoload 'mu-cite-original "mu-cite" nil t) (add-hook 'mail-citation-hook (function mu-cite-original))
以下のいずれかをインストールすることで、 メッセージバッファの ‘X-Face:’ フィールドをデコードして、画像を表示することができます。
また、エンコード済みの X-Face 文字列を ~/.xface
(変数 wl-x-face-file
の値です)の内容に用意しておくと、
ドラフトが準備されるときに自動的に ‘X-Face:’ フィールドとして挿入されます。
(変数 wl-auto-insert-x-face
が non-nil の場合)
bitmap-mule (ftp://ftp.jpl.org/pub/elisp/bitmap/) 8.0以降に 付属の x-face-mule.el を使う場合は以下のように設定してください。
(autoload 'x-face-decode-message-header "x-face-mule") (setq wl-highlight-x-face-function 'x-face-decode-message-header)
x-face-mule.el の代わりに x-face-e21.el (ftp://jpl.org/pub/elisp/) を使って X-Face を表示することもできます。 その場合、bitmap-mule は不要です。以下のように設定してください。
(autoload 'x-face-decode-message-header "x-face-e21") (setq wl-highlight-x-face-function 'x-face-decode-message-header)
dired-dd パッケージに含まれる dired-dd-mime.el を組み込めば、GNU Emacs で編集中の草稿バッファへ dired からドラッグ&ドロップするだけで簡単 にマルチパートを作成できます(もっとも、Wanderlust 専用ではなく SEMI 汎用 ですが)。
;; dired-dd: http://www.asahi-net.or.jp/~pi9s-nnb/dired-dd-home.html (add-hook 'dired-load-hook (function (lambda () (load "dired-x") ;; Set dired-x variables here. ;; To and flo... (if window-system (progn (require 'dired-dd) (require 'dired-dd-mime))))))
Message Harmonized Calendaring system (http://www.quickhack.net/mhc/)
MHC を用いると、メッセージを元に予定表を作れます。
(defun wl-summary-mhc-import () (interactive) (when (buffer-live-p wl-message-buffer) (with-current-buffer wl-message-buffer (mhc-import)))) (eval-after-load "wl-summary" '(progn (define-key wl-summary-mode-map "\C-c.|" 'wl-summary-mhc-import) (define-key wl-summary-mode-map "\C-c.." 'mhc))) (eval-after-load "wl-folder" '(define-key wl-folder-mode-map "\C-c.." 'mhc))
Addrbook of Mew (http://www.mew.org/)
Mew の Addrbook を Wanderlust で使用できるようにするには、
util/wl-addrbook.el と util/wl-complete.el を
load-path
において、以下のように設定します。
(require 'wl-addrbook) (wl-addrbook-setup)
emacs-w3m (http://emacs-w3m.namazu.org/) に付属の mime-w3m.el を使って、メッセージの html パートを 表示させることが出来ます。設定方法は mime-w3m.el の 先頭のコメントを参照してください。 SEMI が SEMI-EPG である場合は、特別な設定は不要です。
IMAP や SMTP の認証に oauth2 を用いるには FLIM のインストール時に oauth2.el (https://elpa.gnu.org/packages/oauth2.html) が必要です。 MELPA (https://melpa.org/)からインストールを行った場合は、 自動的にインストールされます。 利用するには Google やマイクロフト等のプロバイダから client ID, client secret を取得する必要があります。 ここでいう client は、本来はアプリケーションのことであり、その開発者が ID や secret を取得する事が想定されていますが、OSS では client secret を secret に保てないので、ユーザーが各々で取得してもらうようにしています。 取得方法についてはこのドキュメントでは触れません。 必要に応じてプロバイダー等に問い合わせてください。
取得した内容に基づいて sasl-xoauth2-host-url-table
と
sasl-xoauth2-host-user-id-table
をセットします。
以下は筆者が使用している Gmail 向けの設定例です。
(setq sasl-xoauth2-host-user-id-table '(("\\.gmail\\.com$" "." "Your client ID" "Your client secret")))
(setq sasl-xoauth2-host-url-table '(;; Gmail ("gmail\\.com$" "https://accounts.google.com/o/oauth2/v2/auth" "https://www.googleapis.com/oauth2/v4/token" "https://mail.google.com/" ;; Set your own redirect URI "http://localhost/result")))
wl-summary-highlight
¶初期設定は t
。サマリのハイライトを行うかどうか。
Non-nil ならサマリのハイライトを行います。
wl-highlight-max-summary-lines
¶初期設定は 10000。 サマリの行数がこの値より大きい場合、サマリのハイライトを行いません。
wl-summary-highlight-partial-threshold
¶初期設定は 1000。 サマリ全体をハイライトするかどうかの閾値。 この値を越える行数のメッセージがサマリに存在する場合、 部分的なハイライトを行います。
wl-summary-partial-highlight-above-lines
¶初期設定は 30。wl-summary-highlight-partial-threshold
を越える行
数のメッセージがサマリに存在する場合、バッファ末から、カーソル行よりこの
値の行数分だけ上のメッセージまで部分的なハイライトが行なわれます。(この
値を nil
にするとバッファ末から
wl-summary-highlight-partial-threshold
行分だけハイライトされるよ
うになります。)
wl-highlight-body-too
¶初期設定は t
。
t
ならドラフトおよびメッセージの本文もハイライトの対象とします。
メジャーモード名のリストを指定すると、バッファ・もしくはメッセージの
元バッファが指定されたメジャーモードであった場合のみ有効となります。
wl-highlight-text/diff
¶初期設定は ((wl-original-message-mode))
。
t
ならメッセージ中の diff フォーマットの MIME パートや
text/plain パート中の unified diff フォーマットのハイライトを行います。
text/plain パートのハイライトについては wl-highlight-body-too
の指定も有効になっている必要があります。
wl-highlight-message-header-alist
¶ドラフトおよびメッセージのヘッダのハイライトを行う際に、
重要 (wl-highlight-message-important-header-contents
)な、
二番目に重要 (wl-highlight-message-important-header-contents2
)な、
そして重要ではない (wl-highlight-message-unimportant-header-contents
)
ことを表す face をそれぞれどのメッセージヘッダに割り当てるかを設定します。
同様に、任意の正規表現に対して任意の face を割り当てることもできます。
wl-highlight-citation-prefix-regexp
¶ドラフトおよびメッセージの本文内の引用行を示す正規表現を指定します。
この正規表現にマッチした本文は、
(wl-highlight-message-cited-text-*
)で指定される face でハイライトされます。
wl-highlight-highlight-citation-too
¶初期設定は nil
。
Non-nil ならwl-highlight-citation-prefix-regexp
で与えられる
引用行の引用を示す正規表現自体もハイライトの対象とします。
wl-highlight-citation-header-regexp
¶引用を始めることを示すヘッダの正規表現を指定します。
この正規表現にマッチした本文は、
wl-highlight-message-headers
で指定される face でハイライトされます。
wl-highlight-max-header-size
¶初期設定は nil
。
メッセージのヘッダサイズがこの値より大きい場合、ヘッダをハイライトしませ
ん。nil
の場合、サイズに関係なくハイライトします。
wl-highlight-max-message-size
¶初期設定は 10000。 メッセージがこの値より大きい場合、メッセージのハイライトを行いません。 これにより uuencode や非常に大きなダイジェストなどの ハイライトの抑止を行います。
wl-highlight-signature-separator
¶シグニチャの境界を表す正規表現を指定します。
正規表現でも、正規表現のリストでも構いません。
この正規表現にマッチした場所以降のメッセージは、
wl-highlight-message-signature
で指定される face でハイライトされます。
wl-max-signature-size
¶初期設定は 400。 シグニチャをハイライトする場合、 ハイライトする最大のシグニチャの大きさを指定します。
wl-use-highlight-mouse-line
¶初期設定は t
。
Non-nil ならフォルダモード、サマリモードなどで
マウスポインタの行をハイライトの対象とします。
文字の色や、フォントを変えるには、Wanderlust で定義されている face を変
更する必要があります。フォントを変えたいときは set-face-font
、
色を変えたいときは set-face-foreground
などを使えばよいでしょう。
face の設定は .emacs に書くことはできないので ~/.wl に書い
てください。
たとえば、シグニチャの色を黄色に変えたいときは、
(set-face-foreground 'wl-highlight-message-signature "yellow")
を ~/.wl に書きます。
以下に Wanderlust で定義されている face について説明します。
wl-highlight-message-headers
メッセージヘッダの名前部分の face です。
wl-highlight-message-header-contents
メッセージヘッダの内容部分の face です。
wl-highlight-message-important-header-contents
メッセージヘッダの内容のうち重要な部分の face です。
デフォルトでは、‘Subject:’ の内容部分が設定されています。
この値は wl-highlight-message-header-alist
を変更すれば変えることができます。
wl-highlight-message-important-header-contents2
メッセージヘッダの内容のうち重要な部分の face その2です。
デフォルトでは、‘From:’ と ‘To:’ の内容部分が設定されています。
この値は wl-highlight-message-header-alist
を変更すれば変えることができます。
wl-highlight-message-unimportant-header-contents
メッセージヘッダの内容のうち重要ではない部分の face です。
デフォルトでは、‘X-’ で始まるヘッダと ‘User-Agent:’ の内容部分
が設定されています。この値は wl-highlight-message-header-alist
を
変更すれば変えることができます。
wl-highlight-message-citation-header
メッセージの引用ヘッダ部分の face です。
wl-highlight-message-cited-text-*
メッセージの引用テキスト部分の face です。 最後には数字がつき、10 段階まで引用ごとに色分けできるようにしています。
wl-highlight-message-signature
メッセージのシグニチャ部分の face です。初期設定は、明色バックでは ‘khaki’、暗色バックでは ‘DarkSlateBule’ です。
wl-highlight-header-separator-face
ドラフトのメッセージのヘッダセパレータの face です。
wl-highlight-summary-important-face
サマリで重要マークのついたメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-new-face
サマリで新規マークのついたメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-displaying-face
サマリで現在表示中のメッセージ行の face です。 この face は overlay されます。
wl-highlight-thread-indent-face
サマリで現在表示中のメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-unread-face
サマリで未読マークのついたメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-deleted-face
サマリで削除マークのついたメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-refiled-face
サマリでリファイルマークのついたメッセージ行の face です。
wl-highlight-refile-destination-face
サマリでリファイルマークの付いたメッセージ行の、 リファイル先情報の部分につく face です。
wl-highlight-summary-copied-face
サマリでコピーマークのついたメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-target-face
サマリでまとめ処理用マーク ‘*’ のついたメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-thread-top-face
サマリでスレッドトップのメッセージ行の face です。
wl-highlight-summary-normal-face
サマリでスレッドトップではないメッセージ行の face です。
wl-highlight-folder-unknown-face
フォルダモードで、いくつ未同期メッセージがあるか分らないフォルダの face です。
wl-highlight-folder-zero-face
フォルダモードで、未同期メッセージがないフォルダの face です。
wl-highlight-folder-few-face
フォルダモードで、未同期メッセージが少しあるフォルダの face です。
wl-highlight-folder-many-face
フォルダモードで、未同期メッセージがたくさんあるフォルダの face です。
「少し」と「たくさん」の切れ目は、
変数 wl-folder-many-unsync-threshold
で設定されます。
wl-highlight-folder-unread-face
フォルダモードで、未同期メッセージがなくて未読メッセージがある フォルダの face です。
wl-highlight-folder-killed-face
フォルダモードで、アクセスグループ中の削除されたフォルダの face です。
wl-highlight-folder-opened-face
フォルダモードで、開いたグループにつく face です。
変数 wl-highlight-folder-by-numbers
が nil
か 数 の
とき有効です。
wl-highlight-folder-closed-face
フォルダモードで、閉じたグループにつく face です。
変数 wl-highlight-folder-by-numbers
が nil
か 数 の
とき有効です。
wl-highlight-folder-path-face
フォルダモードで、現在選択中のフォルダまでのパスにつく face です。
wl-highlight-logo-face
デモでロゴにつく face です。
wl-highlight-demo-face
デモの文字列(バージョン番号など)につく face です。
以下のように設定しておくと ‘%inbox’ にメールが届いたときに、 モードラインの表示によりメールの着信を知らせてくれます。
(setq wl-biff-check-folder-list '("%inbox"))
wl-biff-check-folder-list
¶初期設定は nil
。
メールの着信をチェックするフォルダのリスト。
nil
の場合は着信のチェックを行ないません。
wl-biff-check-interval
¶初期設定は 40 (単位:秒)。 この値ごとにメール着信のチェックを行なおうとします。
wl-biff-check-delay
¶初期設定は 0 (単位:秒)。
wl-biff-check-interval
で指定した時間が経過し、かつ、
この変数で指定された時間だけアイドル状態が続いた場合にチェックを行います。
wl-biff-use-idle-timer
¶初期設定は nil
。
nil
なら wl-biff-check-interval
で指定した時間が経過すると
メール着信のチェックを行います。Non-nil なら wl-biff-check-interval
で指定した時間だけアイドル状態が続くとメール着信のチェックを行います。
wl-biff-notify-hook
¶新しいメールが届いた際に実行されるフック。 着信時にビープ音を鳴らす(初期設定)なら以下のように設定します。
(setq wl-biff-notify-hook '(ding))
音を鳴らしたりしない場合は nil
に設定してください。
wl-biff-unnotify-hook
¶前回のチェックで新しいメールが届いており、 今回のチェックで新しいメールが無くなった際に実行されるフック。
サーバに接続する為に入力したパスワードは変数 elmo-passwd-storage
に
接続毎に保持されます。この変数にはエンコードされた生のパスワードが保持さ
れており、Emacs を他人に触られるとパスワードを見られる危険性があるので十
分に注意して下さい。
パスワードが保持されている状態で M-x elmo-passwd-alist-save を実行 するとパスワードがファイルに保存され、パスワードの入力が不要になります。 この場合、キー入力を盗み見られる危険性は減るかもしれませんが、生のパスワ ードがファイルに保存されるので、その扱いには十分注意して下さい。ファイル に保存されたパスワードを消去するには M-x elmo-passwd-alist-clear の後、M-x elmo-passwd-alist-save を実行して下さい。
elmo-passwd-alist-file-name
¶初期設定は passwd。
パスワードをセーブしておくファイルの名前です。
コマンド elmo-passwd-alist-save
を実行するとこのファイルに現在設定
されているパスワードがセーブされます。
elmo-passwd-life-time
¶初期設定は nil
。
Non-nil な値が設定された場合は、新規にパスワードが入力されてから
elmo-passwd-life-time
秒後にパスワードを消去するタイマが、
セットされます。nil
の場合は入力されたパスワードを消去しません。
~/.wl に (setq elmo-passwd-storage-type 'auth-source)
のように記述するとパスワードの管理に auth-source
(see Emacs auth-source) を利用するようになります。
auth-source 使用時は以下の制限があります。
elmo-split
を使うと、変数 elmo-split-folder
で指定したフ
ォルダ内のメッセージを特定の規則に従って procmail
風に振り分
けることができます。
この機能を使うには、まず ~/.emacs に以下のように設定して下さい。
(autoload 'elmo-split "elmo-split" "Split messages on the folder." t)
振り分け元のフォルダを以下のように設定します。
(setq elmo-split-folder "%inbox")
振り分けのルールは変数 elmo-split-rule
に記述します(書き方は後で
説明します)。
以上の設定をした上で M-x elmo-split すると elmo-split-rule
に従って振り分けを実行します。 C-u M-x elmo-split とすると実際には
振り分けはせずにリハーサルを行ない、その結果を表示します。
以下ではルールの記述の仕方を説明します。まずは次の例を見て下さい。
(setq elmo-split-rule ;; SPAM は ‘+junk’ へ '(((or (address-equal from "i.am@spammer") (address-equal from "dull-work@dull-boy") (address-equal from "death-march@software") (address-equal from "ares@aon.at") (address-equal from "get-money@richman")) "+junk") ;; mule メーリングリストからのメールを ‘%mule’ へ ((equal x-ml-name "mule") "%mule") ;; wanderlust メーリングリストからのメールを ‘%wanderlust’ へ ;; そして続けてそれ以下の規則も評価する。 ((equal x-ml-name "wanderlust") "%wanderlust" continue) ;; Yahoo 利用者からのメッセージを ‘+yahoo-{username}’ へ ((match from "\\(.*\\)@yahoo\\.com") "+yahoo-\\1") ;; マッチしなかった残りを ‘+inbox’ へ (t "+inbox")))
規則の基本単位は
(‘CONDITION’ ‘ACTION’ [continue
])
の組で、‘CONDITION’ が真の場合に ‘ACTION’ を実行します。
第一の要素 ‘CONDITION’ には条件を S 式で記述します。書式については
すぐ後で説明します。第二の要素 ‘ACTION’ にはメッセージの振り分け先
のフォルダ名、もしくはシンボルを指定します。
第三の要素 continue
をシンボルとして与えると、‘CONDITION’ が
満たされた場合にも振り分け規則の評価を継続します。
‘CONDITION’ の記法は以下のようになります。実際の書き方は上で挙げた 例を参考にして下さい。
equal
フィールドの値が ‘値’ に等しければ真。 大文字小文字の差は無視されます。
match
フィールドの値が ‘値’ にマッチすれば真。
‘値’ は \&
や \N
を含むことができます。
それらはその前の ‘値’ で \(\)
にマッチしたパターンに
置き換えられます。
address-equal
そのフィールドにあるアドレスのいずれかが ‘値’ に等しければ真。 大文字小文字の差は無視されます。
address-match
そのフィールドにあるアドレスのいずれかが ‘値’ にマッチすれば真。
‘値’ は \&
や \N
を含むことができます。
それらはその前の ‘値’ で \(\)
にマッチしたパターンに
置き換えられます。
<
メッセージのサイズが ‘SIZE’ より小さければ真。
>
メッセージのサイズが ‘SIZE’ より大きければ真。
or
引数のいずれかが真を返すならば真。
and
引数のすべてが真を返すならば真。
シンボルが指定されると、それを評価します。
‘ACTION’ の値として指定できるのは以下のいずれかです。
文字列が指定されるとそれを振り分け先のフォルダ名とみなして、そのフォルダ へメッセージを追加します。
シンボル ‘delete’ が指定されると elmo-split-folder
内にある
メッセージの実体を削除します。
シンボル ‘noop’ が指定された場合、そのメッセージに対しては何もせず、 そのままの状態に保ちます。
関数が指定された場合、それを実行します。 関数にはフォルダとメッセージ番号が引数として渡されます。 関数の戻り値が non-nil の場合は、追加で ‘delete’ と同様の処理を 行います。
全ての振り分け規則を通過したメッセージは、変数
elmo-split-default-action
で指定した ‘ACTION’ に沿って処理さ
れます。
コマンドラインから wanderlust に仕事をさせることができます。 現在できる処理は指定したフォルダの新着メッセージのプリフェッチです。
wl-batch-prefetch-folder-list
にプリフェッチを行うフォルダを
指定してコマンドラインから以下のようにするとプリフェッチを行います。
% emacs -batch -l wl-batch -f wl-batch-prefetch
サマリモードで a を押すと返事用のドラフトが用意されます。 用意される草稿の宛先は、以下のようにして設定することができます。
例えば、
(setq wl-draft-reply-without-argument-list '(("Mail-Followup-To" . (("Mail-Followup-To") nil ("Newsgroups"))) ("Followup-To" . (nil nil ("Followup-To"))) (("X-ML-Name" "Reply-To") . (("Reply-To") nil nil)) ("From" . (("From") ("To" "Cc") ("Newsgroups")))))
のように設定します。ここでリスト wl-draft-reply-without-argument-list
の各要素は
(key . (to-list cc-list newsgroup-list))
となっており、‘key’ で指定したフィールドが存在するときに、親メッセージ の ‘to-list’ で指定されるヘッダを、草稿の ‘To:’ にコピーします。 また同様に、親の ‘cc-list’, ‘newsgroup-list’ は草稿の ‘Cc:’, ‘Newsgroups:’ にコピーされます。
例を挙げて説明します。
("Mail-Followup-To" . (("Mail-Followup-To") nil ("Newsgroups")))
親メッセージに ‘Mail-Followup-To’ フィールドが存在したときにマッチします。 親メッセージの ‘Mail-Followup-To’ および ‘Newsgroups’ フィールドの内容を、草稿の ‘To’ および ‘Newsgroups’ にコピーします。
(("X-ML-Name" "Reply-To") . (("Reply-To") nil nil))
親メッセージに ‘X-ML-Name’ および ‘Reply-To’ の両方が存在した ときにマッチします。 親メッセージの ‘Reply-To’ を草稿の ‘To’ にコピーします。
("From" . (("From") ("To" "Cc") ("Newsgroups")))
親メッセージの ‘From’ を草稿の ‘To’ に、親の ‘To’ および ‘Cc’ を草稿の ‘Cc’ に、‘Newsgroups’ を ‘Newsgroups’ にそれぞれコピーします。
これらは順番に評価され、最初にマッチしたものが使われます。
同様にして、prefix argument 付きで a を押したときの動作が、
wl-draft-reply-with-argument-list
で設定できます。
また、関数(親メッセージのバッファで評価される)を ‘key’ や ‘to-list’ 等の変わりに用いることもできます。
自分の書いたメッセージへの返信の場合にマッチさせたい場合には
‘key’ として関数 wl-draft-self-reply-p
を指定します。
C-u a したときに、wl-subscribed-mailing-list
の
アドレスが含まれるメールに対してはメーリングリストにのみ返信したい場合、
次のような設定ができます。
(defun wl-mailing-list-addresses () (let (list-addrs) (dolist (to (mapcar (lambda (addr) (nth 1 (std11-extract-address-components addr))) (wl-parse-addresses (wl-concat-list (elmo-multiple-fields-body-list (list "To" "Cc")) ",")))) (when (elmo-string-matched-member to wl-subscribed-mailing-list t) (setq list-addrs (cons to list-addrs)))) (nreverse list-addrs))) (setq wl-draft-reply-with-argument-list '((wl-mailing-list-addresses . (wl-mailing-list-addresses nil nil)) ("Reply-To" . (("Reply-To") nil nil)) ("Mail-Reply-To" . (("Mail-Reply-To") nil nil)) ("From" . (("From") nil nil))))
389 09/18(金)01:07 [ てらにし ] wl-0.6.3 390 09/18(金)07:25 +-[ 津邑さん ] 391 09/18(金)19:24 +-[ 村田さん ] 392 09/20(日)21:49 +-[ 奥西さん ] 396 09/20(日)22:11 | +-[ 津邑さん ] 398 09/21(月)00:17 | +-[ 津邑さん ] 408 09/21(月)22:37 | +-[ 奥西さん ] 411 09/22(火)01:34 | +-[ 津邑さん ] 412 09/22(火)09:28 | +-[ てらにし ] 415 09/22(火)11:52 | +-[ 津邑さん ] 416 09/22(火)12:38 | +-[ てらにし ] 395 09/20(日)21:49 +-[ 奥西さん ] 397 09/21(月)00:15 +-[ 奥西さん ]
スレッドの見ためを上記のようにしたい場合の設定は以下の通りです。
(setq wl-thread-indent-level 2) (setq wl-thread-have-younger-brother-str "+") (setq wl-thread-youngest-child-str "+") (setq wl-thread-vertical-str "|") (setq wl-thread-horizontal-str "-") (setq wl-thread-space-str " ")
枝を表示しないようにしたい場合の設定は以下のようにします。
(setq wl-thread-indent-level 2) (setq wl-thread-have-younger-brother-str " ") (setq wl-thread-youngest-child-str " ") (setq wl-thread-vertical-str " ") (setq wl-thread-horizontal-str " ") (setq wl-thread-space-str " ")
‘X-Mailer:’ フィールドや ‘User-Agent:’ フィールドに凝りたいと
いう変わった人は、文字列を生成する関数を自分の好きなように定義して、変数
wl-generate-mailer-string-function
に設定してください。
‘User-Agent:’ フィールドを短くしたいのであれば、以下の設定をしてく ださい。
(setq wl-generate-mailer-string-function 'wl-generate-user-agent-string-1)
以下は設定の例です。
(setq wl-generate-mailer-string-function nil) (setq wl-draft-additional-header-alist (list (cons 'X-Mailer (lambda () (product-string-1 'wl-version)))))
その他のカスタマイズ変数一覧。
wl-default-folder
¶初期設定は ‘%inbox’。フォルダ移動時などのデフォルト値となります。
wl-draft-folder
¶初期設定は ‘+draft’。ドラフトをセーブするフォルダです。
書き込みのできるフォルダを指定する必要があります。
IMAP のリモートフォルダや、Maildir なども指定可能です。
なお、wl-draft-config-exec
で設定された変数は elmo-msgdb-directory
以下に保存されます。したがって、wl-draft-folder
でリモートのフォルダ
を指定した場合、ドラフトのセーブ前に wl-draft-config-exec
で設定された変数
は別のマシンで wl-summary-reedit
で再編集した時には効果を持ちません。
wl-trash-folder
¶初期設定は ‘+trash’。ゴミ箱フォルダです。 この値を変更したときは Wanderlust を再起動することをお勧めします。
wl-interactive-exit
¶初期設定は t
。
Non-nil ならば、Wanderlust 終了時に確認を行います。
wl-interactive-send
¶初期設定は t
。
Non-nil ならば、メール送信時に本当に送信して良いかを確認します。
wl-default-sync-range
¶初期設定は ‘update’。
デフォルトのサマリ更新レンジで、‘all’, ‘update’,
‘rescan’, ‘no-sync’ のいずれかを指定します。
レンジの意味については wl-summary-sync
の説明を参照して下さい。
wl-folder-sync-range-alist
¶初期設定は、以下の連想リスト。
(("^&.*$" . "all") ("^\\+draft$\\|^\\+queue$" . "all"))
フォルダ名の正規表現とサマリ更新レンジとの連想リストです。
更新レンジには ‘all’, ‘update’, ‘rescan’, ‘no-sync’
のいずれかを指定します。マッチしなかった場合は、wl-default-sync-range
の値(初期値は ‘update’)を使います。
レンジの意味については wl-summary-sync
の説明を参照して下さい。
wl-ask-range
¶初期設定は t
。
nil
なら、フォルダ移動時のサマリ更新で wl-folder-sync-range-alist
の値を使用します。
wl-mime-charset
¶初期設定は x-ctext
。
MIME ではないメッセージの場合 (‘Content-Type:’ がないメールなど) や、
サマリの表示で用いられる MIME charset です。
(Nemacs とその他の Emacsen でサマリを共有したい場合は、
この値を iso-2022-jp
としてください。)
wl-highlight-folder-with-icon
¶初期設定は t
です。
wl-strict-diff-folders
¶フォルダ名の正規表現のリストです。
フォルダモードで s を押すなどして未読のメッセージ数を
チェックした場合、通常は簡易的な方法でチェックしています(処理は速いが、正確ではない)。
この変数にマッチするフォルダは厳密にチェックします。
IMAP4 フォルダに対する条件フィルタフォルダのような場合には、
この変数にマッチするよう設定すると良いでしょう。
初期設定は nil
。
wl-folder-use-server-diff
¶フォルダモードで s を押すなどして未読のメッセージ数をチェックした
場合、通常は(サーバ上のメッセージ数) − (ローカルにあるメッセージ
数)が未読とみなされます。しかし、この変数が non-nil ならば、サーバ上の未
読のメッセージ数をチェックします。IMAP4 フォルダにのみ影響があります。た
だし、変数 elmo-imap4-disuse-server-flag-mailbox-regexp
にマッチ
するメールボックスの IMAP4 フォルダは、この変数にマッチしてもサーバ上の
未読のメッセージ数をチェックしません。初期設定は t
。
wl-auto-check-folder-name
¶初期設定は nil
。
起動時に未読数をチェックするフォルダやグループを指定します。
チェックを行ないたいフォルダ(グループ)のリストを指定することもできます。
nil
ならば起動時に Desktop 全体をチェックします。
none
ならば、起動時に何もチェックしません。
wl-auto-uncheck-folder-list
¶初期設定は以下のリスト。
("\\$.*")
wl-auto-check-folder-name
で指定されたグループに含まれていても
起動時に未読チェックしないフォルダ名の正規表現のリストです。
また、Desktop に対して未読チェックをする際にも、これらのフォルダはスキップされます。
wl-auto-check-folder-list
¶初期設定は nil
。
wl-auto-uncheck-folder-list
に指定されていたとしても
例外的に未読チェックしたいフォルダ名の正規表現のリストを指定します。
wl-no-save-folder-list
¶初期設定は以下のリスト。
("^/.*$")
セーブしないフォルダ名の正規表現のリストです。
wl-save-folder-list
¶初期設定は nil
。
セーブするフォルダ名の正規表現のリストです。
wl-no-save-folder-list
よりも優先します。
wl-folder-mime-charset-alist
¶初期設定は以下の連想リスト。
(("^-alt\\.chinese" . big5) ("^-relcom\\." . koi8-r) ("^-tw\\." . big5) ("^-han\\." . euc-kr))
フォルダ名の正規表現と MIME charset の連想リストです。
マッチしなかった場合は wl-mime-charset
が使われます。
wl-folder-init-load-access-folders
¶初期設定は nil
。
初期化時に特定のアクセスグループのみロードする場合に、そのグループのリ
ストを指定します。
nil
の場合は wl-folder-init-no-load-access-folders
が参照されます。
wl-folder-init-no-load-access-folders
¶初期設定は nil
。
初期化時に特定のアクセスグループを除いてロードする場合に、ロードしない
アクセスグループのリストを指定します。
wl-folder-init-load-access-folders
が non-nil の場合は無視されます。
wl-dispose-folder-alist
¶初期設定は以下の連想リスト。
(("^-" . remove) ("^@" . remove))
処分マーク ‘d’ をつけたメッセージを処分する方針を設定します。 リストの各要素はフォルダと処分先になっており、処分先には次のものが指定で きます。
remove
ornull
: メッセージを即削除する。 string : 指定したフォルダに移動する。trash
or その他 :wl-trash-folder
に移動する。
wl-x-face-file
¶初期設定は ~/.xface。 エンコード済みの X-Face 文字列を内容とするファイル名です。 See x-face-mule.
wl-demo-display-logo
¶Non-nil ならばオープニングデモでビットマップのイメージを表示します。
xpm
, xbm
を指定すると(可能ならば)、その画像タイプのイメー
ジを表示します。
wl-scroll-function-events
¶初期設定は (mouse)
。
Wanderlust独自のスクロール用の関数を割り当てる操作のタイプを指定します。
リストの要素に mouse
が含まれると、マウスボタンイベントが
割り当てられます。
mouse-wheel-buttons
もしくは mouse-wheel-down-event
と
mouse-wheel-up-event
変数が割り当てるボタンを示します。
通常は mouse-4 と mouse-5 になります。
wheel
が含まれると wheel-up と wheel-down が
使われます。
nil
が指定された場合、割り当ては行われません。
elmo-nntp-list-folders-use-cache
¶初期設定は 600 (秒)。
NNTP において ‘list’ や ‘list active’ の結果を
キャッシュしておく時間を秒単位で指定します。
nil
ならキャッシュしません。
elmo-nntp-max-number-precedes-list-active
¶初期設定は nil
。
NNTP において ‘list active’ の結果得られる記事番号を
フォルダの最大記事番号として利用します。
NNTP サーバとして INN 2.3 などを使用していて、フォルダモードでの既読数
が一致しない場合は t
にしてください。
elmo-nntp-default-use-listgroup
¶初期設定は t
。
Non-nil なら、NNTP において 総記事数を調べるために ‘listgroup’ を使
います。nil
ならば ‘group’ の結果を用います。‘group’ を使うと、
正確さには欠けますが、若干高速化されます。
elmo-pop3-send-command-synchronously
¶初期設定は nil
。
Non-nil なら POP3 のコマンドを同期的に発行します。サーバによってはこの値を設定しないとサマリ情報を取り出せない場合があるようです。
POP3 参照時に処理がハングするような場合は、t
にすると良いかもしれません。
elmo-dop-flush-confirm
¶初期設定は t
。
Non-nil ならばオフライン処理で溜った処理を実行するかどうかを確認します。
elmo-network-session-idle-timeout
¶初期設定は nil
。
ネットワークセッションをキャッシュするアイドル時間を秒で指定します。
ここで指定された値よりも長い時間、なにも通信が行なわれなかった場合、
そのセッションは再利用されません。nil なら、無条件に再利用します。
この章では、以前のバージョンから移行する場合に必要な設定の変更や、制限等 について説明します。
2.12.0 より前のバージョンから、msgdb の構造が変更されています。以後、新 しく作成したフォルダの msgdb は、この新しい形式で作成/保存されます。以前 の msgdb の形式をそのまま使い続ける場合には、~/.wl 等に以下の設定 を記述します。
(setq elmo-msgdb-default-type 'legacy)
以前のバージョンで作成された msgdb は、デフォルトの設定ではロードされた時 に自動的に新しい形式の msgdb に変換されます。自動的に msgdb の形式を変換 しないようにするには、以下のいずれかの設定を ~/.wl 等に記述します。
;; msgdb をロードした時に elmo-msgdb-default-type
と
;; 異なった形式だった場合に自動的に変換する場合 (デフォルト)
(setq elmo-msgdb-convert-type 'auto)
;; サマリで s all した時に変換する場合
(setq elmo-msgdb-convert-type 'sync)
;; 変換しない場合
(setq elmo-msgdb-convert-type nil)
上述の様に以前の msgdb のまま使い続ける事も出来ますが、その場合には以下 の制限があります。
新しいバージョンの Wanderlust を起動した時に ‘'mark’ フォルダにあっ たメッセージは、‘'flag’ フォルダに自動的に引き継がれます。但し、こ うやって引き継いだメッセージには、以下の制限があります。
もしも、自動での引き継ぎが上手くいかなかった場合は、M-x elmo-global-mark-upgrade を実行する事で、再度 ‘'mark’ フォルダから ‘'flag’ フォルダにメッセージを取り込む事が出来ます。(重複したメッセー ジは取り込まないので、何回実行しても問題ありません)
このマニュアルで使われている用語についての説明をします。
メッセージが格納されているいれものです。
複数のフォルダをまとめた集合です。
指定したパス以下のフォルダを自動的に集めてできる、特別なグループを 指します。 See 購読するフォルダの定義.
メッセージの一覧を表示するバッファです。
サマリを抜けると、通常のサマリは破棄されますが、 q や g でサマリを抜けても破棄されずに残る、 特別なサマリを指します。 See スティッキーサマリ.
期限切れメッセージを自動的に削除したりアーカイブしたりすること。 See メッセージの自動削除.
See スコア.
オフラインでメッセージを読むために、あらかじめメッセージをキャッシュ しておくことをいいます。
Wanderlust に関する議論は以下のメーリングリストで行われます。 最新バージョンのアナウンスもこちらに流れます。
Wanderlust Mailing List <wl@ml.gentei.org>
ここでは主に日本語での議論が行われています。また、英語専用のリストとして
Wanderlust List in English <wl-en@ml.gentei.org>
もあります(こちらに投稿されたメッセージは前者にも配送されます)。
これらのメーリングリストのガイドを得るには、wl-ctl@ml.gentei.org
宛
(英語の方は wl-en-ctl@ml.gentei.org
宛) で、本文に
# guide
と書いたメールを送って下さい。
バグ報告やパッチの送付もこれらのメーリングリストへ送ってください。メーリ ングリストへの送信はメンバになる必要があります。
もしくは、GutHubも利用できます。 プルリクエストを送る場合は、Emacs の様に、コミットメッセージに従来の ChangeLog エントリに相当する内容をインデントせずに入力して下さい。 Emacs の CONTRIBUTE ファイル 2 にある Commit messages セクションを参照して下さい。
また、バグ報告の場合はバックトレースを取って添付すると原因究明しやすくな ります。 3
メーリングリストの皆様には貴重な御助言、コードをたくさん御提供いただいて おります。この場を借りてお礼申し上げます。
メーリングリストに投稿されたメッセージは、NetNews でも読むことができます。
<wl@ml.gentei.org>
に投稿されたメッセージ
<wl-en@ml.gentei.org>
に投稿されたメッセージ
1998 3/05 MH メッセージをスレッド表示するプロトタイプを作ってみる。 3/10 elisp による msgdb のしくみをつくる。 3/26 IMAP と NNTP もスレッド表示できるようになる。 4/13 スレッド表示用モジュールを elmo としてまとめはじめる。 5/01 0.1.0 ボロボロの initial version が完成。 6/12 tm-ja ML で、IMAP 対応の elisp メーラを作っている、 とつい口を滑べらせてしまう。 6/16 tm-ja, elips ML で 0.1.3 をアナウンス。 6/22 北目さんのおかげで northeye.org でメーリングリストがスタート。 7/01 mm-backend 対応(0.3.0)。 8/25 multi フォルダ追加(0.5.0)。 8/28 filter フォルダ追加(0.5.1)。 9/10 スレッドが開閉できるようになる(0.6.0)。 9/11 fldmgr by 村田さん によりフォルダの編集が簡単に。 9/18 lha フォルダ追加 by 奥西さん(0.6.3)。 9/24 スレッドの枝を表示(0.6.5)。 9/28 圧縮フォルダがマルチアーカイバに対応 by 奥西さん。 10/28 オフライン処理 (0.7.4)。 12/09 ベータバージョンに。 12/21 wl-expire by 村田さん。 1999 2/03 auto-refile by 津邑さん。 4/28 wl-template by 村田さん。 5/18 1.0.0 stable リリース。 7/05 スコア機能 by 村田さん(2.1.0)。 9/26 プラグ管理システム by 村田さん(2.2.2)。 12/20 Modified UTF7 対応。 2000 3/24 1.1.0 stable リリース。 4/03 CVS サーバでの開発を開始。 5/07 スレッドつなぎ直し機能&高速化 with 村田さん。 6/12 LDAP 対応 with 千葉さん&後藤さん。 7/11 killed message 機能追加。 7/18 POP3 を UIDL 対応。 9/12 biff 機能 with 嵯峨田さん&山岡さん。 10/17 expire-hide by 岡田さん。 11/08 2.4.0 stable リリース。 2001 7/04 2.6.0 stable リリース。 8/21 wl-addrmgr by 北本さん。 12/27 2.8.1 stable リリース。 2002 12/11 2.10.0 stable リリース。 2003 7/05 2.10.1 stable リリース。 9/18 flag フォルダ。 9/20 新形式 msgdb (modb-standard) by 村田浩也さん。 10/20 スパムフィルタ by 村田浩也さん。 2004 1/06 デモの背景色指定。 2/09 'file' フォルダ。 9/12 forwarded マーク。 マーク文字列のデフォルト値変更。 12/24 2.12.0 stable リリース。
詳しい変遷は ChangeLog を御覧ください。
Wanderlust には、研究社英和辞典によれば、
wanderlust wan・der・lust ‡ドイツ語 ’desire to wander’ の意から‡ −名 放浪癖, 旅行熱, 旅心: have 〜 放浪癖がある.
という意味があります。が、名前にたいして深い意図はありません。 (強いて言えば、IMAP ⇒ どこでもメールが読める ⇒ 放浪癖 ?)
elmo は、‘Elisp Library for Message Orchestration’ の略です。 最初はあの赤いぬいぐるみのつもりでしたが、放浪 ⇒ 漂流 ⇒ 道標 ⇒ St. Elmo’s fire ⇒ elmo という、 それっぽい連想も可能です。
各バージョンにはコードネームがついています(ほとんど冗談です)。 いまのところ 1980 年代の米ビルボード誌トップ 40 ヒット
(http://ntl.matrix.com.br/pfilho/html/top40/)
からアルファベット順に適当に好きなものをピックアップして使っています。
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現在は、指定範囲を表示しないフォルダにするとき、 指定範囲の削除を行った方が高速です。
https://git.savannah.gnu.org/cgit/emacs.git/plain/CONTRIBUTE
バックトレースの取り方は http://www.jpl.org/elips/BUGS-ja.htmlが参考になります。